都立国際高校で特別講義 高校生はすごい!

毒殺された元ロシア情報員と共著の筆者、FBIが「身の危険」を示唆 - 英国

【ロンドン/英国 24日 AFP】毒殺されたロシア連邦保安局(FSB)元情報局員アレクサンドル・リトビネンコ(Alexander Litvinenko)氏と本を共同執筆した男性が、米連邦捜査局(FBI)の「身の安全」に関するアドバイスを受けてロンドン行きを取りやめていたことがわかった。
≫続きを読む…
(c)AFP/SERGEI SUPINSKY

AFPBB News


 1月31日、都立国際高校でチェチェンについて講演した。ふだんチェチェンをテーマにした講演では、もちろん大人を対象とすることが多い。高校2年生を相手に、いったいどんな話をすればいいのだろう。そう思って困ったのだが、結果として参加した高校生の積極性と感性に驚いた。

■17歳のときの日記を読み返した 

 さて、17歳を相手にどうやってチェチェンのことを説明したらいいのか。遠いチェチェンのことだから大人相手だって難しい。


 自分jの17歳のときを振り返ろうと、高校時代の日記を読み返してみた。そのころは、友情を大切にしようとか、友のために身を粉にして何かをしよう、とか。一度しかない人生なのだから、ふつでないことをしようとか、そんなことが書いてあった。

 妙に封建的で保守的で、なおかつ道徳的な高校生であったことがわかる。というより、やや右翼的な少年だった。

 高校生の気持ちを知ろうと、自分自身が高校生だった約30年前の日記をひもといたのだが、ぜんぜん参考にならなかった。そもそも今の高校生と30年前の高校生とは違うのだから、無駄な努力だった。

 それに、17歳のときと46歳の今と、考えていることや感性は大してかわらないことが判明した。あまり進歩してない。

■チェチェンで学んだこと

 だから、話す相手が高校生だから特別な配慮はせずに、考えていることをそのまま話した。

 どうやってチェチェンを知ったか。チェチェンに行くきっかけは何か。行って何をみたのか。そこから私は何を学んだのか・・。そんなことをストレートに話した。

 チェチェンの状況はどうなっているかを説明したあと、根本的には何が問題なのか。考えていることを披露した。

 その核心は、本ブログのカテゴリーに「純正パトリオティズム悲劇」という一連の記事で紹介しているチェチェンの民族哲学「ウェズデンゲル」だ。

 この哲学・道徳があるから、少数民族がロシア帝国に抵抗しているのだし、絶滅せずに生き延びている。

 そして、世界に存在するいろいろな民族が、独自の思想・習慣・言語・文化・宗教を持っている。ところが、それぞれの違いを認めないで、大国のイデオロギーが正しいものとして強制されていることがさまざまな問題の本質ではないかと指摘した。

 ロシアはチェチェンに大国の論理を強制しているし、世界的にはアメリカの思想やり方が押し付けられている。それに反発する勢力が出てくるのは当然だ。

■チェチェン問題はいじめ問題ではないか

 そんなことを話すと、次から次へ生徒から質問が出た

A「話を聞いていると、チェチェン問題はいじめ問題と関係があると思った。いろいろな民族の違い、それぞれの人の違いを認める。これがいじめをなくすキーワードだと思う」

B「それだったら、いまの政府がやっている教育再生会議は教育破壊会議だとしか私には 思えない」

C「大人が悪いことをして、なぜ子どもがどうのとか、教育とかいうのはおかしい」

 こうして盛り上がってきたことで、時間になり、それでも質問をしたいというので7~8人の生徒とともにあいている会議室へ移動。

■リテラシーのできる高校生

 さらに質問あと意見が

D 「いろいろ考えたのですけど、これはチェチェンの問題じゃなくてロシアの問題なんじゃ ないですか。ロシアが変わらなければチェチェンの状況はかわらない」

E 「なんでマスコミは本当のことを伝えないのか」

 私がいろいろと質問に答えた。

F 「それじゃ、マスコミがよくなるにはどうすればいいんでしょう?」


 彼らは、チェチェンなどの国際報道にかかわらず、国内報道や情報に関しても、テレビや新聞の情報を鵜呑みにしていないことがわかった。疑問をもち、考えている。素朴な疑問も持っている。つまり、複数の情報を入手して、自分の頭である程度判断できている。まさにメディアリテラシーを実行しているではないか。

■日本の若者はすごいじゃないか

 よく、最近の若いもんは、とか。いまの子どもはおかしいといわれる。しかし、今日の都立国際高校の生徒だけでなく、最近わたしが接触した若者は、驚くほどレベルが高い。少なくとも私が若いころは、彼らのようにしっかり考えてはいなかった。

 たしかに、非常識な子どもいる。でも、確実に、これからの未来を担える若い人たちがいることも実感している。

 そういう、感性がするどくよく考え、なおかつ行動する人は、いつの時代も少数派であることは間違いない。

 しかし、やっぱり日本の若者はすごい。荒廃しているのは、たとえば安倍政権の中枢にいるような人たちであり、普通の若い世代のほうがまだましなのではないか。

 なんだか、自分が生徒に教えているのではなく、私が教えられたような一日だった。

カテゴリー[ イベント ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 01月 31日 23:12:40

コメントを追加

Trackback

この記事に対するトラックバックURL:

カレンダー
< 2007年 01月 >

1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31


プロフィール
林 克明
(男)
チェチェン総合情報
平成暗黒日記
草の実アカデミー
■ジャーナリスト
■16回チェチェン入り。露店のおばちゃんから指名手配のゲリラ司令官、大統領まで知人 多数。チェチェンを入り口に、ロシア・世界・日本・政治・文化から人間の未来まで縦横無 尽に語る。
■著書「チェチェンで何が起こっているのか」(大富亮氏と共著)[プーチン政権の闇」「写真集チェチェン 屈せざる人びと」「世襲議員ゴールデン・リスト」など
■最新刊「トヨタの闇」(ちくま文庫・渡邉正裕氏との共著)
最近のトラックバック
お気に入りリンク
検索