期待外れの「ツォツィ」
<第78回アカデミー賞>外国語映画賞候補「Tsotsi」プレミア試写会
【ウエストハリウッド/米国 26日 AFP/Getty Images】22日、ウエストハリウッド(West Hollywood)にある、パシフィック・デザイン・センター(the Pacific Design Center)でミラマックス(Miramax)の映画「Tsotsi(原題)」のプレミア試写会が行われた。
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(c)AFP/Getty Images Kevin Winter
ツォツィ/Tsotsi
格好いいギャング映画を予想していたらなんともつまらない映画だった。
なんといってもストーリーが凡庸。スラム街に住む不良を意味する
ツォツィを名乗る若者は暴力と犯罪の限りを尽くす。
金持ちの黒人女性が運転する車を襲った彼はそのまま車を奪って逃亡、
しかしその車には赤ん坊がおり、ツォツィはそれを捨てることができずに育てる。
そして赤ん坊を育てることで彼の中で何かが変わってゆく。
一番の問題点はツォツィにほとんど感情移入ができなかったことにある。
途中に出てくる車椅子の老人、赤ん坊に乳をやるように強要される若い母親
などはいいキャラクターなのだが、ツォツィと絡んでもあまり面白くない。
もちろん設定上もツォツィは親に見捨てられた心を閉ざした青年なのだが
そんな青年なら赤ん坊の世話を少ししたくらいで許されるというのだろうか、
そんなわけがない。ツォツィの心の変化を彼自身の言葉で語らせないことで
監督は何らかの効果を狙っているのだろうが、失敗している。
さらに残念なことにテンポがあまり良くない。
それではなぜアカデミー賞の外国語賞を受賞したのか?
恐らくは「シティ・オブ・ゴッド」の外国語映画部門候補漏れが
尾を引いたのではないかと思うが、もちろん本作は
「シティ・オブ・ゴッド」にははるかに及ばない。
「シティ・オブ・ゴッド」にのフェルナンド・メイレレス監督は
その次に「ナイロビの蜂」を撮った。
ダラダラとした話なので出来は必ずしもよくないが「シティ・オブ・ゴッド」の監督が
撮っただけのものはあると思わせる内容で、レイチェル・ワイズにオスカーを獲得。
「ツォツィ」のギャヴィン・フッド監督も自作はハリウッド俳優を起用した作品である。
どれだけのものを見せてくれることが出来るだろうか?
散々悪口を書いてきたのでよい点をあげておこう。
まずは先にあげた二人の演技。スラムを含めた南アフリカの風景。
音楽も強くは惹かれなかったが悪くはない。
それからツォツィの赤ん坊への接し方、欧米の映画ではさすがに
酷すぎてOKが出ないのではないだろう。
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登録日:2007年 04月 14日 21:04:28
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