「ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢」

ミュージカル「コーラス・ライン」リバイバル公演 初日を迎える - 米国

【ニューヨーク/米国 7日 AFP/Getty Images】記録的ロングランを打ち立てたミュージカル「コーラス・ライン(A Chorus Line)」がリバイバルで復帰することとなり、5日にSchoenfeld Theatreで初日公演を迎えた。同ミュージカルは1975年に初演され、1990年まで約15年間にわたり6,137回公演行われ当時の記録をつくった。写真は上演に出席したTVパーソナリティのジョーン・リバース(Joan Rivers)。(c)AFP/Getty Images Peter Kramer

AFPBB News


ブロードウェイ♪ブロードウェイ コーラスラインにかける夢
Every Little Step: The Journey of a Phenomenon

先日見た「アメリカン・ティーン」は編集や演出に問題があったドキュメンタリーだったが、内容は面白かった。それに対してこの作品は最高の素材がありながら一本の映画としては最低の出来となっている。ブロードウェイのオーディションを題材とした劇のオーディションを映像に収めると言う話を聞けばたしかに面白くなりそうだが、製作者側は単に舞台の裏側を見せればいいと思っているらしく、作品の視点が一定せずに、単に貴重な映像の垂れ流しになってしまっている。つまりはこのドキュメンタリーはコンセプトや脚本がまるでだめなのだ。

簡単に言えば2006年の再演版か「コーラスライン」という作品すべてのどちらか一方を描くべきなのだ。ところが本作はそのどちらをやりたいのかはっきりしない。前者ならオーディション前の再演製作決定時から始まらなければいけない。マイケル・ベネットの音声や映像は「コーラスライン」のコンセプトを示唆すると言うよりは、単に貴重な映像を挟み込んでみましたという印象しか受けない。むしろそれらの映像を有効的に使いながら後者のようなアプローチ、つまり1975年の初演から現在までの「コーラスライン」を切り取った方がよかったと思う。何よりもこの作品はどこに故マイケル・ベネットを出してしまったせいで、権威やオーディション基準がどこにあるのか示すことができていないので非常に居心地が悪いのだ。

たとえこの映像が映画としては最低レベルでも、オーディション中の素晴らしい瞬間は多数ある。感動的な演技を見せる瞬間、逆に以前の良さを思いだせずに落ち込む瞬間、そしてオーディションの合否、それらは見ごたえがあるが個人としての掘り下げは浅い。"あんたは知らないだろうけど、~は有名人なのよ"と言われるかもしれないが、別に構わない。再演版のキャスト・レコーディングをジャケットを変え本作のサントラとして劇場で売っているのを見ると"何で、これを今日本で?"という疑問が湧いてくる。答えは来年に来日公演があるからに決まっているが、さてこの作品に登場したメンバーが何人来日するのかね?という皮肉な問いかけをしたくなる。

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登録日:2008年 11月 07日 23:04:19

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