「ウォンテッド」

ジェームズ・マカヴォイ主演、映画『ウォンテッド』プレミア上映

【6月21日 AFP】米カリフォルニア(California)州ウエストウッド(Westwood)のマン・ビレッジ・シアター(Mann Village Theatre)で19日、映画『ウォンテッド(Wanted)』のプレミア上映会が開催され、主演のジェームズ・マカヴォイ(James McAvoy)をはじめ、出演者らが登場した。(c)AFP/Getty Images

AFPBB News


ウォンテッド/Wanted

今年のアカデミー賞は俳優部門でイギリス人二人、フランス人とスペイン人と非アメリカ人ばかりだったが、これを見てハリウッドが外国人を広く受け入れるようになったと考えるのは単純すぎるだろう。いかに優れた俳優にもお決まりの役が回ってくるのだ。その中から真に素晴らしい作品に巡り合うのは難しいはずだ。では外国人監督はどうだろう。自国で作った映画が評判を呼べば一回はチャンスが巡ってくる。問題はそのチャンスをものにするかどうかだ。一度失敗してしまえば次はそうそうない。またハリウッドで認められても次第にハリウッドに骨抜きにされるウォルフガング・ペーターゼンやローランド・エメリッヒ(あっ、両方ともエミー・ロッサムを起用している)のようなケースもある。その一方でポール・ヴァーホーヴェンのように自国に帰って復活するケースもある。

さてこの映画の監督であるティムール・ベクマンベトフはロシアの「マトリックス」と呼ばれた「ナイト・ウォッチ」「デイ・ウォッチ」(見ていない)が認められて、ハリウッドに進出した。ロシアと言ったが実際に生まれたのはソ連時代のカザフスタン、そう「ボラット」で間違ったイメージを植えつけられた国であり、アカデミー賞外国語映画部門に「モンゴル」で出品した(そしてノミネート)国でもある。つまりは旧ソ連の中でアジア寄りの地域生まれの人なのだ。

映画はさえないサラリーマンであるウェスリー(ジェームズ・マカヴォイ)がドラッグストアでアンジェリーナ・ジョリー演じるフォックスに”あなたのお父さんは一流の暗殺者だったが、殺された。あなたもその血を引いているので仲間になりなさい”と誘われる。この展開を見て"またダース・ベイダーとルーク・スカイウォーカーの関係か!その辺の問題は「カンフー・パンダ」が現代的なやり方で処理したのに。古いよ"と思ってしまった。ところがこれを頭の隅に入れておくと後半のツイストについていけることになる。一見古そうな設定に見えながらも捻りがあるのだ。とは言っても物語を楽しむような映画ではないのだが。

ふつうの人間が組織に選ばれてスーパーマンになるのはまさに「マトリックス」のまんまだが(サングラスをかけてやめるシーンがある)、修行はこちらの方が厳しくジェームズ・マカヴォイも引き締まった身体を見せてくれる。これまでの作品を見ていないが画像処理では予告に入っている映画冒頭で男が会社の中を走り、飛び出して攻撃する場面がこの監督らしいのではないかと思う。それにスカウト後に会社をやめる捨て言葉を吐くならぬ、捨て行動をするときも加えておこう。何だかんだ言って彼が入ったのは暗殺組織で、彼がそれをためらうとフォックスが自分に起こったことを話して“1を倒して、1000を救う”精神を叩き込むのだが、ここは殺人機械を肯定するように感じられやや気になった。

特殊効果では予告にあった無理やり弾を曲げるのが面白いが、やや残念なのがアクション。アンジェリーナ・ジョリーによるカー・アクションはかなりいい出来での映画で一番のアクションだと思うのだが、これがドラッグストアの銃撃戦の後という早い時期に組み込まれたのは失敗で、中盤以降にもって来るべきだった。その代わりに用意されるのは列車での攻防なのだが、こちらはやや大味なのだ。

ところで後ろ姿が美しく、アクションも良かったアンジェリーナ・ジョリー。双子の出産ですっかり忘れられているが、彼女が痩せた時期があった。この撮影はそのころなのだろう。顔のアップにあるとアゴのラインにそれが出ていて、気になる人もいるだろう。

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登録日:2008年 09月 18日 00:08:02

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