2007年 10月 05日

熱演だが疲れる「エディット・ピアフ ~愛の讃歌~」

フランス映画イベントが「La Vie en Rose」で開幕 - 英国

【ロンドン/英国 31日 AFP】フランス映画特集イベント「Rendez-Vous with French Cinema」が29日、オリヴィエ・ダアン(Olivier Dahan)監督による、パリのスラム街から世界的スターダムにのし上るまでの、仏歌手エディット・ピアフ(Edith Piaf)の波乱の生涯を描いた映画「La Mome(英題:La Vie en Rose)」を取り上げたパーティーで幕を開けた。
≫続きを読む…
(c)AFP/BERTRAND LANGLOIS

AFPBB News


エディット・ピアフ ~愛の讃歌~ /La Mome/La Vie en Rose

エディット・ピアフに関心はなくてもCMで「愛の讃歌」は流れているし、
名前くらいは知っている。と言っても越路吹雪のヴァージョンの方が
先に浮かぶのだが、これもきちんと聞いたわけではない。
懐メロ番組やモノマネ番組で聞いたのだろう。

さて歌手の伝記映画流行りのアメリカ映画界に対してフランスが送り込むのが
このピアフだというのは映画を見れば理解できる、それほど波乱に満ちた人生だからだ。
彼女を演じるマリオン・コティヤールの演技がこの映画一番の見所。
後半とても40台とは思えない姿のピアフに変身した彼女の迫真の演技はお見事だ
(この頃になるとマリオンの面影が残るのは目くらいのもの)。に恋人を飛行機事故で
失う場面とストリートで歌い始めることになる場面はハイライトだろう。
しかしそれらの要素が映画として効果的であったかと言うとやや疑問が残る。

レイ・チャールズを描いた「レイ」と言う映画がある。よく出来ているが、
その分面白味にはやや欠ける映画だが、偉大なシンガー像を一度解体している点は
評価できる。R&Bにゴスペルの要素を入れてソウルになってゆく過程を描き、
ラックに溺れてゆく弱さの理由には幼少期のトラウマを設定している。
レイ・チャールズの音楽のどこが特徴的だったかを示し、
彼の人生の裏にあった負の部分を提示している。
とくに後者が真実ではなくても映画としては構わない。

これに対して「エディット・ピアフ ~愛の讃歌~」ではそういったものがほとんどない。
まずピアフの音楽に対しては”凄いから凄い”というスタンスなので
何が凄いのかがまったく分からない。平凡な歌手との比較やステージと
録音物の違いなど切り口はいくらであったはずだ。
ラウマになったであろうことについては一応出てくるのだが、
それがあまりに唐突過ぎ、変な夢なのではないかと思うくほどだ。
つまり監督なりの新たな解釈などがなく、彼女の不幸の連続
と言う人生に頼り切っている。それを時間をずらすことで逃げているとしか思えない。

家に戻って調べてみればピアフの人生から描かなかった部分の多さに驚かされる
(映画は2時間半近くある)、監督もどこを採用しどこを捨てるかは相当迷っただろう。
今作はそれに失敗しているが、マリオン・コティヤールの演技を含めて
一見の価値はある力作であることも確かだ。

カテゴリー[ その他映画 ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 10月 05日 23:28:27

カレンダー
< 2007年 10月 >

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31


プロフィール
JK
エミー・ファン!ブログ
最近のトラックバック
お気に入りリンク
検索