相次ぐ暗殺事件とチェチェンの今 報告(前編)

米国家情報長官、上院委員会で「ロシアは民主的に後退」と発言 - 米国

【ワシントンD.C./米国 27日 AFP】マイク・マコネル(Michael McConnell)国家情報長官は27日、上院軍事委員会の公聴会で証言し、ロシアの民主化へ向けた動きは「後退」しており、対米的な「対抗意識と反感」を持っているとの憂慮を表明した。
≫続きを読む…
(c)AFP/ITAR

AFPBB News


 2月24日(土)夜、東京・文京区の「文京シビックセンター」で、国際チェチェンデー集会「相次ぐ暗殺事件とチェチェンの今」に私は参加した。昨年11月に暗殺されたFSBの元大佐、リトビネンコ氏への生前のインタビュー映像や、1944年の民族強制移住の証言ビデオなどを交え、ロシアの反対勢力圧殺とチェチェンについて語り合った。

■2月23日は国際チェチェンデー

 1944年2月23日、チェチェン・イングーシ人に対する強制移住だ。第二次大戦末期のこの時期、スターリンはチェチェン人たちを遠く離れたカザフスタンに強制移住することを命令し、一夜のうちにそれは実行された。

 歩ける者を追い立てて貨物列車・家畜列車にすし詰めにし、カザフスタンまで移送。あるけないものや弱ったものは、村から追い立てられるときに崖から突き落とされたり、建物ごと丸焼きになれた。

 貨車の中では、寒さ、飢え、病気が蔓延し、トイレなどないから多くの女性が膀胱破裂を起こして死んでいった。

 移送先のカザフスタンでは寒波のなか、凍った馬糞を溶かして消化しきれない藁を食べたりして生き残った人もいる。このような状況のなかで、多い数字では全チェチェン民族の60パーセントくらいが死亡してた。

■あのときと同じ貨車で

 当日の集会ではまず、この民族強制移住を扱ったドキュメンタリーの一部が上映された。映像作家の岡田一男氏が製作中の記録映画であり、実際にチェチェン人が運ばれた鉄道に貨車を走行させ、10歳のときに強制連行を経験した老人が乗り込んで、その証言を撮影したものだ。

 暗く粗末な貨車、きしむ貨車の音、レールの音、ゆらゆらと揺れる画面が映し出され、チェチェンの古老が語り始める。

「我が家には兵隊が二人でやって来た。朝の5時ごろだった。一人は自動小銃を構え、もう一人は拳銃で武装していた。彼らは『大急ぎで支度しろ。おまえらは移送されるんだ』と言った。

 母さんにロシア兵が手をけそうになると、私は壁にかけてあったキンジャール(短剣)を手にとった。が、すぐに取り押さえられてしまった。

 母さんは呆然として、何も支度をできなかった。膝までの雪が残っているのに、短いズボンと半そでシャツのまま・・・。広場中、あちらか
らも、こちらからも人々が追い立てられていた」

■朝鮮人・チェチェン人・日本人

 今回の集会で上映されたのは、上記の部分だけだった。ドキュメンタリーでは、同じ強制移住の憂き目に遭った朝鮮民族とチェチェン人の両方を扱っていた。

 最初の犠牲者は極東ロシアに住んでいた朝鮮族である。1937年、ソ連政府は、彼らが日本軍国主義の手先になる恐れがあるとして、朝鮮族をカザフスタンに貨車で連行した。

 同じカザフスタンにチェチェン人が連行されたのは、その7年後の1944年のことである。実は、その翌年か翌翌年、日本人も連れてこられたはずだ。

 というのは、私はチェチェンを取材中、「強制移住先で日本人にあった」というのを何人からか聞いた。これはソ連軍に捕まった日本兵のことであろう。なかには、その元日本兵に食料をわけてもらったと証言したチェチェン人もいた。

 岡田氏が製作しているドキュメンタリーは、このような過去を持つカザフスタンを取材したもので、なかなか見ごたえがある。あともう一歩で完成するそうなので、いずれこのブログでも紹介したいと思う。  

(国際チェチェンデー「相次ぐ暗殺事件とチェチェンの今」報告前編(終わり)


 

 集会資料:http://chechennews.org/dl/20070224distri.pdf(578KB)

カテゴリー[ イベント ], コメント[0], トラックバック[0]
登録日:2007年 03月 02日 14:16:37

コメントを追加

Trackback

この記事に対するトラックバックURL:

カレンダー
< 2007年 03月 >




1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
プロフィール
林 克明
(男)
チェチェン総合情報
平成暗黒日記
■ジャーナリスト
■16回チェチェン入り。露店のおばちゃんから指名手配のゲリラ司令官、大統領まで知人 多数。チェチェンを入り口に、ロシア・世界・日本・政治・文化から人間の未来まで縦横無 尽に語る。
■著書「チェチェンで何が起こっているのか」(大富亮氏と共著)など
最近のトラックバック
お気に入りリンク
検索