2009年 12月
2009年エミー・ロッサム、ベストショット
2009年エミー・ロッサム、ベストショット
ひとつに絞れない
ナルシソ・ロドリゲスのショーにエミー・ロッサム出席 http://www.actiblog.com/emfanphoto/107191
キャロリーナ・ヘレラのショーにエミー・ロッサム出席 http://www.actiblog.com/emfanphoto/107321
アメリカン・バレエ・シアター主催の秋期ガラにエミー・ロッサムが登場 http://www.actiblog.com/emfanphoto/108394
のどれか
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登録日:2009年 12月 31日 22:16:29
「バッタ君町に行く」。 「誰がため」より無自覚なパワーはある
バッタ君町に行く / Mr. Bug Goes to Town
ジブリ関係者が影響を受けたと思われる映画を再上映するシリーズ。ディズニーのライバルとも言われるフライシャー兄弟による長編アニメ。描かれているのは虫の世界、どこかに出ていたバッタのホピティが町に帰ってきてミツバチのハニーちゃんと結婚しようとするのだが、悪役のビートルが登場してそれを邪魔し、それに人間も絡んでくるというお話。
虫の擬人化というとピクサーの「バグズ・ライフ」を思い出す。都会の中で小さなものを守ろうというのは絵本「ちいさいおうち」があるがこれはそれよりも早い、また「ちいさいおうち」はディズニーが短編として映像化している。これがまたピクサーの「カールじいさんの空飛ぶ家」の冒頭を思い出す。
当事に目指した色合いは分からないが、カラフルながら白々しいな所まで行かない感じがいい。ミュージカル・パートはベティ・ブープっぽい。ディズニーより大人向きとされるだけあって、ややシニカルな面もあるが、話は真っ直ぐに進みキャラクターたちが悩んだりするところはない。ただし話が向かう先は驚きがある。これをご都合主義といってしまうのはもったいない。音楽は"スターダスト"のホーギー・カーマイケルほか。なるほど今聞くと王道的な曲で歌詞もコミカルでよくできている。
ピクサーの「カーズ」もその傾向があったが、擬人化した世界に人間的な価値観を持ち込むと整合性が取れなくなってくる。安全な土地を求める虫たちと、印税が入ればもっといい暮らしができると思う作曲家、この二つが求めることが同じになってしまうことに違和感は残る。ただし虫たちは大局が見られずに行き当たりばったりで行動してしっぺ返しをくらうというのは描かれているので、最後に虫たちが見つける人間的な価値観で美しい庭であってもいいのかもしれない。上へ上へと登る姿はがんばれば上に行けると信じていた時代の名残だと思っておこう。
とはいえ見所はその虫たちがわさわさと集団で建設現場を上へ上とへと登る画が持つパワー(パワーでいえば「オトナ帝国」のタワー場面もなかなかのもの)、酒場でバッタ君が感電したときのスラップスティック・コメディな動き、ミュージカル・シーンをなどなので、これらを楽しむべきだろう。しかし本編よりはパンフレットとジブリの小冊子「熱風」のほうがおもしろい。宮崎・高畑の両御大の話などは最高。パンフだけだと少し物足りない。
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登録日:2009年 12月 30日 22:12:51
「誰がため」。 「アバター」よりもスタイリッシュだが、映画のテーマと合うか?
誰がため / Flammen & Citronen
なじみの薄いデンマーク第二次世界大戦下の物語。主人公のフラメン(トゥーレ・リントハート)とシトロン(マッツ・ミケルセン)ナチ支配下のデンマークでナチに協力している人間を殺してゆく活動をしている。組織に言われるままに殺してゆくが、次第に上司が自分の都合に良い人間を殺してゆくだけではないか疑い始めた。フラメンの恋人ケティも怪しいと気付く。
というとスパイ物のようだが、たしかにそうした騙し騙されという要素を残しながらもかなりスタイリッシュな画風になっている。フラメンの印象的な髪の色とクールな目つきは予告編でもかなり目立っていたが、(最後の滅びの美学まで)実際にかなりかっこいいし、その点ではフランスとアメリカのパブリック・エネミー(ズ)より上だと思う。ただ明らかに丸腰の人間をいきなり殺す場面もあり、これをかっこいいと言うことに違和感がある。これは戦争の映画であり、監督は単に彼らを美化しようとはしていないと思うのだが、フラメンが帽子を被るくらいしか変装をしていないのはどうなのだろう。あとは後半で彼が父親に会いに行くのは逆効果だ。
トゥーレ・リントハートは「天使と悪魔」にも出ていたといわれてピンとこなかったが画像を調べて分かった。マッツ・ミケルセンは英米の映画でよく見かけるが、今回はやや中年仕様でリントハートとの対比がよくできていた。その他にはナチ映画では見かけけるドイツ人俳優がいるのはいつものこと。
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登録日:2009年 12月 28日 22:10:37
「アバター」。 「インフォーマント!」と比べると脚本家を雇うかどうかの差が出た
アバター / Avatar
"ジェームズ・キャメロンの新作だから青いキャラは気になるが見ておくか"というのが最初に画像や予告を見たときの感想。その後にTOHOシネマズの3D特報を見ても心は動かされなかった。そして最終予告でやっと見えてきたストーリーが気になり、スチール写真でミシェル・ロドリゲスの姿を見つけて期待値が上昇した。まあ"キャメロン、お前はどこまで強い女は好きなんだ!"と思ったわけだ(実際にはそんなに目立っていない)。これはシガーニー・ウィーヴァーが出るといってももう暴れる役をできないということでもある。
ストーリーは最終予告から連想できるものとさほど変わらない。つまり侵略者が攻めに行ったら現地の人に助けら、親しくなり自分の仕事に疑問を持つというものだ。この話は舞台となるパンドラやそこに住むナヴィたちをネイティブ・アメリカンやアフリカにしても成り立つ話だ。
肝心のアバターを取り巻く話は中途半端だ。主人公のジェイクは元海兵隊員だが、負傷して車椅子生活。双子の兄は科学者でアバターの計画に関与していたが死亡。DNAの有効活用とかでジェイクがアバター計画に参加と単純すぎる。科学者が負傷して下半身不随に上司が記憶を操作して彼を双子の兄弟と思わせたくらいのものがほしい(それは「トータル・リコール」!)。
しかしアバターは毎回元の場所に戻って回収するのが基本なのか?アバターが行方不明になって困るが、なんの追跡装置も着けないのは疑問。その前にアバター作る技術があるなら自動翻訳気くらい発明していないのは不自然。アバターを強制終了させたときの描写は面白かったがだいたいアバターのデメリットが描かれてないからあえてアバターをあえて使う理由(空気が人間と合わないことくらいか)がないのはどうしたものか。高い映像技術を必要とする映画ならストーリーは単純化するのは正しい。しかし、残念ながらこの映画のレベルは許せる最低限レベルだ。
さて、誰もが気にしていたアバターが映画で違和感なく見られるかという問題はクリアしている。まずナヴィ(アバター)の身長をかなり高くしているので動きがぎこちなくても違和感がない。ジェイクがアバターを動かすところの不安定な動きはほほえましくて良い。さらに青い色もパンドラの風景をバックにしていると気にならないのでラスト・バトル以外の場面は良い。夜の暗さの中でも映える。
22世紀になっても何万ドルとか言っているアメリカ人(世界政府など当然存在しない)は相変わらず傲慢で、軍産複合体がのさばっている。シガーニー・ウィーヴァー演じる科学者が"本当に貴重なのは軍が求めている鉱石ではなく、この星の自然を支えているシステムなのよ"というが、これはキャメロンのエコ・メッセージだとしたら下手すぎる。軍側の人物は当然のように深みのある人間はしていないので話が深くなることはない。これがSFでなければ、ミシェル・ロドリゲスは小さいころに現地の人に拾われてそこで育てられたとかの設定が出来るのだが他の星ではそうはいかない。だからこそ初めは軍にいながら最終的には裏切るという手続きが必要になる分だけ説明的になりキャラクターに深みを与えられない。
ナヴィには族長や巫女がいて、母なる神もいる。あのクラゲもどきが出てくるところは好きなのだがキャメロンは神話創造にはあまり興味がないのかあまり深く突っ込んでいない。このあたりは「ロード・オブ・ザ・リング」と比べるとかなり物足りない。せめて死生観くらいはきちんと打ち出すべきだった。
ラスト・バトルはAMPスーツを含む地球軍の近代兵器対ジェイクと現地の人々による人海戦術。軍から寝返るのが一人なのでさほど盛り上がらない。予想通りの人物が死ぬが、これはジェイクと同じく下半身が不自由になるほうが良かったのでは?ジェームズ・キャメロンという人は監督だけでなく脚本も兼任する、というか専門脚本家と(少なくてもクレジット上は)共同作業をしない。そのため脚本の出来は甘めなのだが(「タイタニック」で唯一アカデミー賞ノミネートされなかった部門だ)、神話体系が必要な「アバター」のように映画では直接描かれていない部分の厚みが重要な作品では明らかにマイナスだ。そのへんが「ロード・オブ・ザ・リング」との大きく違う。まあそれはピーター・ジャクソンではなく原作のトールキンが偉いというだけの話になる。と思うのはクリーチャーが(WETAが係わっていることと関係があるのかないのか分からないが)「ロード・オブ・ザ・リング」と似ていると感じることがあったからだ。宮崎駿に似ているところも含めてオリジナリティのなさがどうしても気になる。このへんがアラン・リーの協力があった「ロード・オブ・ザ・リング」との大きな違いだ。ジブリ関係者にデザインを頼むくらいのことをしてもいいはずだ。
とはいえこうしてあれこれと喋れるのは楽しい。
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登録日:2009年 12月 27日 22:04:35
「インフォーマント!」。 「ジュリー&ジュリア」よりうまく実話を料理
インフォーマント! / The Informant!
これは若き重役が自分の会社の不正を告発するためにFBIと協力し、それが立証されたと思ったら、じつは彼は嘘つきでまだ隠していることがいろいろとあったという話をシリアスにしないで仕上げている映画だ。
これ見て連想したのは「エンロン」のドキュメンタリー、これに関しては「キャピタリズム」でも書いたのだが、「エンロン」の感想を見直したら肝心なことが書いていなかった。劇場で1回しか見ていないが「エンロン」で一番印象に残ったのは、あそこに出てくる人が他人を騙す(あるいはあくどい商売をする)ことについて抵抗がなくなりエスカレートしてゆく様子だった。やればやるほど感覚が麻痺する。それを見ていて怖いと思った。当事日本でもライブドアや村上ファンドの事件が話題になっていたのだが、こういうある種の虚業を仕事にしている人にこそふつうの人より精神的なケアが必要なのではないかと思う。こんな商売をしているから心が壊れるというのではなく、その芽を摘んでやったほうがいいと思う。(学会の定説がどうとかではなく、医者やカウンセラーの助けが必要な状態という意味で)そしてこの映画の主人公はまさにビョーキである。スティーヴン・ソダーバーグ監督が、この種の経済事件をどれだけ研究したのかは知らないが、監督の関心は事件よりは個人にある。
主人公マークは平気で嘘をつける人間なので詐欺師になってもおかしくないのに、ふつうに進学して一流企業に就職して出世する。嘘つき人生と会社がうまくマッチングしたというのは面白い。たんなる詐欺師なら騙されるのはあくまでも個人単位だが会社員であれば所属会社、取引相手、そして最後には諸費者にまで影響は及び被害は単純に計算できない。なんとも怖い話だ。
ソダーバーグは主人公を外見から怪しくする(まああることに関してはバレバレ)。この役に体重を増やして臨んだマット・デイモンはシリアスとファニーな役の両方をこなす俳優だが今回はもちろん後者だ。目の前に話し相手がいて会話をしていても心の声ではまったく関係のない目に入ったもののについての感想を言っていたりするのが最高だ。妻を演じるメラニー・リンスキーは「乙女の祈り」でブス/デブのほうといわれたのは10数年前。夫を支える姿は良いが、全体的には強い印象をのこすところまでは行っていない。他の俳優はテレビ・ドラマを中心にしている人が多いようで判別するのが少し難しかった。序盤FBIが不正の証拠をつかむためにマークとコントのようなボケ・ツッコミをやっている場面が何度かありやや退屈した。後半はテンポアップして良い。一見シリアスな題材をコミカルに演出するのはいいが音楽は狙いすぎか。
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登録日:2009年 12月 25日 21:52:22
「ジュリー&ジュリア」。「のだめカンタービレ」と同様に二人のどちに重点が置かれているかが分かりにくい
ジュリー&ジュリア / Julie & Julia
時代の違う二人の女性が料理に向かう姿を描いた映画であるが構成的にはさほど複雑ではない。おそらく日本では(女性でも)なじみがないジュリア・チャイルドだが、途中にサタデー・ナイト・ライブで放映された彼女のパロディが入ることでいくらか親しみやすくなっている。メリル・ストリープの演技がオーバーアクトに見える人もいるかもしれない。それは彼女の演技がコントと似たような次元にあるからだ。それゆえジュリアの映画としては彼女の声や決め台詞がギャグのように使われ反則技ぎりぎりである。
ということでこれはあくまでも2002年のジュリーの視点から描かれた映画であり、ジュリアの姿はジュリーの頭の中にある美化された姿だとも言える。それゆえジュリアには人間臭さがあまりなく、それらしいのは料理学校でばかにされて家で必死に練習する場面くらいのものである。外交官の夫の存在や彼との馴れ初めなど、面白そうな話はいくつかあるのにその話は広げない。だから高齢のジュリーがジュリアに会いたくないという話もあっさりしていいていいのだ。その代わりにジュリーには小さいいざこざがあり、親近感が持てるようになっている。映画としては平凡な出来であるが、こうした仕掛けがあるので飽きずに見られる。
それにしてもこの映画で旦那の占める割合は大きい。(実際はどうだが知らないが)ジュリーには旦那がいないほうがリアルだともうのだが、彼がいなかったら1年間でジュリアの全レシピに挑戦するという計画は頓挫しただろう。彼女が独身だったら前半で描かれた大きな仕事を手掛ける友人たちとの比較などは、もっとネチネチやっていただろう。
料理が色々と出てくるのはいいのだが、誰も見てくれないブログがブレイクする瞬間がよく分からないのはマイナス、あとブログでブログにあまり写真が出てこないように思ったが、文章だけの料理ブログって面白いのかね?メリル・ストリープとしては役不足なのだが、そこはそつなくこなす。それが嫌味な感じがして逆にいい。本作のノーラ・エフロン、次のナンシー・マイヤーズ(「恋するベーカリー」)と女性監督との仕事が続くの興味深い。ジュリー役のエイミー・アダムスは35にしては(妊娠おめでとう)かわいいのだが仕草だけでなく声がポイント、スタンリー・トゥッチはこれくらいはやって当然、ジュリア・オンリーのドラマなら見せ場も多かっただろう。
米国でフランス料理紹介の草分け本、48年目にベストセラーに
http://www.afpbb.com/article/life-culture/life/2634018/4492099
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登録日:2009年 12月 23日 00:55:43
「のだめカンタービレ 前編」。「フォース・カインド」がホラーのリアリティならこちらはコメディの~
のだめカンタービレ 最終楽章 前編
この映画の問題点はテレビ局主導の映画である点とコメディ映画である点。まあコメディというだけでなくクラシックを題材にした面もあるわけだが、親切にも外国人が日本語を喋ってくれるのは、やはりコメディと言っていいだろう。それを許すというのはテレビドラマの映画化らしいともいえる。ホラーにリアリティを持たせるのと同じようにコメディ要素をうまく映画へと昇華させるのは難しい。すべてが必ずしも成功しているわけではないが宮藤官九郎の挑戦などは素直に評価したい。
この映画はどうかというとテレビ・サイズの世界観をうまく映画にできていない。外国人が日本語を喋るのはいいとして、なだぎ武が出てきたときに彼が外国人ということを見ているほうに納得させるだけのものがほしいのだ。もちろんこれがウエンツやベッキーだと無理がない(ベッキーががんばるシーンは名演かもしれない)。
ただオーケストラのシーン(クラシックにあまり関心がないので詳しいことは言わないが)は隅々まで見渡すことができて、端の人とはいえそう簡単には手抜きができないという状況は映画らしくていい。のだめというかほとんど千秋が主役なっている。玉木宏は老けたとまで言わないが、顔の皺などが気になる。この役のイメージとしてはぎりぎりかもしれない。ギャグ・パートで良かったのはカレー。
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登録日:2009年 12月 21日 00:50:41
「THE 4TH KIND フォース・カインド」。 「脳内ニューヨーク」のほうが怖いかも
THE 4TH KIND フォース・カインド / The Fourth Kind
オカルトやホラー映画においてどう怖がらせるかは、リアリティとの格闘であった。ありがちなのは科学者を登場させて初めは疑いながら、途中から認めざる負えなくなって協力するパターン。つぎはカメラワーク、最近また注目を集めるPOVはリアリティや緊張感を出すためによく使われるが酔ってしまうと副作用を引き起こす危険がある。
この映画はそんなアイディアを詰め込んだ一本である。記録映像とミラ・ジョヴォヴィッチらによる再現映像、シュメール語の研究者に、協力してくれる警察の人間と駒は揃えている。家に帰ってから調べたわけではないが記録映像といってもこれを本物と思う人はほとんどいないだろう。なにせアビゲイル・タイラー博士の外見が呪怨かと思うような白塗り、さらに大げさな音楽まで流れるのだから。
ミラ・ジョヴォヴィッチが演じるアビゲイル・タイラー博士は心理学者で、ノームというアラスカの小さい街を舞台とした住民の行方不明事件を背景にして住民の不眠症治療のために催眠療法をする。やがて住民たちの不可解な行動を目にすることになるのだが、タイトルからしてこれはアブダクションしかない(博士のミドルネームはEでありETが名前の中にあることになる)。主人公のその瞬間は残っていないがテープに音だけは残っている。ほかのひとたちの怪奇現象にしても映像で記録しようとするのだが映像が乱れてしまうというのは使い古された手だ。アブダクションで消された記憶を催眠療法で掘り起こそうとしても騒いだり暴れたりするだけ。
という具合に色々な技を繰り出してはいるのだがドキッとするのは一箇所か二箇所。結局は映画に求めるリアリティとリアルとの違いがよくわかっていないように思う。がんばっているのは分かるが結果を伴っていないというレベルだ。それとは別に博士の死んだ夫の存在やETが喋る"我は神"というのが中途半端なために、博士以外に誘拐された人が戻ってこない理由が宙ぶらりんになってしまっている。もっとETの側に悪意を入れるか、あくまでも非力な人間の話にする必要があったはずだ。
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登録日:2009年 12月 19日 00:45:49
「脳内ニューヨーク」。 「カールじいさんの空飛ぶ家」とは違い、いいのか悪いのかよく分からない脚本
脳内ニューヨーク / Synecdoche, New York
スパイク・ジョーンズやミシェル・ゴンドリーと組んできた脚本家チャーリー・カウフマンの初監督作(もちろん脚本も)。奇抜なアイディアの映画だろうという予想通りの変な映画になっている。これがわざと頭をこんがらからせるものだったら困るのだが、前半はそのタイプだ。そして後半はこんがらかったチャーリー・カウフマンの頭の中を覗いているようで面白かった。
映画の構成としては前半がフィリップ・シーモア・ホフマン演じる演出家が家庭や仕事がうまくいかなくなる様子を通して彼の精神が不安定になる姿を描く。彼がとある賞を受賞するところから金が入り、その金で新しい劇を手掛ける(これが彼にとってのニューヨークを再現する脳内ニューヨークだ)。この劇のパートになると話が複雑になると同時にこの劇の進行も停滞する(17年かかることになっている)。その理由は現実で起こったことをすぐに劇に取り入れるから面白くなってくる。と同時にこのへんから混乱してくる。主人公のストーカーが主人公役のオーディションに来て採用されるあたりから。情報量が多いこともあってウトウトしながら見ていたので、何度か意識が飛んで帰ってくるとなにやら難しいことを喋っているという状況となった。しかしそれもこの映画のトーンと合っているように感じられたのが興味深い。
もちろん劇は進んでいるのだが、現実を次々に取り入れるのでエンドレスのように見える。話に区切りをつけるのは死しかないのだ。何人かが亡くなり映画は終末へと進む。一見反則技に見える構成だが、これがあること話を終わらせると言う意味では正統的な手続きを踏んでいることになる。どちらにしても一度見ただけでは分からないタイプの映画だが、何度見ても分からないところも多い映画だろう。俳優たちの老け演技にも注目、ただパンフレットのジェニファー・ジェイソン・リーの顔を酷い。
音楽は「エターナル・サンシャイン」と同じくジョン・ブライオン、彼はフィリップ・シーモア・ホフマンがよく出ていたころのポール・トーマス・アンダーソンの音楽もよく手掛けていた。
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登録日:2009年 12月 16日 00:35:34
「カールじいさんの空飛ぶ家」。 ストーリー作りは「ニュームーン」よりうまいがやや不満も
カールじいさんの空飛ぶ家 /Up
ピクサー最新作。同時上映の短編はコウノトリが赤ちゃんを運ぶアニメ、赤ちゃんをつくるが雲の精で、これが危険な動物を次々に出すのでコウノトリが困るというもの。「Up(原題)」と通じるところがあるようなものを用意したわけだ。
本編の「Up」だがここ最近のピクサー作品としては一番物足りないかもしれない。主要人物はカールじいさん(フレドリクソン氏)、亡き妻エリー、旅に同行することになる少年ラッセル、会話もできる犬ダグと少ない。この中でダグのキャラクターが弱い。存在としては面白いが愛すべきというところまでは行っていない。もう一つ気になるのは悪役の最後もきついように感じだ。自分の正しさを信じるがために頭がおかしくなったという設定のようなので、置かれてしまった状況は悲惨だが、本人はそれに気付かず幸せと勘違いしているというようなエンディングにしてほしかった。
という点を除けばクオリティは高い。素晴らしいオープニングで語られるカールとエリーの物語。二人が出会った小さいころから結婚、思い出の家を手に入れ、南米に行きたいという夢とそれが適わない現実(子供ができないことも)、そして向かえるエリーの死。とここまでのスケッチの見事には感服する。そして家が飛び上がるときのワクワク感や南米ジャングルのカラフルさも申し分ない。
ただし予告の印象ほどにはカールはガンコでもない。再開発で彼の家だけが取り残された状態になり、それで彼の孤独感を出すのはふつう。しかしちょとしたトラブルで出て行かなくてはならなくなり、見ているほうもザマーミロという気持ちで風船で旅立つことができる。予告だと旅や少年との出会いが妻が仕組んだことのように見えるがそこまでもない。空に飛び上がるという話や空中戦などはジブリっぽい。ただ現地に着いてからジャングルや飛行船内の話が思ったより広がらないのだ残念だ。
これサントラのCDはなく、配信のみ。ディズニーとしてはある種の実験なのだろうが寂しい。まあ大ヒット確実でアカデミー賞ノミネート経験のあるMGが作曲だけど、ミュージカル調でもないし売れる保証はないのだ。
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登録日:2009年 12月 05日 01:48:21
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