ロシア当局は、本日も反省なし アムネスティが批判
【ロンドン/英国 11日 AFP】ロンドンの米国大使館の外で11日、オレンジ色の囚人服に身を包んだアムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)の活動家たちが、キューバのグアンタナモ湾(Guantanamo Bay)にある米国管理下の収容施設の閉鎖を求めて抗議行動を行った。写真は同日、抗議行動に参加した活動家たち。(c)AFP/CARL DE SOUZA
アムネスティ・インターナショナルは、チェチェン共和国における拷問や虐待、恣意的な
拘禁、「失踪」を無くし、このような暴力の免責に立ち向かうため、早急に断固たる措置
を講じるよう、ロシア連邦に求めた。る欧州拷問等防止委員会(CPT)が、同地に関する
調査結果を引用しながら3月13日に公表した、異例ともいえる3回目の声明を受け、ア
ムネスティはこの要請を表明した。
チェチェンはとんでもない状況になっている。以下アムネスティ発信の文書を掲載する。
ロシアは、チェチェン共和国内の被拘禁者を拷問や他の虐待から保護する国内法お
よび国際法上の義務を負う。CPTや国連拷問等禁止委員会、欧州評議会の議会など
の国際機関が求めている具体的な措置には、以下が含まれる。
○拘禁後、また拘禁されている期間中、被拘禁者は弁護士と接見することがで
き、弁護士が同席しないで尋問されないことを保証すること、
○拘禁中や移送中に医療検査を受けることができ、被拘禁者の選択による医師の診断を受けることができるように保証すること、
○拘禁されている事実、拘禁場所、移送予定などについて親族に知らせるよう保証すること、
○被拘禁者の迅速な裁判を行うこと、
○非公式の拘禁施設を閉鎖すること、
○信頼できる公正な調査官による、警察の留置場や起訴前の拘禁所など、すべての拘禁施設への事前通知なしの訪問を行う制度を設けること、
○チェチェンにおける拷問や恣意的拘禁について、すべての調査が独立して効率的、徹底的、かつ迅速に行われるよう保証すること。検事総長は、調査がこのような
基準を満たすことができるよう基準を改善するべきである。
◇ロシア 本日も反省なし/strong]
CPTがある一国に関して3度も声明を出すことは初めてで、その意味で2007年3月13日のCPTの声明は前例がない。
CPTは、CPTと加盟国間の守秘義務に基づいて活動し、加盟国が「CTPの勧告に関して協力しなかったり、状況の改善を拒否したり」した場合にのみ公式声明を出す権限を持っている。
報告書の詳細な引用とロシア当局の意見に加えて、CPTが再び公式声明を出さざるを得なかったという事実は、ロシアがチェチェンにおける拷問に実効的に取り組んでいないとCPTが考えていることを意味している。
この結論は、今年の2月下旬および3月初旬にチェチェンを訪問し、拘禁施設など視察
した欧州人権委員会の理事から支持されている。理事は、「チェチェンで拷問と虐待が
広範に行われている」印象を受けたと述べ、拷問の加害者は「完全な免責」の意識が
あったとも語った。
アムネスティ・インターナショナルは、第2次チェチェン紛争中の北コーカサスによる恣
意的な拘禁、また公式・非公式の拘禁施設で行われた拷問や虐待など、多数の深刻
な人権侵害の例を調査し、記録している。そして、同地域において拷問があったという
申し立てを受け続けている。
[strong]◇ORB-2と呼ばれる収容所
例として、2006年1月、グローズヌイのORB-2と呼ばれる拘禁施設で拷問を受けたとさ
れる1人の男性の事件がある。
CPTによると、この施設では、被拘禁者たちが「あきらかに恐怖に怯えている」。彼は、そこで電気ショックを受けたり、苦痛を伴う姿勢で手足を後ろへ曲げられたり、こん棒で殴られたり、反政府武装勢力のメンバーだったと告白しなければ「失踪」させると脅されたりしたと、後に弁護士に語っている。
このような拷問が続いた8日ないし9日後、彼はやむを得ず反武装勢のメンバーに食事と住まいを提供していたと認めることを決めた。尋問中、彼は弁護士との接見は認められなかった。
彼が他の拘禁施設に移送され、いわゆる自白を撤回した時、2度もORB-2へ連れ戻さ
れ、「自白」を繰り返すためさらに虐待を受けた。
◇調査に重大な欠点
このような暴力は、調査が実効的でなく、裁判に持ち込まれたわずかの事件の起訴が
欠陥だらけのため、免責の下で圧倒的に行われている。
2006年のチェチェン訪問にもとづくCPTの報告書は、ORB-2を含め、拷問の申し立てを受けて行なわれた多くの調査に重大な欠点があったことを浮き彫りにした。CPTの報告書は、2006年にCPTが受けたチェチェンにおける非公式の拘禁施設での不法な拘禁の申し立てに対するロシア当局の対応も批判している。
ロシアはCPTに協力し、その勧告を実施し、ロシア連邦に関するCPTのすべての報告
書の公表を承認しなければならない。ロシアは、国連拷問等禁止委員会の勧告も実行
し、さらに拷問に関する国連特別報告者に協力し、報告者の権限を満たしたロシア訪
問を迅速に支援しなければならない。
2006年10月、事前通告なしの拘禁施設の訪問や個別の被収容者への面会など、特別報告者の訪問の条件がロシアの国内法に違反するとロシア当局が述べたため、特別報告者は北コーカサスを中心としたロシア訪問を延期した。
◇欧州評議会加盟国へも呼びかける
現在のチェチェンにおける拷問の深刻な問題について、アムネスティは、拷問やその
他の虐待、「失踪」、恣意的な拘禁を撲滅し、このような申し立てに対する迅速で独立、
かつ徹底的な調査を保証し、このような暴力に対して賠償を求める人びとに対する報
復を終わらせるためロシア当局に働きかけるよう、欧州評議会の他の45加盟国やそ
の諸機関に求める。アムネスティは、ロシアがこのような義務を果たすことを保証する
ため、具体的で断固たる行動をとるよう、欧州評議閣僚委員会に求める。
◇ロシアは非協力というより妨害活動をしている
CPTは、人びとの自由が奪われている地域を訪問し、被拘禁者などと面会し、詳細な
報告書を作成して当該国の政府に対して勧告を行い、地域や連邦当局と極秘の会合
を持つなどの活動をしている。ロシアは1998年、欧州拷問等防止条約を批准した際、
人びとの自由が剥奪されているいかなる自国領土への訪問も認めるなど、CPTへの協
力の姿勢を見せた。
CPTは、チェチェンを含めロシアを16回訪問し、ロシア当局に対し訪問のたびに報告書
と勧告を出した。CPTは最近、2006年4月25日から5月4日、また同年9月4日から10日
にチェチェンを訪問した。
ロシアは、人びとの自由が奪われている地域へのCPTの訪問を概ね容認していたが、
CPTとの協力、すなわちチェチェン問題に関する協力はまったく行わなかった。CPTは
2001年7月10日と2003年7月10日に声明を発表し、ロシア政府の非協力的な対応につ
いて2006年5月9日速報を出した。
さらにロシアは、13出されたCPTの報告書のうち12の報告書の公表を未だに承認して
いない。ロシアは、CPTの報告書の公表を定期的に承認していない唯一の欧州評議会
加盟国である。報告書の公表を承認することは義務ではないとはいえ、欧州評議会加
盟国間では、報告書の公表を承認することは確立した慣行となっている。欧州評議会
の事務総長も議員会議も、CPTの報告書の公表を承認するようロシアに繰り返し求め
ている。
ロシア連邦に関するCPTの声明は下記でご覧下さい。
http://CPT.coe.int/en/
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登録日:2007年 03月 27日 23:32:38
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