小泉首相が熱狂するエルヴィス・プレスリーってどうすごいの?

小泉首相、プレスリーの「グレースランド」を訪問 - 米国

【メンフィス/米国 1日 AFP】米国を訪問中の小泉純一郎首相は6月30日、テネシー(Tenesse)州メンフィス(Memphis)にある故エルビス・プレスリー(Elvis Presley)さんが住んでいた豪邸、グレースランド(Graceland Mansion)を訪れた。
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(c)AFP/Paul J

AFPBB News


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 小泉首相がアメリカを訪問して、大好きなエルヴィス・プレスリーが生前住んでいた家を訪問(←現在は、一般に開放されています)。ハシャいで踊ったり歌ったり、娘の肩に手を回したり。あまりのことに大統領も驚いた!ってニュース、伝わってきてますね~。アメリカでも珍しく新聞の一面で報道されたとか(←日本の政治家がそんな一面飾るなんてないですから)。アチャ~~となんだか恥ずかしく、また「何しに行ってんの?観光じゃん?」と思ったのは私だけではないでしょうが、まぁそれはおいときます(専門家にお任せ)。

 ところでエルヴィス・プレスリーって何モン? 何がどうすごいの? です。

 エルヴィス・プレスリーはすごい人なんです。

 いや、だから何がどうすごいのか? ですね。しかし残念ながら私は彼が歌っていた同時代をまったく知らず、彼の本質をうまく伝えられません。

 だから今日は私の師匠で、エルヴィスのファンとして知られる湯川れい子が昨年出した本『湯川れい子のロック50年~見た!聞いた!会った!世界のスーパースターたち~』からの文章で、エルヴィスのすごさを検証してみましょう。ちなみにこの本の監修をしたのは不肖・私です。テヘヘ。

 その本には「わが心のスーパーアイドル エルヴィス・プレスリー」という章があります。
そこにはエルヴィスについて湯川が書いたいくつかの記事が掲載してあり、中でもエルヴィスが亡くなった1977年8月直後に書かれた「エルヴィスへの挽歌」というのが、私個人的に、かつて読んだエルヴィスについての文章(あらゆる人が書いたもの)の中で、もっともエルヴィスという人のすごさを書き表したものだと思っています。

 そこにはこんなことが書かれています。
「(前略)私も含めて、エルヴィスに引かれ続けてきた人たちというのは、この彼の、生涯変わる事の出来なかった生真面目さ、純朴さ、垢抜けなさ、率直さ、無邪気さ、ひたむきさ、可愛らしさ、といった人間味に惚れて、ドボドボになってしまった連中だったと思うんです。エルヴィスの態度には『皆さんが僕を好いて下さって、それでこんな大スターになって申し訳ない』みたいなところが、いつもあって――。
 そして、実はそんな、田舎っぺの純朴な青年だったエルヴィスだからこそ、ロックン・ロールという音楽を、あれほど無抵抗に、すんなりと世界中の人々に植え付け、受け入れさせてしまうことが出来たんだと思うんだけれども、そんな純朴なエルヴィスは終生変わらないで彼の中に存在していたと私は思います。ヴェガスで唄おうと、ジャンプ・スーツを着ようと。変わってしまったのは、エルヴィスを過去のもの、過去の衝撃と見なして、ヴェガスに受け入れることが出来るほどに、変わることが出来た社会のほうだったんじゃないでしょうか。それも、エルヴィスによって変えられた部分が大きかった、なんてことさえも忘れて。
 もしロックン・ロールというものが、リズムそのもののエネルギッシュなインパクトだけだったとしたら、それはチャック・ベリーでも、リトル・リチャードでも、ジェリー・リー・ルイスでも良かったわけだけど、他の誰もエルヴィスに代わることは出来なかった。エルヴィス・プレスリーというたぐいまれな、ナチュラルな素材があったからこそ、ロックン・ロールは、あんな形をもって華々しく爆発することが出来た、ということは、識者をはじめ、エルヴィスの魅力があまり解ってない人たちでも、不思議に認めてくださっていることですよね。だとしたら、エルヴィスからロックン・ロールのリズムを差し引いても、そこに何かが存在していた、というわけで、その何かこそが、終生変わらずに、エルヴィスにはあった、と私は言いたいわけなんです」

 なるほど。エルヴィスはロックン・ロールというリズムがただのリズム以上の「何か」である存在価値を生み出した人であり、そしてその「何か」を終生失わず、その「何か」こそがロックン・ロールの本質であるわけですね。

 それならば、やはりエルヴィスはロックの神様なんです。

 そして本にはさらにこんなこともつづられています。
「スターとは、非凡な才能を持たぬ凡人たちの夢の投影として、人生の劇化として、排泄物の処理場として、人々の手と、その時代の社会によって作り上げられるものです」

 そう。スターとは我々そのものでもあるわけです。そしてエルヴィスとはある時代に我々そのものであり、我々の社会そのものであり、そして死して何十年たった今もまだ、あらゆる文化や人々にその姿が投影され、その影響を及ぼしている偉大な存在なのです。それは私たちが抱く、単なるロック・スターという存在の大きさをはるかに超えています。

 本では当時のカーター大統領の「アメリカの一部をもぎ取られたに等しい」という言葉も紹介しています。アメリカを理解するなら、エルヴィスを知らなければならない・・そういうわけです。

 と。そういう意味ではエルヴィスが大好き!という小泉首相の姿は「アメリカ大好き」をさらにさらに印象付けたわけですね~。

 『湯川れい子のロック50年~見た!聞いた!会った!世界のスーパースターたち』は
シンコーミュージック・エンタテイメントから発売中です。

カテゴリー[ 音楽 ], コメント[2], トラックバック[1]
登録日:2006年 07月 03日 12:59:19

コメント

長っ!(笑)
グレースランド、行きましたよ。会社辞めた記念旅行に。
おもしろかったっすよー。居間に滝が流れてたりして!
でも、エアフォース・ワンで行くなよ。
連れてく方も方なら、連れてってもらう方も方だ。
観光は、自費で行ってくださいっ!!

みかん @ 2006年 07月 03日 16:58:23

長い引用(笑)

グレースランド行ったことありません。
居間に滝ですか~。そりゃ狂ってますね~。
そういう狂ってるっぷりが私としては好きです。

しかしあれは完璧に観光旅行だよね。
あれも税金だと思うと腹立たしいこと千万です。
日本人ってみんな優しすぎ~~。

和田 @ 2006年 07月 04日 18:28:13

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(女)
1965年07月10日
ひぽこん

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わだしずか
アメリカンロックの至宝R.E.M.が
大好き! 彼らのことを世界中
追っかけますわ…の
音楽ライター。
なにせ師匠は元祖ミーハー、
音楽評論家の湯川れい子氏で、
ミーハー魂も筋金入りです。




 
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