2007年 04月 29日

薄っぺらいアメリカ人「バベル」

<第18回パームスプリングス国際映画祭>「バベル」の出演者がアンサンブル演技賞を受賞 - 米国

【パームスプリングス/米国 7日 AFP】パームスプリングス・インターナショナル・フィルム・ソサエティ(Palm Springs International Film Society)が主催する「第18回パームスプリングス国際映画祭(18th Annual Palm Springs International Film Festival)」が4日から15日まで開催されている。
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(c)AFP/Getty Images Stephen Shugerman

AFPBB News


「バベル/BABEL」
カンヌから約1年前情報は色々と入ったので実際に見なくてもいくらでも
嘘の評が書けそうだ。まず気になったのはその過剰な字幕。
複数言語の字幕が出ないというのはオリジナルの画が
損なわれないという意味で映画ファンにありがたいが、
この映画の場合言葉が通じないことが大きなポイントのはずなのに、
ポンポン字幕が出て微妙なニュアンスが消えているのが残念。

この映画ではアメリカ人が諸悪の根源になっている。
モロッコ篇ではブラッド・ピット、ケイト・ブランシェット夫妻。
夫婦仲の修繕のために外国に行くだけで迷惑なのに
妻が撃たれて迷惑をかけまくる夫、大使館を巻き込みながら
さらに迷惑は広がる。最後のヘリコプターのシーンが印象的だ。

メキシコ篇では夫妻の子どもたち、ではなく国境でむちゃな行動を取る
ガエル・ガルシア・ベルナル演じる青年だ。
これは逆に言えばガエル・ガルシア・ベルナルがスターの証拠で、
同時にアメリカ人のようになるなという監督からのメッセージだろう。
気になるのはメキシコがあまりさほど魅力的に撮れていないこと、
アメリカ国内の砂漠地帯のほうがいいというのはどうなのだろう。
乳母役のアドリアナ・バラーザは良いだけにもったいない。

そしてアメリカ人は出てこない日本篇、これもメキシコ篇と同じように
菊地凛子がその役割を果たしているといえる。彼女の行動が役所広司や
二階堂智を悩ませる。ただしクラブで彼女が耳が聞こえないことを
示そうとするシーンは実にチープで残念。
これといって斬新なショットがないのはこの映画全体に言える。
さて、他の二つのエピソードとはあまり深く係わっていないように思える日本篇だが
美しいラストシーンのために存在したと考えればいいのではないか。

それぞれのラストに更なる悲劇を持ってくることは出来たがそれをしなかったのは
監督の優しさか、それとも日和ったのか判断の難しいところだ。

ちなみに、モロッコだけ少しずらしたてもあまり効果がなかった構成、
後半になるとダレなくる演出ともに「ディパーテッド」にまったく及ばず
アカデミー賞の結果は極めて順当としか言いようがない。

写真はバベル組ではなくダブル・ケイト。

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登録日:2007年 04月 29日 22:34:25

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