「インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国」
【5月19日 AFP】現在開催中の第61回カンヌ国際映画祭(Cannes Film Festival)5日目の18日、コンペティション部門外作品『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国(Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull)』のフォトコールが開催され、俳優のハリソン・フォード(Harrison Ford)、女優のケイト・ブランシェット(Cate Blanchett)をはじめ監督や出演者が登場した。
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(c)AFP
インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国/Indiana Jones and the Kingdom of the Crystal Skull
「インディ・ジョーンズ」をテレビでよく見たころには"ぬるいなあ"と思いながら見ていたが、「ナショナル・トレジャー」や「サハラ 死の砂漠を脱出せよ」等さらに出来の悪い映画を見るとあれはよく出来ていたのだなと感じていたので、この復活はいい。脚本が決まらずに脚本家が次々と変わったそうだが、スピルバーグやハリソン・フォードがNGを出すのはいいが、ジョージ・ルーカスは黙っていろと思っていたのは自分だけだろうか。さてその紆余曲折を経て仕上がった脚本だが、宇宙人が出てくるという噂があって身構えた。出てきたとしても、宇宙人ではないと言う前提で話が進んで、最後の最後で出てくると思っていたが、初めからその話が出てきたので、この時点で面白い映画になることは諦めた。
物語は1957年、その舞台背景が描かれるわけだが、ここでルーカスとスピルバーグのカラーの違いが出ていている。ここがこの映画で一番面白かったかもしれない。「アメリカン・グラフィティ」を髣髴される世界観は当然ルーカス。彼はこの時代の前しか見ていない若いアメリカこそが、この国の全盛期だと主張する、その後の暗い時代がなかったように。その一方でスピルバーグはこの時代にもすでに影が忍び寄っていると感じている。それは東西冷戦や赤狩りであり、それらが次の時代にはキューバ危機や核戦争への不安(映画「アトミック・カフェ」を見よう)、さらにはベトナム戦争へと繫がることになる。スピルバーグは数年後に赤狩りによって大学を追われた教授の話の映画を撮るかもしれない。この二つはきちんと本編にも反映されている。ルーカス的なものはシャイア・ラブーフ演じるマットに象徴され、スピルバーグ的な不安はスパイや裏切りという形で表現されている。
さてこのやや問題のある脚本でもそこはスピーディーな演出でスリルは作り出す。ここは上にあげた映画との違いだ。ただ目新しいものはないのでインパクトに欠ける。60を遥かに越えたハリソン・フォードの演技も元々無骨なアクションなので本人の衰えた肉体以外はあまり違和感はない。それから数回裏切りがあるのはいいとして、死んだ(いなくなった)と思ったら復活したと言うのが少ないのが単調になった一因。しかしこうなると俳優のある種のお遊びを楽しむしかない、「オーシャンズ」「ハリー・ポッター」(こちらは40代以上の英国俳優限定)と言ったシリーズと同じことだ。ケイト・ブランシェットの悪役演技もこの視点で見れば実に楽しそうで愉快ではないか、じいさん様俳優も同様。物語上で疑問だったのは宇宙人と直接コンタクトを取らないのはいいとして、彼らをずっと崇拝していた現地の方々とインディとの会話がなかった点。
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登録日:2008年 06月 20日 21:20:34
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