2009年 04月
「ミルク」
【11月17日 AFP】サンフランシスコ(San Francisco)市政執行委員で、ゲイの権利活動家だったハーヴェイ・ミルク(Harvey Milk)の伝記映画『Milk』のプレミア上映会が13日、ロサンゼルス(Los Angeles)で開催され、主演のショーン・ペン(Sean Penn)らが出席した。(c)AFP/Getty Images
ミルク /Milk
70年代後半と言うと現代から見ると中途半端に思える。激動の60年代の印象が強いせいだろうか、この映画では政治を扱っているわけだがこの時期のカーター大統領も地味だ。音楽の世界では70年代的なものは72,3年ごろまでに出尽くした印象がある。イギリスではパンクという出来事があったが、アメリカでは全国規模の流れにはならず「ホテル・カリフォルニア」や「噂」と言ったメガヒットに代表される成熟の時代か、ディスコの時代である。映画の世界はやや違い、アメリカン・ニュー・シネマの時代を経て「ロッキー」、「ジョーズ」、「スター・ウォーズ」が登場して次の時代の到来を感じさせる。
同性愛者であることを公言して公職に就いたハーヴェイ・ミルクを扱ったこの映画はアカデミー賞のショーン・ペンのスピーチやプロポジション8/住民投票事項8と言った政治的な話題が先行しているが、ショーン・ペンの前作「オール・ザ・キングスメン」を思い出してみるとあることに気付く。あの映画はオスカー・クラスの俳優を揃えながら失敗作とされ、ジャッキー・アール・ヘイリーの復活したことくらいしか注目されないが、政治家が公の場で射殺されたと言う点ではこの映画と似ている。ショーン・ペンには「リチャード・ニクソン暗殺を企てた男」という映画分かりやすい映画もある。彼にはある種の自殺(あるいは人に殺されたい)願望があるのではないかと思う。監督作「イントゥ・ザ・ワイルド」も(否定する人も多いだろうが)その視点は欠かせない。
オープニングでハーヴェイ・ミルク(ショーン・ペン)がニューヨークで若いスコット・スミス(ジェームズ・フランコ)をナンパ~ベッドインするまでを軽い足取りで描いて、すぐにサンフランシスコへ話は移る。政治家ハーヴェイ・ミルクの歩みを描きながら面倒な政治の話や駆け引きは切り捨てている点はガス・ヴァン・サントらしい。市政執行委員という制度や政治問題が市単位だったり、州単位だったりして(ときには遠くの州の話題も)、日本人には分かりづらい(パンフレットでもっとフォローがあったほうが良かった)。
しかめっ面がトレードマークともいえるショーン・ペンが笑顔をたたえる姿は始めのうちは違和感もあるが次第に気にならなくなってくる、肩肘を張った演技ではなく、ミルクを知らないような人間にも彼が好人物に見えてくる。他の俳優もどちらかと言うとゲイのイメージは薄い。ガス・ヴァン・サントと言えば美少年という先入観を持っていると肩透かしをくらう。ジェームズ・フランコはがんばっている感じが少しこちらに伝わってくるのがペンとの演技力の差だが、不器用な愛情表現のようで悪くない。同胞にカミングアウトしろと訴えるミルク、この二人は映画の中でも進んだゲイなのだろう。それと対照的なのが新恋人ジャック・リラ(ディエゴ・ルナ)で、彼は内向的なゲイでそれがミルクにも良くない影響を与えることになる。
面白いのはミルクを射殺したダン・ホワイトを演じているジョシュ・ブローリン。この映画で彼の外見はなんとガス・ヴァン・サントとよく似ている!いや実際にはダン・ホワイトと監督の外見がよく似ている。監督はそんな彼をクローゼット・ゲイとも取れる演出をしているそうだ*。フィクションの映画なら自分が隠れゲイであることを認めたくない人間はゲイを殺した後に自殺するのがパターンだ。この映画は実話がベースでホワイトがそうしなかったことは変えようがない(実際にはアイルランド系の元警官という彼に有利な陪審員の人選により比較的軽い刑を受けて出所した後に自殺している)。ダン・ホワイトの出番は多くないものの、その少ない場面で静かなインパクトを残している。
ミルクの死後の静かなパレードは印象的だが、ホワイトに軽い判決が下った時には暴動になったらしい。この数年後にエイズの問題が出てくることを考えるとミルクの登場がもう少し遅れていたらゲイの地位向上は難しかったのかもしれない、その意味では彼の登場は必然だったのだろう。政治的な面は少ないとしたが、自分の主張を通すために政治に参加しようとする態度はきちんと描かれている。要職に就くことではなく、やりたことのために職を目指す人は力強い。支持母体から突き上げを食らうホワイトと対比はやや単純化しているようにも感じられるが、そこが彼の弱さのひとつであったことはうかがえる。
(追記)* やや勘違いしていました。抑圧された状態だそうです。
http://eiga.com/movie/53227/special
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登録日:2009年 04月 25日 23:06:04
「ある公爵夫人の生涯」
キーラ・ナイトレイ最新作『The Duchess』、ロンドンでワールドプレミア
【9月4日 AFP】ロンドン(London)のレスター・スクエア(Leicester Square)で3日、映画『The Duchess』のワールドプレミアが開催され、主演女優のキーラ・ナイトレイ(Keira Knightley)らが登場した。(c)AFP
ある公爵夫人の生涯 / The Duchess
キーラ・ナイトレイの新作はダイアナ元王太子妃を生んだスペンサー家令嬢が公爵家に嫁いだジョージアナ・スペンサーの話なので、ダイアナ妃の姿とかなり重ね合わせてある。そこがこの映画の分かりやすい点であり、単純化しすぎて物足りない点でもある。正妻がいながらお世継ぎのために夫が愛人を作るというので思い出すのは「ブーリン家の姉妹」だが、考えてみれば王家なら愛人は作り放題だし、基盤が不安定になるとは言え王女が王位に付くこともありうる。貴族の家系存続に関するプレッシャーという意味ではこちらの方が大変なのかもしれない。
デヴォンシャー公爵を演じるのはレイフ・ファインズなのだが、もちろん少し嫌味で小心者と言うこの役をきちんとこなしているが、キーラとは実年齢で20は離れているのに映画の設定では10歳ほどだ。つまり出会ったときは17と28なのだ。これを容認するには映画ならではのワン・クッションが必要なはず。公爵の浮気相手がいまいちさえないのがまた現英国王室を彷彿させるわけだが、こちらは夫人の友人を愛人にしているだけたちが悪い。公爵がそうしてまでも守らなくてはならないものに対するプレッシャーが一応描かれているものの全体としてはイマイチだし、ジョージアナの言動も現代的過ぎて興ざめしてしまった。ジョージアナの恋人チャールズ・グレイを演じる「マンマ・ミーア」のドミニク・クーパーも実年齢30にしてはやや幼い印象を受けるのもマイナスだ。
キーラ・ナイトレイと言えばコスチューム・プレイと言う印象があるが、ここでは頭の飾り物が大きいせいか顔下半分に意識が集中し、アゴや口のラインが気になる。コスプレやお嬢様役が似合うと言っても王室や貴族よりは「パイレーツ・オブ・カリビアン」のエリザベスあたりがちょうどいいのではないかと思う。またアカデミー賞を受賞した衣装は髪型込みといったところだろうか、こちらの方の印象が強い。大きな髪飾りに火がついて騒ぐ場面は笑ったが、あの大きな頭が空虚な夫婦関係を反映した表面を繕った派手な化粧なのか、チャールズ・グレイを応援する時に見せる自立した女性を表すのかは不明だ。
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登録日:2009年 04月 21日 22:52:26
エミー・ロッサム第6回「New Year's in April: A Fool's Fete」に出席
ニューヨーカーズ・フォー・チルドレンの恒例イベント、D・クルーガーやココ・ロシャらが出席
【4月20日 MODE PRESS】米・ニューヨーク市内のマンダリン・オリエンタル・ホテル(Mandarin Oriental Hotel)で15日、児童福祉を推進するチャリティ団体ニューヨーカーズ・フォー・チルドレン(New Yorkers For Children)の毎年恒例イベント第6回「New Year's in April: A Fool's Fete」が開催された。
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エミー・ロッサム、第6回「New Year's in April: A Fool's Fete」に出席
衣装はクリスチャンディオール、チャリティーイベントなのでややコンサバか。
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登録日:2009年 04月 20日 23:24:57
「ザ・バンク -堕ちた巨像-」
ベルリン国際映画祭開幕、オープニング作品はC・オーウェン主演のサスペンス
【2月6日 AFP】第59回ベルリン国際映画祭(Berlin Film Festival)が5日、クライヴ・オーウェン(Clive Owen)とナオミ・ワッツ(Naomi Watts)主演のスリラー『ザ・バンク -堕ちた巨像-(The International)』のオープニング上映とともに開幕した。
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(c)AFP/Deborah Cole
ザ・バンク -堕ちた巨像- /The International
クライヴ・オーウェンといえばウィル・フェレルと別の次元で顔の濃さで損をしている俳優だ。フェレルがジョン・ヘダーとの組み合わせで濃さを中和してくれたように組み合わせ次第では親しみやすくなるのではないかと思っているが、この映画ではナオミ・ワッツがパートナー。現代を代表する薄幸役がよく似合う中年女優なので、悪い方向には行かなかったがベストの組み合わせとは思わない。ナオミ・ワッツには家庭があってオーウェンとのラブ・シーンがなかったことが良かったのか悪かったのかはよく分からない。この映画はこの二人と「イースタン・プロミス」でワッツと共演しているアーミン・ミューラー=スタール以外はほとんど見かけない俳優を起用している。イタリア企業の社長などはもう少し知名度のある俳優の方が良かったと思うが予算が足りなかったのだろうか。クライヴ・オーウェンの映画としてはこの後の「デュプリシティ ~スパイは、スパイに嘘をつく~」のジュリア・ロバーツとの組み合わせの方が心配である。
巨大銀行が題材ということが売りのの映画だが、これまでの悪徳企業を題材にした映画はいくらでもあったし、銀行がその悪を支える話もないわけではない。金融危機が記憶に新しいとは言え、悪徳企業が銀行になっただけで新鮮味はない。今どき銀行がいくらあくどい事をやっていても驚く人は少ないだろう。主人公はインターポール捜査官なので「007」シリーズや「ジェイソン・ボーン」シリーズのように超人的ではないのだが、それでもニューヨーク・グッゲンハイム美術館での銃撃戦はかなり派手で見物なのだ。ただそれが映画全体のトーンとあっていないような気がする。スナイパーの特徴から彼の居場所を追うところなどは面白い。しかし結局はアクション、社会派、サスペンスのどちらつかずになってしまって中途半端な映画になってしまったようだ。監督は『ヘヴン』『パフューム ある人殺しの物語』のドイツ人監督トム・ティクヴァ。
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登録日:2009年 04月 06日 21:58:30
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