2009年 09月 28日

「くもりときどきミートボール」 。「男と女の不都合な真実」よりも割り切った作品


くもりときどきミートボール / Cloudy with a Chance of Meatballs

夏から秋にかけてドリームワークスの「モンスターVSエイリアン」、新生ディズニーの「ボルト」、そしてソニーの「くもりときどきミートボール」と最新のアニメを見たが、どれもストーリーがとても分かりやすい、単純と言ってもいいくらいだ。これはピクサーへの対抗策だと思う。ストーリーがよく練られ、技術レベルも高いピクサーに対抗するためには八方美人ではだめなわけで、まずはアニメーションならではのカラフルさや面白い画の動きを追求するためにはストーリーは分かりやすくした方がいい。「MvsA」はもっとキャラクターが出てきてごちゃごちゃになりそうな話なのにそうはしなかったし、「ボルト」の登場キャラクターの少なさは大きな決断だ。

ソニー・アニメといえば前の「サーフズ・アップ」はけっこう面白かった。動きのダイナミックさやアニメならではの画も多かったし、声の出演のシャイア・ラブーフ、ズーイ・デシャネル、ジェフ・ブリッジスも良かった(吹替え版の小栗旬と山田優も悪くないが小栗旬という配役はキャラクターを取り違えているのが難、しかしマイク眞木のはまり具合はオリジナル以上)。しかしキャラクターやストーリーがごちゃごちゃした感じが多く、アニメ製作者が陥りやすい失敗をここでもしていた。

この「くもりときどきミートボール」の原作は絵本なのでたぶん大きくアレンジしているはず。ストーリーは簡単に説明すれば"自称天才発明家がやっとみんなに認められるような発明をしたと思ったら、やはりトラブルを起こして、なんとか騒ぎを収拾する"となる。そしてその過程で主人公は自分らしさを再確認する(じつはこれはヒロインのほうが当てはまる)。たとえばジョン・ラセターが大きく係わる前のディズニー・アニメ「ルイスと未来泥棒」とはモチーフは似ているのに、こちらは悪の要素はあまりない(いじめは少々)。その分キャラクターが多すぎて未整理だった「ルイス」と比べるとかなりすっきりしている。悪そうなキャラクターや態度が大きいキャラクターはいるのだがあまり強烈ではない(もちろん後半からいいやつキャラクターに変身するキャラクターはいる)。

肝心の空から食べ物が降ってくる様子はたしかに面白いが、畳の国の人間からすると土足で食べ物に向かうのは汚いし、おかずの数々には胸焼けしそうになり、それらが巨大化する終盤はやや辛い。その反面お菓子の数々は単純においしそうだし、カラフルで楽しい。とくにアイスクリームの雪とゼリーの家はハイライト。童話に出てくるお菓子の家の現代版だ。あと笑えたのはフォーチュン・クッキー。

惜しいのは主人公のキャラクター・デザイン、オタク風にするにしてももう少し考えてほしかった。ヒロインがオタク風でもかわいいだけにこれは残念だった。ちなみに3D吹替えのみの上映だが、技術的に難しいのが看板等のローカライズはないだけではなく、字幕も出ないので小さい子には不親切だと思う。オリジナルの声の出演はビル・ヘイダーとアンナ・ファリス、こちらも見たかった。日本版主題歌のあとに流れる曲を歌うのはミランダ・コスグローヴ、そう「スクール・オブ・ロック」のサマー・委員長。あちらでは子供向け番組の人気者らしい、美人になったとは言わないが成長した。映画のを思い出せるビデオはこちら。

Raining Sunshine from 'Cloudy With A Chance Of Meatballs'
http://www.youtube.com/watch?v=GwOFeBDp5qA

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登録日:2009年 09月 28日 23:01:16

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