2009年 01月 12日

「永遠のこどもたち」

マドリードで映画『El Orfanato』のフォトコール開催

【10月10日 AFP】マドリード(Madrid)で9日、映画『El Orfanato』のフォトコールが開催され、監督・出演者らが登場した。(c)AFP

AFPBB News


永遠のこどもたち/EI Orfanato/The Orphanage

「パンズ・ラビリンス」を有楽町で見た人にはお馴染みのギレルモ・デル・トロ・プロデュース作がこの邦題で年末にやっと公開された。特報ではデル・トロの「デビルズ・バックボーン」のような印象を受けたが、本予告ではスピリチュアルな部分をアピールしている。ちなみに海外予告はもっとホラー色が強く、アメリカの予告が一番ホラー度が高い。

「デビルズ・バックボーン」では乾いた土地の地下に湿った空間を作って無理やりホラーにしていたが、こちらは海辺の元孤児院ということで雰囲気はある。スペインにもだるまさんがころんだがあるのが面白い。孤児院出身のラウラは夫カルロスと難病を抱えた養子のシモンと暮らしている。彼らはかつての孤児院を改装して新しい施設を建てることにする。施設のオープニング・パーティーで変な格好をした子供(案山子のイメージ)が現れ、その直後に子供のシモンがいなくなる。

こどもを守ろうとする、あるいは(ときにはもういないと言われながらも)捜そうとする、母親というのはジェニファー・コネリー、バニー・レーク、ニコール・キッドマン、黒木瞳、ラダ・ミッチェル、ジョディ・フォスターと色々いるが(一人違う人がいるのは、実はその映画がこの映画のタイトルバック元ネタだから、なるほどソウル・バスっぽい。原作小説しか読んだことは無いが内容自体も影響を受けているようだ)、ラウラは彼女たちよりもヒステリックではないのが良い。子供への愛情表現も控えめでいながら力強さを感じさせる。こどもが養子と言うことに強い責任を感じている部分もあるだろうが、彼女自身が孤児であったというのも大きいのだろう。

さて、こうしたホラー・サスペンスの場合は現実か実は単なる幻想かで引っ張るのがひとつのお約束でときにはどんでん返しにまで繫がる。見ている方としてはミスリードされないように注意しているのだが、個人的には最近はいくつかのパターンを想定して、劇中の出来事と照らし合わせながらひとつひとつ潰してゆくという見方をするようになった。この映画だと"~の妄想""夢落ち"実は子供のときに死んでいて、死ぬ間際に想像した未来"などが思い浮かんだ。そんなことを考えながら見ていて残念だったのは、途中で霊との交信を試みるのだが、ここで現代的な機械が使われていた点。

事前に見ていた監督のプロフィールなどからするともっとトリッキーな作風を予想していたが、思ったよりはオーソドックスで、場合によってはホラーと母子愛モノのどっちつかずな作品と言われるかもしれない。ホラー映画的な手法などは下手ではないのだが、こなれている分だけ新たな才能の登場という風には感じられなかった。それでもレベルは高いし、すでにギレルモ・デル・トロの所に来た企画のひとつをやるなど、仕事は増えるだろうから注目はしたい。

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登録日:2009年 01月 12日 19:06:00

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