2008年 04月
「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」
第58回ベルリン国際映画祭、映画『There Will Be Blood』のフォトコールが行われる
【2月12日 AFP】ドイツ、ベルリン(Berlin)で開催されている「第58回ベルリン国際映画祭(The 58th Berlin International Film Festival)」が2日目を迎えた8日、映画『There Will Be Blood』のフォトコールが行われ、出演俳優のダニエル・デイ・ルイス(Daniel Day-Lewis)らが登場した。(c)AFP
脚本:http://www.vantageguilds.com/twbb/FinalScript_TWBB.pdf
ポール・トーマス・アンダーソンなので群像劇を期待してしまうのは前作「パンチドランク・ラブ」がやや毛色の違う映画だったからか。原作つきの本作がいつ頃から制作が始まったのかは知らないが、もしかしたら「クラッシュ」の存在が彼を燃え上がらせたのかもしれない「俺やアルトマンが取ってないオスカーをあの程度の作品で取るなんて、もっと凄い映画を作ってやるぅぅぅ」(以上推測)。原作つきといったがアプトン・シンクレア「石油!」からは設定を頂いた程度でほとんどは創作らしい。原作者のアプトン・シンクレアに関しては「旗印は社会正義」という本を読む限り左寄りというよりは社会主義者と言ったほうが近いような作家/劇作家で、この映画関連以外で見かけたのは映画「ファーストフード・ネイション」の原作本「ファスト・フードが世界を食いつくす」の中で彼の「ジャングル」に言及している部分だった(これを読んで感じたのは今アメリカ的と思っていることが、意外にも80年代に始まったり、80年代に方向性が定まったりしているものが多いことだった)。確かに社会主義は失敗し、一番成功したと言われた日本の終身雇用・年功序列制度も崩壊したが、当初に設定された問題点は現代も変わらずに存在するということなのだろう。映画では労働者からの視点はほとんどない、あるとすればどの現場でも事故が起こる、教会に行く暇も無いくらいの長時間労働くらいのものだ。
そういえば「ノーカントリー」を見たときに男の映画が見たいと思ったが、これもそんな一本だ。それは予告の石油が噴出すシーンを見れば分かる。しかし男の映画というよりは男の子映画と呼びたい。ダニエル・デイ=ルイスはトミー・リー・ジョンーズ以外の「ノーカントリー」の人物たちより幼く見える。「ノーカントリー」が大人なの男なら、「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」は男子高校生だ。音楽をレディオヘッドのジョニー・グリーンウッドに依頼するなんて実に高校生的なセンスで素晴らしい。しかしそれが成功しているとは思えなかった。オープニングの山にこもるダニエル(ダニエル・デイ=ルイス)がつるはしを叩きつける、その音が聞こえてきたときに「マスター・アンド・コマンダー」以来の素晴らしい密室的な「音」が楽しめる映画かもしれないと思った。その直後にそれをかき消すような音量で音楽入る。この不協和音を使用した曲を作曲したジョニー・グリーンウッドは悪くない(それでも全体的には後半の音楽の方が素晴らしい)。この音の大きさを決めたのは監督に近いサイドだろうが、最悪だ。やりすぎの一歩手前で留まった「つぐない」には敵わず、BGMを廃してリアリティを出した「ノーカントリー」と真逆のやり方でどんどんうそ臭くなる。まあこれをほめる人もいるようなので、感じ方はそれぞれだろう。
パンフによるとカリフォルニアの石油ブームは10年ほどで終了したとなっているので、映画の最終盤ではダニエルは半引退状態だろう。成長した息子のH.W.が映画の話をする。オープニングでダニエルが掘っていたのは金(脚本によると銀)だから、これらはそのままカリフォルニアの特産物の歴史となっている。H.W.というネーミングはハリウッドから来ているのかもしれない。
予告で見る限りはダニエル・デイ=ルイスがオーバーアクトで、イーライを演じるポール・ダノは彼に対峙する役者としては物足りないのでは思ったが、その予想は両方ともにやや外れた。ダニエル・デイ=ルイスもこの世界ではマッチしているし、ポール・ダノも健闘している。もちろんこの二人は擬似親子関係になっているわけだが、むしろ息子のH.W.と弟を名乗るヘンリー(ケヴィン・オコナー)の3人で息子の役割を補完しているという感じだ。レオナルド・ディカプリオのように一人の若手俳優に無理をさせることはない。H.W.を演じる子役は表情こそ少ないものの「オーメン」のダミアンに通じるものがある。またヘンリーは出てきた瞬間から胡散臭く。ダニエルに「おめー、誰だよ」と聞かれる場面は最高に笑える。
さて原作の題名が石油で映画の題名が血。これをどう考えるか、今の石油産業と政府に結びつけることも可能だろうが、カリフォルニアの特産物の変遷と捉えると、権力には暗黒面(血)がつきものとも読める。さらにはこの女っ気がほとんどない映画でダニエルは女性に興味が無いか、不能に見える。つまり自分の血を後世に残すことは出来ないのだ。彼の狂気の源の一つはこれだろう。それをふまえた上で彼に係わった3人の運命を考えてみるとH.W.だけが違うのはなんとなく理解できる。ラストの展開自体は嫌いではないのだが、そこに至る過程に規則性は無いのでやや分かりにくくなっているのは残念だ。
若さや勢いを売りにして登場してきた映画作家が曲がり角を迎える。それまでの持ち味を残しながら新たな道を開拓するか、一挙に方向転換するか、縮小再生産を繰り返すかのどれかが普通で、ここでのポール・トーマス・アンダーソンは一番初めのことをやっているように思う。じたばたとこれしばらく繰り返しながら新たな段階に進むだろう。そのためには本作のように和食にケチャップをぶちまけたような珍作、あるいは良い所と悪い所がはっきりと別れている問題作も必要なのだと思いたい。
(訂正)「成長した息子のH.W.が映画の話をする」としてたが、脚本を読むともう少し後のイーライとの会話の中だった、実際の映画でも同様だったと思う。
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登録日:2008年 04月 28日 01:03:01
「大いなる陰謀」
第2回ローマ国際映画祭、レッドフォード監督『大いなる陰謀』を上映
【10月24日 AFP】(一部更新)現在開催中の第2回ローマ国際映画祭(2nd Rome Film Festival)で23日、米映画監督ロバート・レッドフォード(Robert Redford、71)の反戦映画『大いなる陰謀(Lions for Lambs)』が公開された。
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(c)AFP
予告編を見てこんなストーリーを妄想した。上院議員(トム・クルーズ)はわざと失敗する作戦を立てて、それを口実にアフガニスタン情勢を打開しようとしていた。上院議員にインタビュー中のジャーナリスト(メリル・ストリープ)は胡散臭さを感じながらも何もできない。一方犠牲になった兵士たちの大学時代の教授(ロバート・レッドフォード)には工作員という裏の顔があった。上院議員の動きに気付いた彼は、これが国家に損失をもたらすと考え、大学にいながらにしてあらゆる手を尽くして問題を解決しようとするのであった。まあ、そんな映画はトニー・スコットにでも作ってもらいましょう。
これは映画というよりは舞台劇と感じてしまう。それを一番強く感じるのは意外にもアフガニスタン山中の志願兵(マイケル・ペーニャ、デレク・ルーク)のパートである。ヘリコプターや司令部以外は二人芝居で、いかにもといった感じのセットで演じている。一方トム・クルーズ対メリル・ストリープでは、クルーズが共和党のホープを演じているが、キラキラとした誠意のない笑顔がなんとも似合っている。問題があるとすればクルーズのセリフが長くて、ここまでは切れ者ではないだろうと段々リアリティを感じなくなる点にある。メリル・ストリープが負けたという声もあるようだが、上院議員のほうが権力者なのだから一概にそうは言えないだろう。ただし最後のホワイトハウスからアーリントンへという流れはセンチメンタル過ぎて、ジャーナリストらしくない。
しかしこの映画の真のテーマは教授と学生(アンドリュー・ガーフィールド)の会話にある。欠席が多いとは言え実は優秀な学生である彼は、他の5人の誰にもなれる可能性がある。入隊しそうは無いが、自分探しの旅をして旅先で死ぬかもしれない。もしかしたら上院議員のように世間をうまく渡り歩くかもしれない。あるいは教授や記者のように苦い思いをしながらも一定の成功を収めるかもしれないのだ。すべては本人の選択にかかっている。
上院議員は次の次のを狙っているのかもしれないし、大統領ではなく大統領を操る役割も狙っているのもしれない。8年しかできない大統領よりおいしい。その辺は日本が得意分野か。
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登録日:2008年 04月 27日 23:41:37
YSLスポンサーの「メトロポリタン・オペラ」前夜祭にエミー・ロッサム出席
YSLスポンサーの「メトロポリタン・オペラ」前夜祭、豪華ゲストが出席
【4月23日 MODE PRESS】米ニューヨーク市内のリンカーン・センター(LincolnCenter)で21日、メトロポリタン・オペラ(Metropolitan Opera)のシーズン開幕を祝う前夜祭が開かれ、オペラ「連隊の娘(La Fille du Regiment)」がプレミア上演された。
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黒の衣装を着るときはメイクがいつも同じです。ジニファー・グッドウィン(Ginnifer Goodwin)の衣装や雰囲気が似てます。Metのために曲を書いているルーファス・ウェインライト(Rufus Wainwright)は母親同伴。
メトロポリタン・オペラといえば子供時代に出ていたわけですが、この日は米ヴォーグ編集長のアナ・ウィンター(Anna Wintour)と同席したそうです。
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登録日:2008年 04月 23日 22:04:00
映画「モンゴル」
アカデミー賞授賞式直前、レッドカーペットにハリウッドセレブら到着
【2月25日 AFP】(写真追加、一部更新)ハリウッド(Hollywood)のコダックシアター(Kodak Theatre)で24日午後5時(現地時間)に始まる第80回アカデミー賞(80th Academy Awards)授賞式を前に、多くのスターがレッドカーペットに姿を現した。
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(c)AFP
てっきりモンゴルの統一の過程やその後の帝国拡大の片鱗を見せてくれる映画だと思って見始めたのだが、かなり様子が違った。歴史上も謎が多いチンギス・ハーン(テムジン)の生い立ちを一種の神話として見せる映画なのだが、それにしてはその前提を見せてくれないのでシリアスな映画化と思ってしまう。映画はテムジンが捕らわれの身にあるところから始まるがここで超自然的な面を見せないのでミスリードされてしまった。さらにはモンゴルや隣国のスケールの大きさがまったく描かれていないので、戦いの規模や重要性がほとんど分からない。
戦闘シーンは確かに鮮血がほとばしっているが、チャン・イーモウの武侠映画『HERO』のようにきれいで、迫力はあまり無い。そして神話のハイライトとなるべき雷の場面はありえないレベルの画で苦笑してしまった。
主演の浅野忠信はじっとしていてもカリスマ性があるという意見もあるが、個人的には動いてナンボなのでアクションの中に見せるニュアンスが良かった。ベストは妻を救いに行く場面。序盤を見ていたら父親の元部下で裏切り者タルグタイがライバルになるように見えたが、実際は兄弟の契りを交わしたジャムカがライバルだった。彼を演じるスン・ホンレイも中々の演技で映画を締めてくれた。妻を演じたクーラン・チュランは初演技だそうだ。美人ではないが雰囲気があって良かった。ナレーションは浅野忠信ではない気がしたが、これは監督?それとも続編でチンギス・ハーンを予定している人?
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登録日:2008年 04月 23日 21:30:33
ニューヨーカーズ・フォー・チルドレン・イベントにエミー・ロッサム出席
ミッソーニ協賛、ニューヨーカーズ・フォー・チルドレンがイベント開催
【4月18日 MODE PRESS】児童福祉を推進するチャリティ団体ニューヨーカーズ・フォー・チルドレン(New Yorkers For Children)のイベント「New Year's in April: A Fool's Fete」が16日、ミッソーニ(Missoni)の協賛のもとニューヨークで開かれた。
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柔らかな色合いの衣装でですね。「ニューヨークと子供に関することで、私にできることがあれば何でもやりたいと思っているの」というコメントもあります。しばらくはNYにいるようです。
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登録日:2008年 04月 19日 00:00:41
「The Life Before Her Eyes」上映会にエミー・ロッサム出席
ニコル・ミラー、ユマ主演作『The Life Before Her Eyes』上映会のスポンサーに
【4月17日 MODE PRESS】(記事更新)ユマ・サーマン(Uma Thurman)主演映画『The Life Before Her Eyes』のプレミア上映会が15日、シネマ・ソサエティ(Cinema Society)とファッションブランドの二コル・ミラー(Nicole Miller)主催によりニューヨーク(New York)で開催され、ユマやエヴァン・レイチェル・ウッド(Evan Rachel Wood)ら出演陣が出席した。
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映画のロケがあったのでこのカテゴリー自体が4ヶ月ぶり
12/8 http://www.actiblog.com/emfanphoto/50144
ここ数日色々なところに顔を出しています。衣装は地味目。映画の出演者に一言、エヴァン・レイチェル・ウッド白過ぎ。エヴァ・アムッリは「魔法にかけられて」のプレミアより太って見えるのはメイク?
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登録日:2008年 04月 17日 22:09:07
「フィクサー」
第64回ヴェネチア国際映画祭 『Michael Clayton』 フォトコール開催
【9月1日 AFP】第64回ヴェネチア国際映画祭(64th Venice International Film Festival)3日目を迎えた31日、同日に上映されたトニー・ギルロイ(Tony Gilroy)監督の『Michael Clayton』のフォトコールが行われた。(c)AFP
ジョージ・クルーニーと言えば自身の監督作「グッドナイト&グッドラック」やダルフールに関する活動で、「オーシャン」シリーズとふざけたインタビュー以外は社会派のイメージが定着した。「ボーン・アイデンティティー」シリーズの脚本家トニー・ギルロイが監督に挑戦したこの映画もその路線かと思わせて実は堂々たるエンターテインメント作だ。
邦題の「フィクサー」は劇中にも出てくる言葉だが日本語のニュアンスとはやや違うと思う、便利屋といった方が適切だろう。弁護士ものはハリウッドの王道だが、単なる善悪の話になっていないのがいい。その点ではNHKBSで放送中の「ダメージ」(グレン・クローズ主演)を思い出すが、実際に比べている評もあるようだ。「ダメージ」の弁護士事務所は原告側だが、こちらは被告側というのが違う。この映画で残念なところはキャスティングではなくそのバランスにある。アカデミー賞にノミネートされた3人に、シドニー・ポラックとすべてが弁護士に偏りすぎで、他の配役の地味なことと言ったら無い。その割にはマイケル周辺の人間関係がやたら詳しく描かれている。これが連続ドラマなら効果的なのだろうが2時間の映画としては余計なものと感じられてしまう。それでも入れるならジョン・C・ライリー、テレンス・ハワード、マイケル・ペーニャあたりが脇を演じてほしい。
いくつかの作品では非人間を演じているティルダ・スウィントンの人間らしさを強調した演技は悪くないが、出演時間のバランスがやや悪い。その意味ではトム・ウィルキンソンは分かりやすい助演演技だが、こちらはややあざとさが気になった(それでもオープニングの声にはぞくぞくした)。ジョージ・クルーニー兄貴はいつも通り。ラストは型通りで苦笑してしまった。撮影は他の作品でアカデミー賞を受賞したロバート・エルスウィット、主人公が馬を見つめるシーンはいいが、全体に夜のシーンが多いのが気になった。二度見ると印象が違ってくるかもしれない。
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登録日:2008年 04月 17日 21:49:40
「クローバーフィールド」を前列で見て酔う
映画『Cloverfield』のプレミア上映会開催 豪華な顔ぶれ
【1月18日 AFP】米カリフォルニア州、ロサンゼルス(Los Angeles)にあるパラマウント・ピクチャーズ・スタジオ・ロット(Paramount Pictures Studio Lot)で16日、パラマウント・ピクチャーズ(Paramount Pictures)配給の映画『Cloverfield』のプレミア上映会が開催され、出演者らが登場した。(c)AFP/Getty Images
クローバーフィールド」/Cloverfield
どうせ一回しか見ないなら、前の列で酔うか酔わないか挑戦した結果やられて、途中で薬を飲んだ。酔ったのは「ユナイテッド93」以来。たしかにパニック時にカメラは揺れるのだが、それよりも開始直後のパーティー映像の方が辛いというか、これがかなり来た。逆に言うとモンスターが登場してからのカメラ・ワークは意外にうまいといえる。
かなり前に街中で大きな音がしたときの反応として、日本では音の方向を見たり近づいたりするのに対して、アメリカでは身を屈めたり、逃げる体勢に入ったりするという話を聞いたことがあるが、ここでの反応は日本のそれに近く、多くの人が命を落とすことになる。
スピルバーグの「宇宙戦争」は状況説明を省いて一般人(と言ってもトム・クルーズとダコタ・ファニング)が慌てふためく映画だったが、ナレーションが補足していた。まあ有名原作であり、スピルバーグ映画なので最後は家族の元に戻る/父との和解となることは分かっているので、どう考えてもバッド・エンディングにはならない。対してこちらは事件現場から回収された映像という設定で始まるのでバッド・エンディングと決まっている。ここはかなりドライな印象を受ける。モンスターが似ている(造形というよりは感触が)「グエムル」もバッド・エンディングだったが、家族の再生という側面はあったし、モンスターが生まれた背景を劇中で触れると言う意味では古典的だった。状況を説明しないでバッド・エンディングという組み合わせはそれなりに面白い。
手持ちカメラによる映像というアイディアはいいとして映画を持たせるためには15分に一回程度の仕掛けが必要だ。面白かったのは地下鉄を利用した後に地上に出るあたりまで、そこからクライマックスへの持って行き方は不十分で、倒れかけたビルに入るのは都合が良すぎる(ビルから抜け出すのがこれまた速い速い)。またそこに至るロブとベスの関係も薄っぺらだ。暗視映像を使うと言うのはホラーのお約束の一つだが、地下のこの場面が一番怖い(小型モンスターはやや反則気味)。
この映画は近年の映画では珍しく中心人物が似通った美男美女で構成されるのだが(画面にほとんど登場しないカメラマンは除く)、そういった連中が集まるとなんとも薄味な印象しか受けない。政治的に正しい配役は一見つまらないように感じるが、それなりの正しさがあるのだなと感じた。ロブの弟が「ポセイドン」のマイク・ヴォーゲルなんて、見終わってから気付いた。その辺はある程度は狙ったのかもしれないが、それが面白さには繫がってはいない。本人は手が空いていたら監督をしたかったのかもしれないが「J・J・エイブラムスプロデュース」を売りにするのはン年早い。というのが今回の結論(1300円分は楽しめたと思いたい)。
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登録日:2008年 04月 11日 22:21:28
「ヒトラーの贋札」
<第57回ベルリン国際映画祭>「Die Falscher(The Counterfeiters)」上映会開催 - ドイツ
【ベルリン/ドイツ 11日 AFP】8日から18日まで開催される第57回ベルリン国際映画祭(The 57th Berlin International Film Festival、Berlinale)で10日、ドイツ/オーストリア合作映画「Die Falscher(英題:The Counterfeiters)」の上映会が行われた。
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(c)AFP/DDP/MICHAEL KAPPELER
ヒトラーの贋札/DIE FALSCHER/THE COUNTERFEITER
題材は興味深いのに着地点が定まらずに中途半端になってしまった映画。収容所送りになったユダヤ人の中から職人が集められてナチスのために贋札作りをさせられる。以前いた収容所と違い、自分の技術を発揮できる場を与えられた主人公たちはポンドの贋札作りを成功させ、次はドル札ということになるが、主人公のサリーたちの仕事が進めばナチスを延命させてしまう。これに対して印刷技師のブルガーは仕事を遅らさせようとして二人は微妙な関係となる。ブルガーの苦悩の面白いのだが、パンフレットで本人が語ることによると様子はかなり違うとのこと。なるほど、どっちつかずの描写になったわけだ。
それよりはナチスが弱っていることを勘付いている少佐とサリーの関係のほうが面白くなりそうなのだが、それだと「戦場のピアニスト」に似てしまう。そういえば「さらば、ベルリン」の原作でも主人公の不倫相手の夫がナチスに捕らわれて秘密作戦に従事していた。映画ではその辺は思いっきり省略していたが、その辺に光を当てた方が面白い映画ができそうなのに、その辺をうまく処理してくれる監督はいないものだろうか。
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登録日:2008年 04月 11日 22:20:00
「悲しみが乾くまで」
映画『Things We Lost In The Fire』プレミア上映会にハル・ベリーら登場
【10月6日 AFP】ニューヨークのトライベッカ・グランド・ホテル(Tribeca Grand Hotel)で6日、映画『Things We Lost In The Fire』のプレミア上映会がシネマ・ソサエティ(Cinema Society)主催により開催され、女優ハル・ベリー(Halle Berry)をはじめ出演者らが出席した。(c)AFP/Getty Images
悲しみが乾くまで/Things We Lost In The Fire
スサンネ・ビア監督のアメリカ進出映画。オードリー(ハル・ベリー)の夫ブライアン(デヴィッド・ドゥカヴニー)が殺害されると言う、いつものように陳腐な悲劇からはじまり、相変わらずだと思ったが、実はこれは彼女のオリジナル脚本ではなく、ありものの脚本から彼女が自分にあったものを選んだ作品だとのこと。なるほど微妙な男女関係や、カメラワークなどで持ち味は健在なものの印象はかなり違う(とくにアフリカ系と設定されていなかった配役をハル・ベリーにしたのは独自色を出したい監督の意地か)。回想シーンが思ったより多く、ここで夫がたびたび登場するが、彼に大きな秘密があるわけではない。終盤で舞台がシアトルと気付いたが、夫は先端企業で働いていたのだろう。
葬式で元弁護士、今はジャンキーのジェリー(ベニチオ・デル・トロ)が子供たちとうまく付き合っていたことを見たオードリーは彼に共同生活を申し入れ、その生活が始まる。彼が子供たちとうまくやれたのは夫がオードリーも知らない子供たちのことをジェリーに話していたからで、ジェリーが息子に対して良かれと思ってやったことがオードリーの反感を買うがこのあたりはいい感じだ。ジェリーは娘が起こしたトラブルに関してもブライアンが教えてくれたことを参考にして解決するのだが、その行為は観ている側も「それを知っていても、そういう行動をしちゃいかんだろ」と言いたくなるほどに空気が読めてない。案の定オードリーは怒り、家を出てゆくように言う。この辺はいかにも物語を進めて、ジェリーをまた薬に溺れさせるための道具としてか感じられず、やや雑に感じられる。
ハル・ベリーはオスカー受賞後ではベスト、ベニチオ・デル・トロのジャンキー演技は悪くないが、うまければうまいほど元弁護士に見えないのが難。彼のベストは今後の作品の中にあるだろう。アリソン・ローマンの使い方は中途半端。オードリーの母親は「チトル・ミス・サンシャイン」の病院の人かな。
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登録日:2008年 04月 01日 23:31:43
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