2009年 03月 28日

「フロスト×ニクソン」

映画『Frost/Nixon』プレミア上映、マイケル・シーンら登場

【11月26日 AFP】ロン・ハワード(Ron Howar)監督最新作『Frost/Nixon』のプレミア上映会が24日、米カリフォルニア(California)州ロサンゼルス(Los Angeles)のサミュエル・ゴールドウィン・ シアター(Samuel Goldwyn Theater)で開催され、出演俳優のマイケル・シーン(Michael Sheen)らが登場した。(c)AFP/Getty Images

AFPBB News


フロスト×ニクソン / Frost/Nixon

脚本家ピーター・モーガンに注目したのは「クィーン」からと遅いのだが、あれが面白かったのはダイアナの事故死という英国王室にとっての事件をエリザベス女王個人の視点で切り取ったことにある。ところが「ラスト・キングオブ・スコットランド」は原作がスコットランド医師の目からアミンを見るという「クィーン」的視点なのに、映画ではわりと平坦なアミン中心の話になっていた。「ブーリン家の姉妹」では大奥的な原作を個人で切り取るという作業をしていながら、監督にはうまく伝わらなかったのか大奥的な話に戻っている。そして本作は彼が書いた戯曲の映画化だ(ちなみにNHK-BSで昨年末から二度放映されたドラマ「ステート・オブ・プレイ~陰謀の構図~」の映画化「消されたヘッドライン」にも係わっていたはずだが、リライトに次ぐリライトが行われたらしく、彼のクレジットは消えているらしい)。

舞台のことは知らないが、元大統領リチャード・ニクソン(フランク・ランジェラ)と、テレビ司会者デビッド・フロスト(マイケル・シーン)という二人がほぼ出ずっぱりなのは予想が付く。そこにインタビュー契約に関する話や、インタビューに備えた両者の参謀たち作戦会議が挿入されるわけだ。舞台の映画化の問題点として空間をうまく使いきれない点があるが、ニクソン邸の場面などでうまく回避し、アップショットという映画ならではの技法も使っている。また一部で使われている関係者による数年後の回想というのはあまり効果的に思えないが、ギャラの駆け引きなどは面白い。二人の対決は白熱したものになるはずだが、考えてみればテレビに映っている場面というのは変えるわけにいかないので、その面白さだけでは話は持たない。結果として舞台の映画としては主役二人の熱演に頼った「ダウト」より奥行きが出て良いのだが、やや流れがスムーズ過ぎる箇所もあり、政治を題材としたドラマとしては「グッドナイト&グッドラック」よりはやや劣る。

フランク・ランジェラはさすがの貫禄で、やはり辞任しても大統領は大統領なのだ。元大統領のこともプレジデントと呼ぶことを強く認識したのは「24」シリーズだが、あのドラマでも任期途中で辞任する大統領が登場する。当然ニクソン大統領を意識しているに決まっている。任期途中で政権を投げ出す総理大臣が多い日本から想像できないが、アメリカ人にとってニクソンというトラウマ当分消えることはないだろう。その一方でニクソンがチャーミングと思わせる場面も多々ある。一見頼りなさそうで実はけっこう出来るやつというのはマイケル・シーンの得意技だが、ここでも後半に行くにしたがってその味がよく出ている。どうやらフロストの恋人キャロラインは「ポセイドン・アドベンチャー」のキャロル・リンレーがモデルらしい。「プライドと偏見」以来のマシュー・マクファディンの姿にちょっと驚いた。ちなみにパンフレットによるとクライマックスの電話は創作らしいが「クィーン」で女王が鹿を見てからの一連の流れのようにうまく機能していて、さほど気にならない。

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登録日:2009年 03月 28日 22:26:00

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