「その名にちなんで」を読んで

インド人名監督ミーラー・ナイールが新作「The Namesake」を語る - フランス

【パリ/フランス 31日 AFP】インドから米国へ移り住んだ移民夫婦の30年の足跡を描いた大作映画「The Namesake」が先日公開されたばかりの、インド人監督ミーラー・ナイール(Mira Nair)はインタビューで、同作品は「自分が育ったコルカタとニューヨークという2つの都市をつなげるチャンスをくれた」と語った。
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(c)AFP/TIZIANA FABI

AFPBB News


カル・ペン主役の映画「その名にちなんで」に興味を持ったので、原作を読んでみた。
インド人の両親と違い西洋の価値観で暮らす青年の話だが、舞台がイギリスではなく
アメリカと言うのが面白い。これはもちろん原作者の生い立ちに関係するのだが、
イギリスほどにはインド・コミュニティーは大きくないだろうし、
物理的にもインドとの距離はかなりある。

これは大河ドラマと言ってもいい、とは言えepicではなく文字通りゆったりと流れる
大河のような物語だ。一部ニューヨークが舞台になっていることもあって映画
「イカとクジラ」を思い出したりもした。主人公のゴーゴリが産まれる1966年から
2000年までにこの一家に起こることは死別、別離など当事者にとっては大きなことだが、
フィクションの世界では極めて標準的なことである。ゴーゴリというインド人らしくない名前も
彼に様々な影響を与えるが、劇的なことが起こるわけではない。

主人公がアメリカナイズされる過程としてアメリカ文化がちらりと出てくるが日本人にも
分かりやすい音楽部門に出てくるのは、必ずしも時代通りではなく80年代に
60,70年代の名盤が出てくる。これはすでに評価の決まっているものを出す
と言う意味もあるのだろうが、過去の名盤を勉強するという行為もよく行われる
と言うことも示している。音楽と言えば2000年で終わるのでノラ・ジョーンズは出てこない
(ちなみにwikiによると生まれたときのGeetali Norah Jones Shankarを
16歳のときに正式にNorah Jonesにしたとある)。もちろん彼女の存在は
生々しすぎるので小説に組み込むとしたら10年くらいは寝かせないといけないだろう。
またゴーゴリが911にどう反応したかも読みたかった気もするが同じ理由でないのは仕方ない。

ところで東西線沿線に住んでいればインド人はよく見かけるわけだが
数十年後に日本語で書かれた同種の本が出たりするのだろうか、気になる。

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登録日:2007年 10月 06日 22:58:19

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