カテゴリー [その他映画]
「20世紀少年」
原作は1999年に連載開始の浦沢直樹の漫画、モデルの一つが一連のオウム事件にあるのだろう。もし当時のオウムのように幼稚な考えしか持たない人間が本当に権力を握ったらどうなるかをシミュレートした漫画だと思う。と言ってこれと9.11テロ等を絡めたくはない。
実は初めは単行本を買っていたが次第に買わなくなったし、読み返すこともない。その割には細部までよく覚えていた。「MONSTER」がアニメになったときに言われたが、浦沢作品は大風呂敷とまで言わなくても連載ではほぼ全回引っ張る手法を取っているため、人の手によってリメイクされた方が分かりやすくなることがある。今回の映画はかなり原作に沿ったカット割りをしている。基本的にはそういった映画は嫌いなのだが、これに関しては1部なので(2部以降に大胆なアレンジもするという前提で)これでいいと思う。オープニングでケンヂが放送室ジャックしてT.レックスの"20th Century Boy"をかけるのは原作一話と同じ。国連とカンナの悪夢は出てこないで、代わりに2014年のオッチョが1997年から起こったことを振り返る形式になっている。カンナの悪夢を入れておいた方が原作を読んだことのない人や3部作だと知らない人にハイライトが血のおおみそかだと分かってよかったのではないか。
配役に関しては唐沢寿明のケンヂは男前過ぎるとか、演じる俳優の年齢が幅広いことが観る前には気になったが、画面に収まってしまえばそうは気にならなかった。やや描写が薄いと思ったキャラクターは神様とピエール一文字。そういえば超能力に関しての描写が少なめな点は気になった。ピエール一文字の殺害も"ともだち"の組織が説明されないので不十分なために、"ともだち"のカリスマ性やその幼稚さが分かりにくいのはこの映画の大きなマイナス。あとマスクも漫画通りではなくもっと表面積の小さいものにした方がよかったと思う。あと大阪万博に関しては次作持越しか。
血のおおみそか以外の見所としてはケンヂが本気モードになるところ、その相手が遠藤憲一でふたりエンケンなのはシャレなのだろうか。二人とも良かった。
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登録日:2008年 09月 03日 23:53:53
「コレラの時代の愛」
AFIロサンゼルス国際映画祭 クロージング作品『Love In The Time Of Cholera』上映会開催
【11月12日 AFP】1日から11日まで開催された「AFIロサンゼルス国際映画祭(AFI Fest 2007:AFI Los Angeles Film Festival)」で11日、クロージング作品『Love In The Time Of Cholera』の上映会が、ハリウッドのシネマ・ドーム(Cinerama Dome)で開催され、著名人らが出席した。(c)AFP/Getty Images
コレラの時代の愛/Love in the Time of Cholera
コロンビアの文豪ガルシア=マルケスの小説原作。監督は英国人でセリフは英語。主役はスペイン人とイタリア人。脇にはフェルナンダ・モンテネグロ(ブラジル)、カタリーナ・サンディノ・モレノ(コロンビア)といった南米出身のアカデミー賞ノミネート俳優。挿入歌はコロンビアのシャキーラ。なにかカリフォルニア巻を現地で食べたら握ったのは日本生まれの日系米国人だったみたいな感じだ。すでにアメリカ産の「君のためなら千回でも」や「硫黄島からの手紙」の作品もあるだけに見る前はそこが気になった(あれ「モーターサイクル・ダイアリーズ」はどこ資本だっけ?)。ちなみに一番ラテン・アメリカっぽいと感じるのはオープニングの動く画。
しかし実際に見ると、思ったよりも良かった。まずは文芸調にも大河ドラマにもしなかったのが成功している。決してコメディ演出ではないのだが、ある種のホラ話というべきこの話を真面目に撮っていたら失敗していただろうし、なにより最後のアレがギャグにしかならかっただろう。この位の調子の方がすんなり入ってくる。
コロンビアを舞台にした格差愛は手紙によって妄想が加速される。ヒロインのフェルミナは同じ女優が演じているが、フロレンティーノは若い俳優からハビエル・バルデムに変わる。二人がしばらく彼女の親によって引き裂かれたあとで再会したときに、このときヒロインは"あれ、この人冷静に見るとブサイクだしそんなに熱をあげるような男じゃないわ"と感じる(個人的にはハビエル・バルデムがブサイクだとは思わないが、ここではその様に機能しないと話しが前に進まない)。熱が冷めた彼女は医者と結婚するわけだが、親戚役のカタリーナ・サンディノ・モレノの方がきれいなのは気になる。少女から老女まで演じることを想定しての人選なのだろう。ジョン・レグイザモは憎まれ役を楽しそうに演じている。
ヒロインの夫が医者と言う社会的地位が高い人物である一方で、フロレンティーノも親戚の海運会社で出世する(ラブレターの達人である彼にかかるとビジネス・レターもラブレターになってしまうのが笑える)。それによってフェルミナの選択はやや揺らぐが、資産で追いついても社会的地位だけは適わないが、むしろ社会的地位は死後の砦になっている。
フロレンティーノは50年以上フェルミナを待ち続けた一方で、何人もの女性と関係を持ったことになっているが、他人にはそうは見えないと思われていると言うから、これはもしかしてフロレンティーノの幻想?と思わせるのがこの物語の面白いところで、そのように解釈するとフロレンティーノ側から見た物語だけでなく、フェルミナ側からの物語も見たくなる。
写真はジョヴァンナ・メッツォジョルノ、こちらの方が映画より良いかな。アカデミー賞のときはこちら
http://www.afpbb.com/article/entertainment/movie/2032325/374446
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登録日:2008年 08月 27日 00:11:44
「帰らない日々」
映画『Reservation Road』 ニューヨークプレミア上映会開催
【10月6日 AFP】ニューヨーク市内で4日、映画『Reservation Road』のプレミア上映会が開催され、出演者をはじめ関係者らが登場した。(c)AFP/Getty Images
帰らない日々/Reservation Road
「ホテル・ルワンダ」のテリー・ジョージ監督新作は予告を見ただけでラスト15分前までの展開が予想できるストーリー、しかもラストもある程度は予想の範囲内だ。別にそれが悪いわけではないが、それで通すならもう少し印象に残るセリフがあるとか、俳優の力を引き出すような演出が必要なのだがそこまでの作品ではなかった。オスカー女優二人(ジェニファー・コネリー、ミラ・ソルヴィノ)にホアキン・フェニックやマーク・ラファロと言った実力派でも映画を救うことは出来なかった。加害者側の心理がよく描かれていると言う評もあるようだが、それほどではない。逆に言えばこれはとても真面目な映画で、マーク・ラファロが自首しようとして警察に行くのに勘違いされて結局やめるあたりの描写がそれを象徴している。
息子を殺された被害者夫婦はホアキン・フェニックス(大学教授)とジェニファー・コネリー、見る前にはホアキンとジェニファーはあわないと感じたが、見てみるとひげを生やしたホアキンは貫禄があってそう相性は悪くはない。ただし二人ともダークヘアーなのに金髪のエル・ファニングなのはどうしたものか。この点はもっと気を使うべきだった。一方加害者を演じるのはマーク・ラファロ、元妻の音楽教師にミラ・ソルヴィノという組み合わせも悪くない。親権問題で不利になっているマーク・ラファロは弁護士と言っても恐らくは一流ではなく、彼のだらしなさもよく出ていた。
さてマーク・ラファロ父子が好きなのはボストン・レッドソックス。そこで思い出したのがボストンを舞台にした「ミスティック・リバー」だった。被害者側の父親が実力行使に出る「ミスティック」とそうは出来ない「帰らない日々」、何が二人を分けたかと言うと階級と言うことになる。結局”教育は大事”こんな結論でいいのだろうか。
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登録日:2008年 08月 17日 23:27:37
「白い馬/赤い風船」
白い馬/CRIN BLANC: LE CHEVAL SAUVAGE(1952)
赤い風船/LE BALLON ROUGE(1956)
一応「赤い風船」をメーンにしたアルベール・ラモリス監督作品の短編二本立てなのだが、公開順はこの通り。この順で見ると白黒からカラーという変化を感じられる一方で、「白い馬」が少年期の終わりを描き、「赤」は(深読みはいくらでも出来るが)少年期そのものを描いているので少し違和感があるかもしれない。で、実際にはどうだったかと言うと「白」でやや眠たくなり、気合を入れなおしたて「赤」を見たのでこの順番でよかったのだろう。
「白い馬」
この白黒による、叙情的な映像(我ながら陳腐な表現だと思うが許してほしい)は少年から青年へ脱皮する男の話と言うべきか。牧童たちが大人の象徴だとすればラストは高尚な現実逃避と言える。文章だと共感できないかもしれないが、映像にすることによって成り立った美しいエンディングである。
「赤い風船」
主人公が少年と風船と言うこともあって親しみやすいこの映画は、まずは単純に赤い風船の色と見事な動きを眺めていたい。当時のパリ下町とそこに映える赤のコントラストがなんと見事なことか。と言ってもどうしても撮影方法が気になる。出演している監督の息子によると単純な仕組みと言うから細い糸かなにかなのだろうか、青空市場のような場所での鏡に映りこむところや青い風船に気を引かれるところ、そしてあのラストなどが実に見事だ。考えてみると二作品のラストは似ているわけだが受ける印象はかなり違い、そこがまた良い。
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登録日:2008年 08月 07日 21:52:11
「ダークナイト」
【11月5日 AFP】映画「バットマン(Batman)」シリーズ最新作『The Dark Knight』で、バットマンが飛行機から香港(Hong Kong)のビクトリア湾(Victoria Harbour)に飛び降りるシーンがカットされることになりそうだ。
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(c)AFP
ダークナイト/The Dark Knight
「バットマン ビギンズ」を見ていて感じたもやもやがm@stervisionの評を読んで"そうそう、あの何やっているか分からないアクションはダメだよなあ"とスッキリしたことを思い出す。この監督はリアリティが分かってないのだ。問題はその自分の弱点を自覚しているかで、自覚していればその弱点を他人に任せるなどの工夫ができる。ところが今作ではそうした形跡はない。これはそれを指摘できない製作者側の問題でもある。
オープニングは銀行強盗、警報装置はチックするがガラスをぶち破る古典的な手法。"今は20世紀ですか?"と言いたくなるようなネタを平気でやってしまう無神経さにげんなりする。もちろんこれが「インサイド・マン」のような映画なら問題ないし、映画的なむちゃな演出としてならアリだが、あんたリアル志向じゃないの?と言いたくなる。
次に困ったのはマフィアのボスたちの顔つき、さんピンクラスかと思うくらいに信じられない安っぽさ。こんな連中ならジョーカーと勝負にならない。さらに物語を転がすための役割を果たす裏社会と通じている中国だか香港企業の社長の名前がラウで「インファナル・アフェア」シリーズのキョンことチャップマン・トーに似て苦笑していたら、逃げた先の香港で引退したエディソン・チャンが出ていてさらに笑った。
何やっているか分からないアクションは相変わらず。カー・アクション単調、カー・クラッシュはマイケル・ベイよりましな程度。アクションにも緩急が必要なのだ。「インクレディブル・ハルク」のほうがうまい。
色々なことを言っても最終的な話の核はジョーカー、これにも大きな問題がある。ジョーカーの背景をなくして怖い存在にしようとしているのだが、もちろんこれは逆効果でまったく怖くない。生い立ちを語る場面は当然ジョーク、手下もどこに引かれたのかも分からない。だいたい絶対悪が通用するのはホラーだけなのだ。「ノーカントリー」のアントン・シガーは映画の中では確かに絶対悪なのだが、時代設定が1980年とはっきりしているので、今から振り返ればその後アメリカの負の部分を象徴していると分かる。それに対してジョーカーはどうだろう、何も象徴していない。ゴッサム・シティだか構わないというものではない。パンフレットにはジョーカーが社会から阻害されて無差別殺人を行うような人間とダブるとあるが、(失礼な言い方になるが)そんなにスケールが小さくてどうするのだ。ネタはいくらでも転がっている。今の世の中なら金融だ。"大きな金額を動かしているうちにおかしくなった男"程度の説得力がほしい。実存するモノを売らなくなり、空虚なモノを売るようになった社会では精神が破綻しかねない恐ろしさがある。ところが脚本家が考え付くのは銀行強盗やマネー・ロンダリング止まりなのだ。何と発想が貧困なことか、正義側の盗聴もどどこかで見たことのある内容で新鮮味がない。「バットマン ビギンズ」では911後の世界観やアンチ・グローバリズムを思い起こすようなことが描かれていたのに、今回はとくに言いたいことはないらしい、またはそんな現代の空虚感を訴えている?冗談でしょ。
善から悪へ裏返ってしまったトゥー・フェイスだけでなく主要登場人物のほとんどがどちらに転ぶか分からないような状況に落ち込むが、監督の頭の中も同様だったのだろう。残念ながら整理は出来ていないようで、出来上がったのは非常に中途半端な映画となった。俳優に関してはメーンの3人は悪くない。世間で言われるほどにヒース・レジャーが目立ちすぎてクリスチャン・ベールが(バットマン時は声色つかわなければいけないのは相変わらず不利だが)損しているとは思わない。マイケル・ケインとモーガン・フリーマンは二人ともに出番が減ったが、どちらかの出番を多くした方が良かったかもしれない。その二人の出番が減ったことによってゲイリー・オールドマンの出番が相対的に増え、今回一番得をしたのではないかと思う。
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登録日:2008年 08月 05日 23:08:21
「テネイシャスD 運命のピックをさがせ!」
テネイシャスD映画のプレミアにジャック・ブラック登場 - 米国
【カリフォルニア/米国 11日 AFP】ニュー・ライン・シネマ(New Line Cinema)配給の新作映画「Tenacious D in: The Pick of Destiny」のプレミア上映会が9日、グローマンズ・チャイニーズ・シアター(Grauman’s Chinese Theatre)で開催され、出演者をはじめ多くの有名人が登場した。
≫続きを読む…
(c)AFP/Getty Images Stephen Shugerman
テネイシャスD 運命のピックをさがせ!/TENACIOUS D IN THE PICK OF DESTINY
「カンフー・パンダ」と同日公開のジャック・ブラック(JB)出演作はカイル・ガス(KG)とのアコースティック・メタル・デュオ、ネイシャスDの映画版。どこかのHPでオープニングの10分間は最高と言う記事を見かけたが、その10分は映画館で配っていたDVDで見ることができた。スタートはJBの子供時代、ここで子JBを演じるのは「ナチョ・リブレ」でもJBの子供時代を演じていた子役なので激似。父親はミート・ローフ、憧れのロッカーはロニー・ジェイムス・ディオ。この二人に関しては前者のことを知らないと楽しめないかもしれない、後者は後で知識を入れておけばどうにかなる。この後はディオにハリウッドに行けと言われて、全国のハリウッドを巡った後でカリフォルニアに到着して、タイトル・クレジット。そしてKGとの出会い。とここまでで10分。
この後はとても役に立つロック・トリビアが満載……されることはなく、小学生並の下ネタが続き、アホらしくて屁が出る。さらにその後は"お前ら本当にハッパ好きだなあ"(キノコもあり)という話が続く。ハッパどころかタバコすら苦手な人間はどう反応したら良いか困るが、音楽や映像ならトリップを疑似体験は出来る(本では無理だ)。それでもサタンと化したデイヴ・グロールとの対決場面は大いに楽しめた。特別出演の方々ではベン・スティラーは短め、ティム・ロビンスも同様かと思ったら多い。ちょうど「ミスティック・リバー」の原作本を読んでいたので、デイブの姿を重ね合わせながら苦笑していた。「魔法にかけられて」のエイミー・アダムスの出番は数秒。コリン・ハンクスはどこ?
映画とは直接関係ないがJBの歌声は喋るときの声と差が少なく、こうしたキャラクター勝負の作品ではそれが生きてくる。
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登録日:2008年 07月 30日 22:10:38
「ハプニング」
映画『ハプニング』プレミア上映会、出演俳優マーク・ウォールバーグら登場
【6月11日 AFP】20世紀フォックス(20th Century Fox)配給の映画『ハプニング(The Happening)』のプレミア上映会が10日、ニューヨーク(New York)のジーグフェルド・シアター(Ziegfeld Theater)で開催され、出演俳優のマーク・ウォールバーグ(Mark Wahlberg)らが登場した。(c)AFP/Getty Images
ハプニング
ネットで多様な意見を見ながら書いているとつい他人の意見を(引用もしないで)前提にして書いてしまい、意味が通じにくくなることがある。同様につい他人の意見に影響を受けすぎてそれを自分の意見として発信してしまうこともある。人は後者をパクリと言う。なぜこんな出だしかというと"M・ナイト・シャマランの特徴はどんでん返しではなく、使命を与えられた人物がそれを次第に自覚し、遂行するというものだ"ということを、映画を見て自分で思いついたのか、どこかで読んだのか記憶があやふやだからだ。パクリかどうかはともかくこのように考えるとあまり評判のよろしくない「アンブレイカブル」や「サイン」もその考え方で見ると納得できるものになっている。しかし監督の演出力が落ちているのも事実で「ヴィレッジ」でのヒロインが盲目と言う設定はやはりオチを意識したものであり、「レディ・イン・ザ・ウォーター」はあまりに未整理なために使命を果たしたところで感動はない。
この「ハプニング」はヒッチコックをスピルバーグ手法で料理したと言う趣、もっと簡単に言えば「鳥」ミーツ「宇宙戦争」となっている。敵が襲ってくる様は「鳥」、家族と行動するというのは"お家に帰ろう"スピルバーグ映画の基本だ。出演は科学教師エリオットにマーク・ウォールバーグ、似合わないと思いつつも教室にいるのは数分だけなので次第に慣れてくる。彼と少し関係がギクシャクしている妻にズーイー・デシャネル、今回は歌はなし。エリオットの同僚教師にジョン・レグイザモ、彼よりも娘ジェス役のアシュリー・サンチェスの方が印象的だ。
さて、今回この夫婦に与えられた使命はというと、はっきりとしたものはない。では何で彼らが災難から逃れられたかと言うと、(こう書くのは恥ずかしいのだが)愛である。はじめは浮気問題があっていい状態でなかった二人がこの事件の中、ジェスを守りながら関係は修復されてゆく。途中偏屈な婆さんの住む家に寄ったときにエリオットの仮説"人数が多いと奴らに狙われる"はあっさりと覆される。感情で色が変わるムード・リングも出てくるし最後には妊娠するので、恋愛感情があるときに人間から出る物質が奴らの攻撃を防いでくれたと思うのだが、他の人のときはどうだったかは当然説明できない。しかし、それを表現にするのにはきれいな映像が必要だと思うのだが、ズーイー・デシャネルが5回に1回くらいしかきれいに見えないのは困りもの。ちなみに撮影監督は『シックス・センス』『サイン』のタク・フジモト。映画の性格上、音響がわりと面白かった。それから例の婆さんの家にいるときのゴシック調の世界観にも注目。
シャマランの法則として役者が続けて出ると言うのがあるが、この次の映画から出るのは誰だろう。ハーレイ・ジョエル・オスメントにアビゲイル・ブレスリンと子役をうまく起用したシャマランだけに意外にアシュリー・サンチェスかもしれない。
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登録日:2008年 07月 29日 20:32:14
「庭から昇ったロケット雲」シャンテシネ
宇宙を目指す男を描いた「The Astronaut Farmer」プレミア上映会開催 - 米国
【ロサンゼルス/米国 22日 AFP】ワーナー・ブラザーズ・ピクチャーズ(Warner Bros. Pictures)配給作品「The Astronaut Farmer」のプレミア上映会が20日、ハリウッドのシネラマ・ドーム(Cinerama Dome)で開催された。
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(c)AFP/Getty Images Kevin Winter
いわゆるシネコンだけでなく東宝系の全劇場がTOHOシネマズの名の下に統合されたのは知っているし、シャンテシネのHPがTOHOシネマズのHP内に移動するのもいい。しかし数段レベルダウンしているので困る。スケジュールを調べるのすら数回クリックしないといけない。しかも上映終了時間も混雑状況もないのだ。一日も早い改善を望む。
庭から昇ったロケット雲/THE ASTRONAUT FARMER
俳優には警官、教師、軍人といった得意とする役のほかに、実生活のイメージというものがある。ビリー・ボブ・ソーントンと言えば女好きとして知られ、アンジェリーナ・ジョリーとの結婚していた男でもある。そんな彼がこの映画では自家製ロケットで宇宙を目指すよき父親を演じている。もちろん彼の演技力でエロ親父オーラは消すことは出来る。しかし今作では妻役がヴァージニア・マドセンなのだ。「サイドウェイ」で復活するまではセクシー路線で行くしかなかった女優との組み合わせと言うのはいかがなものか、オーラ消し合戦されても困る。
民間人がロケットを打ち上げるというのは夢があっていいと思うが(お笑い事務所が作った日本映画にそういうのがあった)、実話ベースでなければ成功してはダメだろう。しかも二回目で成功だなんてバカらしい。一回目の失敗のざまは酷いもので、劇中でロケットは兵器だと言うセリフ通りに、あの失敗で死人が出ないの方がよっぽど奇跡だろう。せめて一回目の失敗で諦めて息子がNASAに入るとかにしてほしかった。ということで後半の展開が気に喰わない人にはここの部分は死ぬ直前の夢か死後の世界と考えるとスッキリする。
二人の娘を演じるのは監督・脚本のマイケル・ポーリッシュ&マーク・ポーリッシュの実の娘たち、彼女たちはかわいらしくこの映画のいいアクセントになっている。
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登録日:2008年 07月 28日 00:19:18
「スピード・レーサー」
【4月30日 AFP】アンディ・ウォシャウスキー(Andy Wachowski)と、ラリー・ウォシャウスキー(Larry Wachowski)監督の映画『スピード・レーサー(Speed Racer)』のプレミア上映会が29日、ロンドン(London)中心部のトラファルガー広場(Trafalgar Square)で開催された。
≫続きを読む…
(c)AFP
スピード・レーサー/Speed Racer
「マトリックス」ウォシャウスキー兄弟 の新作。原作は「マッハGo Go Go」、さすがに同時代では体験していないが再放送では見たような気がする。でもそれよりは懐かしのアニメ(あるいは主題歌)特集だったかもしれない。前評判がよろしくなかったが、目標の達成度はある程度高い、しかし方向性そのものが恐らく間違っていると思われる。
簡単に言うと子供向けすぎる。まずはその色彩感覚よりスピードが書いた絵が動く場面で、椅子からずれ落ちそうになった。それに加えてギャグ部門を担当するレーサー家(これが名前で両親がパパ&ママ・レーサーというのもどうにかしてほしかった)の末っ子とチンパンジー、これがウンコにカンフーもどきにトンデモニッポンと見事に低俗なのだ。それなのに物語に出てくる大手企業の裏取引は妙に複雑で、「スター・ウォーズ エピソード1/ファントム・メナス」を思い出した。あれにもナントカ・レースが出てきたっけ。
色彩感覚に関してはもっとドラッギーなものを想像していたら単に派手なだけで健全。しかしあの世界観を観客に受け入れさせるためにはワン・クッションが必要なのにそれがないのはいかがなものか。「マトリックス」でヴァーチャル・リアリティという前提を作り出すためにあれだけ力を入れた監督とは思えない。どうせならスピードが世界を見るとあのように見えるという設定にしたらいいのに。
俳優ではエミール・ハーシュが中途半端、「イントゥ・ザ・ワイルド」の予告ではかっこよく見えるのにここではずいぶん角張って見える。というか早い話がおっさんっぽい、過渡期なのだろう。クリスティナ・リッチははまっているが出番が少ないので映えない。途中で運転する場面は良かった。マシュー・フォックスは顔を隠しているのに「バンテージ・ポイント」より良い。残りの家族もいい意味で漫画チック。謎なのはRAIN(ピ)、真田広之がいるのが武者モーターズなのだから、彼の親がやっているトゴカーンは韓日合弁企業?妹はハルコなので後妻が日本人?謎のままである。
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登録日:2008年 07月 18日 00:08:42
「ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!」
映画「Hot Fuzz」の全米公開に先駆け上映会開催 - 米国
【ニューヨーク/米国 11日 AFP】英国のコメディー映画「Hot Fuzz」の上映会が10日、ウォルター・リード・シアター(Walter Reade Theater)で開催され、出演者や関係者が出席した。同映画の全米一般公開は今月20日から始まる。写真は上映会に姿を見せる同映画の脚本家で主演俳優のサイモン・ペグ(Simon Pegg)。(c)AFP/Getty Images Scott Gries
ホット・ファズ 俺たちスーパーポリスメン!/Hot Fuzz
公開署名活動や各種映画のパロディが話題になっていることに少し引いてしまうかもしれないが、「JUNO/ジュノ」の台詞回しと同じように全部分からなくても雰囲気で楽しめるので、やはり面白い。そう思わせるのはギャグの感覚が優れていると言うよりは、冒頭からのテンポの良さと音楽の入れ方のうまさにあるように思う。007シリーズのデヴィッド・アーノルドによるスコアもいいが、既発曲の使い方がまた絶妙。キンクスの曲で田舎の風景を演出するのは誰でも考え付くが、そこに加わるのがグラム・ロック系の曲、それもドンドコ・リズム(グリッター・ロックってやつですか)ばかり、これが緩い田舎の情景とぴったり合うとは新発見だった。なるほどこれはアメリカ人には気付きにくいかもしれないし、外見ばかりが話題になるグラム・ロックを音楽的に考察する際に有効かもしれない。60年代のビート・バンドも80年代のニュー・ウェイヴ曲でも、それを意識した選曲になっていて統一感がある。
物語としては仕事が出来すぎてロンドンから左遷される警官ニコラス・エンジェル(サイモン・ペッグ)が赴任先の署長のバカ息子ダニー・バターマン(ニック・フロスト)とコンビを組み、初めはロンドンとのギャップに悩み、次第に村に隠された秘密を暴いてゆくことになる。主役のサイモン・ペッグもいいのだが、デブのニック・フロストは写るだけで笑える。ロンドンでチラッと出てくるマーティン・フリーマンも同様。そしてだめ押しは署長役のジム・ブロードベント、前半は出てくるだけで心が和みほんわかする、後半になると一転して(以下自粛)のも最高。この手の英国俳優が好きな人にはたまらないはず。ビル・ナイも少し出てくるが、カメオではLOTRでお馴染みの二人も登場、オスカー女優は気付きやすいだろうが、オスカー監督は言われないと気付かないかもしれない。
前半のゆったりとした空気からハードな展開となる場面では銃撃戦もいいが、その前の豪邸の大爆発が規模と物語のタイミング上で予想外なのでインパクトがある。この辺はパロディとかいう次元を超えている。白い鳩ならぬ白鳥の活躍もお見事。今年一番の映画とは思わないが、大いに楽しめた一本。「慰めの報酬」が成功しなかったら次の007はこのエドガー・ライト監督にやらせるといい。
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登録日:2008年 07月 08日 23:05:52
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