2009年 08月
「ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式」。 「G.I.ジョー」より面白いが笑えないところも少々
<第33回ドーヴィル・アメリカ映画祭>『Death at a funeral』のフォトコールにフランク・オズ監督登場
【9月9日 AFP】第33回ドーヴィル・アメリカ映画祭(33rd Deauville American Film Festival)9日目を迎えた8日、『Death at a funeral』のフォトコールが行われ、フランク・オズ(Frank Oz)監督が登場した。(c)AFP
ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式 / Death at a Funeral
「プライドと偏見」のミスター・ダーシーことマシュー・マクファディンはあれだけいい役をもらったのだから、もっと出演映画が増えると思ったらあまり見かけなかった。あの情けない顔が悪いのか?アメリカでは同じ系統のジョン・キューザックが活躍しているのだから、彼にもがんばってほしい。2009年は「フロスト×ニクソン」で久しぶりに彼を見かけた。といってもあれは脇役でしかもやや老け気味の役だったので少し前の作品とは言え主役級の映画が見られるのは喜ばしい(リドリー・スコットの「ロビン・フッド」での出番はいかほどか?)。ここでは父親を亡くした長男役だが、次男はニューヨークで作家として成功し、彼に対してコンプレックスがある。その一方で弟の小説を低俗だと思い、自分も書いてみるが発表するだけの勇気はない。これをあの顔でやるのだからたまらない。この引け目というやつが、映画全体を支配していて英国的皮肉っぽさを感じさせる。そして最後にはそれが爆発するように仕掛けられているあたりはさすがに見せてくれる。
監督はフランク・オズ、前作に当たる「ステップフォード・ワイフ」は評価が低かったので、こうした小作品に向かうのはいい傾向だろうし、彼のセンスと英国コメディは基本的には相性がいいと思う。オープニングのアニメによる棺桶の搬送から、それ付随するトラブルといい感じだ。オズ監督作品には「イン&アウト」という結婚にまつわるお話があったが、これは文字通り葬式にまつわるお話。時おり不謹慎と思える場面もあり、全体的には笑えるのだが、所々でいやーな感じになる。やや編集が悪く、テンポが良くないのかもしれない。ドラッグを安定剤と間違えてドタバタになるのだが、ここを軽快に演出していたら印象がかなり違ったものになっていたと思う。「イン&アウト」でも使われていたゲイネタが、中盤以降意外な形で出てきて驚いた。
俳優では未亡人を演じたジェーン・アッシャーに驚いた。あのポール・マッカートニーの元恋人で、元ピーター&ゴードンにしてプロデューサーとして有名なピーター・アッシャーの妹、つまりはコブラ・スターシップのヴィクトリア・アッシャーのおばさんだ。劇中でもまだ若いのにと言われる場面があるが、おそらく撮影当事は60歳で、来年には64になるが凛としたたたずまいがキレイで、出番は少なくても印象には残る。考えてみるとヘレン・ミレンと同世代だ。IMDbで調べると最近はテレビドラマを中心に出演しているようだが、それ以上に驚かされたのは彼女のHP、トップに来るのはケーキ。本国では女優よりこちらで有名らしい。
ジェーン・アッシャーのインパクトが強いせいか(べつに大げさな演技をしているとか、誰かを喰うような演技を披露しているわけではない)、他の女優は"演技はいいが、顔立ちにインパクトはない"と思ったのだが、長男嫁のキーリー・ホーズは実生活でもマシュー・マクファディンの嫁だった。男性俳優はどこかの映画で見たけど、役名までは思い出せないようなタイプの人たちがいい仕事をしていた。そしてワーウィック・デイヴィスと並ぶ、小さい人界のスター、ピーター・ディンクレイジがさすがのアクの強さで中盤以降を盛り上げる。
知らない人や個人的には顔を会わせたくない人と、顔を会わせないといけないのがお葬式だから、とうぜん群像劇になるが、監督はそれぞれのキャラクターに色を与えてその混沌を楽しんでいるようで、視線は俯瞰的だ。その点は主人公の視点を重視したと思われる「サマーウォーズ」と比べると面白かもしれない。
なお本作はクリス・ロック(!)製作によるリメイクが進行中。もちろんかなり違うものになるのは間違いないがピーター・ディンクレイジはそちらにも出演とのこと。
http://us.imdb.com/title/tt1321509/
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登録日:2009年 08月 21日 21:00:44
「G.I.ジョー」。 「ボルト」より劣るが割り切ればそれなりに楽しめる
『G.I.ジョー』ジャパンプレミア、イ・ビョンホンら豪華出演陣が来日
【7月28日 MODE PRESS】映画『G.I.ジョー(G.I. JOE: The Rise of Cobra)』のジャパンプレミアが27日、都内のアーバンドックららぽーと豊洲で開催された。
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G.I.ジョー / G.I. Joe: The Rise of Cobra
「G.I.ジョー」といえば「こち亀」の両さんが好きな奴だっけ?と思ったら元になったのはフィギュアそのものではなくその後に作られたアニメだという。さて、この映画のジャパン・プレミアが募集されたころからWEBの画像が以前のものと変わった。具体的にはイ・ビョンホン演じるストームシャドーが顔を隠しているものから顔を出しているものになった。ストームシャドーは予告編でも一部顔を見せているので、それ自体は大したことではない。ただプレミアをイ・ビョンホン中心に盛り上げようというのには疑問が残る。ここは日本であって韓国ではないのだ。他の出演者は不思議に思ったに違いない、これが切っ掛けであの中の誰かが日本を嫌いになり、数年後大スターになったときにこのときの扱いが悪かったので日本には行きたくないと考えるようになったら、誰が責任をとるのだろうか。
スティーブン・ソマーズが監督ということで「ハムナプトラ」はともかくとして前作の「ヴァン・ヘルシング」や「トランスフォーマー/リベンジ」より楽しめればいいと思っていたので、その意味では合格だった。特殊効果に力を入れたせいかAリストの俳優はいないものの主役のチャニング・テイタム(首が太い!)は次のスターを感じさせるだけのものは見せてくれる。スキャンダルの印象が強いシエナ・ミラーは、ここでは髪を黒く染めて悪役を楽しそうに演じている。これが予想よりいいので今後この路線はありか、ただしキャサリン・ゼタ=ジョーンズの劣化版に見える恐れがある。マーロン・ウェイアンズはもちろんお笑い担当なのだが、そちらの冴えはイマイチ。ただしヒコーキ野郎としての見せ場はある。イ・ビョンホンは思ったよりも台詞があるのだが、それに一所懸命なのかあまり会話にはなっていない気がした。忍者なのに顔見せや上半身自慢のシーンがあるのはどうかと思うが、顔を見せることもしゃべることもないレイ・パーク先生との対比としてはいいのかもしれない。ただし少林寺みたいのも混ざっている街並みと英語と朝鮮語が飛び交うトンデモ・トーキョーだけは勘弁したい。「(500)日のサマー」を今から楽しみにしているジョセフ・ゴードン=レヴィットはここではマッド・サイエンティスト役、素顔のときはいい人役。そしてレイチェル・ニコルズ、「スター・トレック」では緑色の身体にされていたが、ここでは髪を赤くして登場。シエナ・ミラーとの女同士の戦いもあるが、どちらがまじめにアクションをこなしたかは簡単に想像がつく。一応レイチェルが演じるスカーレットはクール・ビューティーという設定なのだが力が入るときに泣き顔になるのをどうにかしてほしい。それができればアンジェリーナ・ジョリーのセクシー・アクション部門の後継者はミーガン・フォックスではなくレイチェルのものになるはず。
スティーブン・ソマーズなので大味なのは仕方ないが、パワー・スーツがあまり効果的に機能していないように見えるのは残念、あとときどき敵味方の区別が分かりにくいのも減点。それでも「ハムナプトラ」からブレンダン・フレイザーとイムホテップ様が顔を出してくれるのはうれしい。とくにイムホテップ様は思ったより出番が多い。
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登録日:2009年 08月 10日 20:20:30
「ボルト」。 「そんな彼なら捨てちゃえば?」よりずっと楽しめる
J・トラヴォルタ&M・サイラス、アニメ映画『Bolt』プレミア上映会に登場
【11月18日 AFP】アニメーション映画『Bolt』のプレミア上映会が17日、米カリフォルニア(California)州ハリウッド(Hollywood)で開催され、声優を務めた俳優ジョン・トラヴォルタ(John Travolta)、女優マイリー・サイラス(Miley Cyrus)らがレッドカーペットに登場した。(c)AFP
ボルト / Bolt
ディズニーとの契約切れのときにピクサーの独立が騒がれたが、結果的にジョン・ラセターがディズニー・アニメの重役に収まるという裏技を使ってディズニー傘下に留まり、ラセターによる本家ディズニーに対するてこ入れも同時に始まった。一応「ルイスと未来泥棒」にもラセターのクレジットはあるが、本格的に係わったのは本作かららしい。というのは「ルイス」にはまだダメなアニメの要素が多かったのだ。
ダメなアニメが陥りやすいリスト
(1)ストーリーが平凡で独りよがり
(2)キャラクターに魅力がない
(3)ストーリーがすぐに横道にそれる
(4)むだなキャラクターが多く、話の腰を折る
こんなところだろうか、もちろん良いアニメはこれらの逆、これを「ボルト」に当てはめてみる。
(1)ストーリーに独創性はないが、一貫してボルト目線で描かれていて分かりやすい
(2)これも合格点、引きこもりハムスターのライノは、はじめどうかと思ったが動くとさほど気にならない
(3)ボルトとペニーが別れた後で帰りの道中は横道にそれる可能性もあったがうまく防いでいる
(4)出だしこそテレビ局のスタッフが多すぎると思ったが、すぐに3匹の物語となり、旅先でも目立ったキャラクターがいないのが良い
映画のオープニングはペットショップで少女ペニーが犬を買うところからはじまる。この子はボルトと名付けられ、父親はボルトを改造しスパードッグにして悪の組織と戦う。まずはこの一連のアクションで観客の目を引き付ける。見ている方はそれがドラマの中の話だというのには前情報がなくてもうすうす気付くのは話がうまく行き過ぎるのとアクションが大掛かりすぎるからだ。ドラマの監督はマイクが映りこんでボルトにドラマだと気付かれると怒るが、あんなに派手なドラマならいつかはばれてしまう。つまりここで人間が犬に"これは現実だ"と思わせながらドラマという架空の世界を作り出すと同時に、派手すぎる内容でその現実自体も虚構(映画)だと観客に感じさせるという二重構造になっている。ちなみに監督の声を担当するのは「アクターズ・スタジオ」のジェームズ・リプトン、少しマネージャーとキャラクターが被っているのだが、彼らの出番は少ないのであまり気にならない。
やがてボルトはペニーと別れてハリウッドからニューヨークへ行ってしまい(これは遠すぎる)、ペニーの元に帰ろうとする。ここで出会うのが猫のミトンズとハムスターのライノ。ミトンズは猫らしく皮肉屋で生活の知恵をボルトに授ける。ライノはテレビで知ったオタク的知識を教えることになる。
この3匹で物語が進むのが良い。「モンスターvsエイリアン」では人数の少なさがおかしくその割にはスカスカだったが、こちらは密度を高めている。終盤に鳩が出てくるが必要以上に場を乱すこともない。ラストのペニーとボルトの再会もひねりがある。ピクサーのように幅広い世代を巻き込めるような作風ではないが、子供がこれを見て泣いたとしてもなんの不思議もない。ラストのエイリアンネタは古いタイプの海外ドラマのようだった。
頭には短編「メーターの東京レース」(「カーズ」のスピンオフ)がついてきたが、そういえば最近のピクサーで一番独りよがりなのはラセターの「カーズ」だったのかもしれないが、個人的には勢いがあってけっこう好きだ。おもちゃのにんじんが通して使われているのはうまい。
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登録日:2009年 08月 06日 22:32:36
「そんな彼なら捨てちゃえば?」。 「エル・カンタンテ」よりもずっといい
『He's Just Not That Into You』プレミアに登場したスター女優のファッションをチェック
【2月4日 MODE PRESS】米・ハリウッド(Hollywood)のグローマンズ・ チャイニーズ・シアター(Grauman's Chinese Theatre)で2日、映画『He's Just Not That Into You』のプレミア上映会が開催され、スカーレット・ヨハンソン(Scarlett Johansson)やジェニファー・アニストン(Jennifer Aniston)ら豪華女優陣が出席した。
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そんな彼なら捨てちゃえば? / He's Just Not That Into You
日本ではあまり認識されていなのかもしれないが、ドリュー・バリモアはプロデューサーとしてかなりの実績がある。ほとんどが主役も兼任するので意識されないのだろう。この映画では出演はしているもののゲイ雑誌の編集者という小さな役だ(そういえばProp 8 Rally にも参加していた)。監督は「旅するジーンズと16歳の夏」のケン・クワピスなので編集部にはレオナルド・ナムもいたりする。
バリモアが出演とプロデュースを兼任する作品には欠点もあって「チャーリーズ・エンジェル」でキャメロン・ディアスが出るならもう一人はルシー・リューになって自分は二番手以内に収まるのだ。さらに本人が演じる役はどちらかといえば自分探し系であり、地位が高くても好きになるのは優柔不断な男であることが多い。しかしそれにも少し飽きてきた。ここでは好きになったら妻帯者でもかまわないじゃないと友人に助言する人間。
物語は群像劇というほどには複雑ではない。ジェニファー・アニストン、ジェニファー・コネリー、スカーレット・ヨハンソンと有名女優がいる中で中心となるのは、男からの連絡を待ち続けるイタイ女ジジを演じるジニファー・グッドウィン。まあ彼女にしても十分にかわいいので、最終的に惹かれるのがジャスティン・ロング演じるアレックスというのもちょっと不自然。ロング自体がオタクに見えるから関係が逆でもおかしくない。
原題が「彼はあなたに興味がない」というこの映画は、赤裸々とまでは行かなくても"セキラ"程度までは行っていて女性に対しての視線も場合によっては厳しい。その一番の被害者はジェニファー・コネリー演じるジャニーンなのは傍目から見れば私生活が幸せそうだからだ。スカーレット・ヨハンソンはもはやタイプ・キャストという次元を超えて「それでも恋するバルセロナ」に続いてバカにされているようにしか見えないのはいかがなものか。歌手志望のヨガ講師というのも、後者は男目線でしかないし前者に関しては昨年出したアルバムがあまりに歌が下手すぎるのでしゃれにならない(女優が出したアルバムならエミー・ロッサムは別格としてミラ・ジョヴォヴィッチがおすすめ)。ジェニファー・アニストンはそれこそいつものジェニファー・アニストンなのであった。
男性陣では一番のイケメン、ブラッドリー・クーパーはここでは少しいやな奴でインパクトは薄いが、この後に公開された「ハングオーバー」が大ヒットしている注目俳優。7年間交際して結婚しない男ベン・アフレックは悪くないがここはマシュー・マコノヒー にしてほしかった。そういえばアフレックの現妻はジェニファー・ガーナーで元カノはジェニファー・ロペスだけどこの映画、ジニファーが1人、ジェニファーが2人いるのが笑える。
邦題から連想するほど軽くないのですべてがハッピーエンドではないのはいいのだが、クリス・クリストファーソンの使い方が中途半端だったりとやはりうまくまとめきれていないようだ。
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登録日:2009年 08月 04日 22:00:45
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