2009年 03月 09日
「ダウト-あるカトリック学校で-」
メリル・ストリープら、映画『Doubt』のプレミア上映会に登場
【11月3日 AFP】ミラマックス(Miramax Films)配給映画『Doubt』のプレミア上映会が10月30日、米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)のアークライト・ハリウッド(Arclight Hollywood)で開催され、メリル・ストリープ(Meryl Streep)や、エイミー・アダムス(Amy Adams)ら出演俳優が登場した。(c)AFP/Getty Images
ダウト-あるカトリック学校で- /Doubt
トニー賞、ピュリッツァー賞を受賞した2004年の舞台劇を作者ジョン・パトリック・シャンリィ自身が映画化、舞台となっているのは1964年ニューヨークのカトリック学校。この時代設定には作者自身の体験と、英語によるミサが可能になるなど教会の改革が行われた時期という意味があるそうだ。つまり旧体制派の校長シスター・アロイシス(メリル・ストリープ)と進歩派のフリン神父(フィリップ・シーモア・ホフマン)の対決が映画のメーンである。土地柄からイタリア系とアイリッシュ系の生徒ばかりというこの学校にアフリカ系の子供が初めて入学してくる。なるほど神父が説教で引用するケネディ暗殺事件などと結びつけると確かに時代が動いていると感じさせるが、そういった外側の要素は匂わせる程度であくまでも中心は学校の中である。
物語はそのアフリカ系生徒と神父が良からぬことをしていると疑う校長の話が中心だが、むしろ新任のシスター・ジェイムズ(エイミー・アダムス)にひかれた。彼女は神父に疑いを抱くが、校長にその話をすれば校長の話を信じ、神父の説明を聞けば神父の言い分を信じてしまうタイプの人間だ。それは彼女だけが底の浅い人間だというわけではなく、大方の人間がそうなのではないか、エイミー・アダムスの青い瞳は見るとそう思わせてしまう。もちろん彼女が新任教師という設定はやや無理があるわけだが、シスターの衣装が身体を覆っているせいかそれを感じさせない。
校長と神父の最後の対決で、神父が徹底的に疑惑を否定すると、校長は奥の手を出してくる。これによって神父は追い込まれ学校から追い出すことに成功するが、表面上の扱いは神父の栄転?となり(少なくても降格ではない)、二人の勝負は痛み分けに終わる。もし自分で舞台を演出するならここで終わらせて、神父に対する疑惑の真否は役者のその日の演技によって自由に解釈できるようにしてみたい。つまりある日は神父が勝つが疑惑はそのまま、別の日は校長が寄りきり疑惑はより深くなる、また別の日は神父の完全勝利で疑惑も払拭する。しかし"ダウト"がテーマのこの映画では最後の校長とシスター・ジェイムズとの会話で、校長が自らの世界を守るために神父にブラフをかましていたことが分かる。彼女は自らの行為が神の教えに反していても、宗教という名の城のために仕方ないことだと自分に言い聞かせながら、これまでにも同様のことをやってきたのだろう。同様にリベラルな立場をとる神父も、地位確保のために裏工作を色々とやってきたに決まっている。シスター・ジェイムズの未来はこの二人のどちらなのだろうか。
また出演時間が少ないながらアカデミー賞助演女優賞にノミネートされたヴィオラ・デイヴィス演じるアフリカ系生徒の母親は、"上の学校にやるために性癖のことくらい見逃してくれ"と言う。一番実利的な考え方がアメリカ的だと思うがそれにも大きな問題がある。作者の意図はどうあれ、この映画のキャラクターたちに現実の事象や人物に重ね合わせたくない気がする。舞台の映画化だけあって学校という極めて狭い施設が中心の映画だが、庭の描き方には工夫はある。
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登録日:2009年 03月 09日 00:33:04
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