「ダークナイト」

バットマンも水質汚染には勝てず?香港の撮影予定変更か

【11月5日 AFP】映画「バットマン(Batman)」シリーズ最新作『The Dark Knight』で、バットマンが飛行機から香港(Hong Kong)のビクトリア湾(Victoria Harbour)に飛び降りるシーンがカットされることになりそうだ。
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(c)AFP

AFPBB News


ダークナイト/The Dark Knight

「バットマン ビギンズ」を見ていて感じたもやもやがm@stervisionの評を読んで"そうそう、あの何やっているか分からないアクションはダメだよなあ"とスッキリしたことを思い出す。この監督はリアリティが分かってないのだ。問題はその自分の弱点を自覚しているかで、自覚していればその弱点を他人に任せるなどの工夫ができる。ところが今作ではそうした形跡はない。これはそれを指摘できない製作者側の問題でもある。

オープニングは銀行強盗、警報装置はチックするがガラスをぶち破る古典的な手法。"今は20世紀ですか?"と言いたくなるようなネタを平気でやってしまう無神経さにげんなりする。もちろんこれが「インサイド・マン」のような映画なら問題ないし、映画的なむちゃな演出としてならアリだが、あんたリアル志向じゃないの?と言いたくなる。

次に困ったのはマフィアのボスたちの顔つき、さんピンクラスかと思うくらいに信じられない安っぽさ。こんな連中ならジョーカーと勝負にならない。さらに物語を転がすための役割を果たす裏社会と通じている中国だか香港企業の社長の名前がラウで「インファナル・アフェア」シリーズのキョンことチャップマン・トーに似て苦笑していたら、逃げた先の香港で引退したエディソン・チャンが出ていてさらに笑った。

何やっているか分からないアクションは相変わらず。カー・アクション単調、カー・クラッシュはマイケル・ベイよりましな程度。アクションにも緩急が必要なのだ。「インクレディブル・ハルク」のほうがうまい。

色々なことを言っても最終的な話の核はジョーカー、これにも大きな問題がある。ジョーカーの背景をなくして怖い存在にしようとしているのだが、もちろんこれは逆効果でまったく怖くない。生い立ちを語る場面は当然ジョーク、手下もどこに引かれたのかも分からない。だいたい絶対悪が通用するのはホラーだけなのだ。「ノーカントリー」のアントン・シガーは映画の中では確かに絶対悪なのだが、時代設定が1980年とはっきりしているので、今から振り返ればその後アメリカの負の部分を象徴していると分かる。それに対してジョーカーはどうだろう、何も象徴していない。ゴッサム・シティだか構わないというものではない。パンフレットにはジョーカーが社会から阻害されて無差別殺人を行うような人間とダブるとあるが、(失礼な言い方になるが)そんなにスケールが小さくてどうするのだ。ネタはいくらでも転がっている。今の世の中なら金融だ。"大きな金額を動かしているうちにおかしくなった男"程度の説得力がほしい。実存するモノを売らなくなり、空虚なモノを売るようになった社会では精神が破綻しかねない恐ろしさがある。ところが脚本家が考え付くのは銀行強盗やマネー・ロンダリング止まりなのだ。何と発想が貧困なことか、正義側の盗聴もどどこかで見たことのある内容で新鮮味がない。「バットマン ビギンズ」では911後の世界観やアンチ・グローバリズムを思い起こすようなことが描かれていたのに、今回はとくに言いたいことはないらしい、またはそんな現代の空虚感を訴えている?冗談でしょ。

善から悪へ裏返ってしまったトゥー・フェイスだけでなく主要登場人物のほとんどがどちらに転ぶか分からないような状況に落ち込むが、監督の頭の中も同様だったのだろう。残念ながら整理は出来ていないようで、出来上がったのは非常に中途半端な映画となった。俳優に関してはメーンの3人は悪くない。世間で言われるほどにヒース・レジャーが目立ちすぎてクリスチャン・ベールが(バットマン時は声色つかわなければいけないのは相変わらず不利だが)損しているとは思わない。マイケル・ケインとモーガン・フリーマンは二人ともに出番が減ったが、どちらかの出番を多くした方が良かったかもしれない。その二人の出番が減ったことによってゲイリー・オールドマンの出番が相対的に増え、今回一番得をしたのではないかと思う。

カテゴリー[ その他映画 ], コメント[1], トラックバック[0]
登録日:2008年 08月 05日 23:08:21

コメント

with respect...
perhaps this is a film you don't fully understand either...

sue @ 2010年 10月 15日 22:05:21

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