「ブッシュ」。まとまりのなさは「チョコレート・ファイター」と同様

映画『W.』プレミア上映、エリザベス・バンクスら登場

【10月15日 AFP】米ニューヨーク(New York)のジーグフェルドシアター(Ziegfeld Theatre)で14日、映画『W.』のプレミア上映会が開催され、出演女優のエリザベス・バンクス(Elizabeth Banks)、監督のオリヴァー・ストーン(Oliver Stone)らが登場した。(c)AFP/Getty Images

AFPBB News


ブッシュ / w.

本国アメリカではジョージ・W・ブッシュが大統領在任中に公開されたオリバー・ストーンの映画。近過去を扱った作品としては「クィーン」というのがあって、ジェームズ・クロムウェルがフィリップ殿下で出演していたあちらはエリザベス女王とブレア首相以外はあえて似せようとしていなかったように思う。それに対して本作はかなり似せようとしている。中でもタンディ・ニュートン(ライス報道官)とジェフリー・ライト(パウエル国務長官)は形態模写に近い。とくにタンディ・ニュートンはあんなに顔の筋肉をピクピクさせながらセリフを言うなんて大変そうだ。リチャード・ドレイファス(チェイニー副大統領)とトビー・ジョーンズ(カール・ローブ次席補佐官)は憎憎しさで勝負、とくにトビー・ジョーンズは相変わらずスケールの小さい悪党の味わいがうまい。ジェームズ・クロムウェル(ジョージ・H・W・ブッシュ)やエリザベス・バンクス(ローラ・ブッシュ)は雰囲気で勝負か、主演のジョシュ・ブローリンは形態模写と雰囲気の中間、ブローリンはブッシュほどではないが二世であり、テキサス・イメージを出すのがうまいという共通点がある。

この映画が「クィーン」と大きく違うのは時系列が二つあること、911以降の世界とWが大学入学時からの政治家への流れ。これで何が省かれているかというと、おそらく大統領ブッシュを支えるネオコンや宗教勢力。本来ならオリバー・ストーンが一番すきそうな題材だと思うがやはり近すぎるのだろう。父親へのコンプレックスをメーンにしている。そこは物足りない。

冒頭の怪しげな会はイエール大学なので、ロバート・デ・ニーロ監督作品『グッド・シェパード』にも出てきたりM.I.Aのヒット曲の歌詞に出てきたりすることでおなじみのスカル&ボーンズ。大学でも実社会でもパッとしないWの良い面といえばローラが好きになってくれた人の良さか。器ではない人が高い地位についても周りがしっかりしていれば大丈夫ということはなく、周りに振り回されるのだ(傀儡政権とはまた少し違う)。その意味では2000年より2004年当選の罪のほうが重いと言えそうだ。

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登録日:2009年 06月 15日 23:07:15

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