4月25日 映画「踊れグローズヌイ!」上映
【Tsimiti/ロシア 29日 AFP】ロシアのコーカサス(Caucasus)山脈中のTsimiti村にKonara Basayevさんと息子のKazikさんの家はある。写真は25日、一族の塔の傍に立つKazikさん。(c)AFP/KAZBEK BASAYEV
やられたーー。観終わった直後の率直な感想だ。こんなドキュメンタリー映画を製作できた監督に私は嫉妬さえ覚えた。 。
◇金色の光が印象的
西に傾いた金色の太陽光が差し込む草原に、民族衣装に身を包んだ少年たちが現れるところから映画は始まる。
ロシア軍占領下のチェチェン共和国の首都グローズヌイ。民族舞踊の名手ラムザン・アフマードフは、戦争で散り散りになった子どもたちを集め、児童民族舞踊団『ダイモーク』(わが祖国)を結成した。
彼らは、夏休み中にヨーロッパ公演旅行にバスで出発する。その旅の終わりまでを追ったロードムービーである
車中の子どもたちの情景、舞台稽古、各地の公演そのものを、カメラは淡々と映していく。
◇普通の人間だと世界に知らせる
ときおり、故郷のチェチェンにカメラは移り、瓦礫の中での練習風景や家庭生活が挿入される。「覚えているけど戦争のことは話したくない」という少年や、8年前に死んだ父のことを語る少女の姿の断片が公演旅行の映像の合間に流れて行く。
引率のラムザンが子どもたちに言う。「チェチェン人はテロリストと思われている。普通の人間だと世界に知らせるのが、私たちに課せられた責務なのだ。そのためには、最高の芸術を披露しなければならない」
少年少女たちは、その責任を果たしている。チェチェンの民族舞踊は、激しく情念的だ。それでいて自己抑制的。爆発しそうなエネルギーを寸前で抑えるようなところがある。
華やかな舞台と音楽、それとは対照的な戦争で荒廃したチェチェンの風景、子どもたちのクローズアップが織り成す映像を見ていると、少数民族の苦難と人間性が伝わってくるのだ。
全編を通してスクリーンから発せられるやわらかな光線が、苦難に向かって生きようとする民族の未来を象徴しているようにもとれる。
いかにして少数派が多数派に自分たちの心を伝えるか。このことを一度でも考えたことのある人には、必見の映画である。
『踊れ、グローズヌイ!』
監督:ヨス・デ・プッター 2002年 / オランダ /1時間15分 日本語字幕:アムネスティ・インターナショナル日本+東京シネマ新社
第1回シカゴ国際ドキュメンタリー映画際グランプリ受賞
モントリオール芸術映画際最優秀作品賞
トリノ・シネマビエンナーレ最優秀作品賞 ほか多数受賞
問い合わせ アムネスティ・インターナショナル日本
03―3518-6777
◇上映会のお知らせ
●4/25 東京: 映画『踊れ、グローズヌイ!』上映会
http://www.amnesty.or.jp/modules/wfsection/article.php?articleid=1041
●5/4 東京: メイシネマ祭'07(『踊れ、グローズヌイ!』上映)
http://d.hatena.ne.jp/ootomi/20070409/1176098337
●5/20 長野: 『踊れ、グローズヌイ!』上映会
http://d.hatena.ne.jp/ootomi/20070409/1176098336
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登録日:2007年 04月 24日 00:43:57
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