ソチ冬季五輪と事実上のプーチン三選

2014年冬季五輪 開催地はソチに決定

【7月5日 AFP】第119次国際五輪委員会(International Olympic CommitteeIOC)総会が4日、グアテマラ市で開催され、2014年冬季五輪の開催地にロシアのソチ(Sochi)が選ばれた。
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(c)AFP/PIRATE IRWIN

AFPBB News


 2014年の冬季五輪開催地にロシアのソチが決まった。これで”プーチン王朝”はさらに強化され、プーチン大統領が三期勤めるシナリオも浮上してきた。国威発揚真っ盛り、「新ロシア帝国バンザイ!」の空気がロシアを覆っているようだ。

◇暗いイメージを取り除けるのか?

 ソチ五輪開催を推進したアレクサンドル・ジューコフ副大統領も「ロシアにとって偉大な一日であり、我々はその幸福を噛み締めている」と語ったが、ロシアの雰囲気をよくあらわした言葉だ。

 プーチン大統領も、なみなみならぬ意欲を示していた。

 チェチェン戦争での残虐性は世界中に知れ渡れ、反対派がつぎつぎに暗殺されている事実も広まっている。もはや覆い隠せるレベルではない。

 開催地に決まったソチは、比較的チェチェンに近く、一連のチェチェンにおけるジェノサイドや反対派弾圧の暗いイメージを一新したいとの思いもあるかもしれない。

◇院政を布いて大統領に復活か?


 憲法を改定して大統領の三選を認める考え方も出ている。しかし、これはかなり高いハードルだ。
 
 そこに出てきたのが、来年の任期満了をもって一度大統領の座をしりぞき、院政を布く。そして2012年の時期大統領選で再び最高権力者の座に就こうというシナリオだ。

 それを実現するには、おそらくやるべきことがたくさんある。まず、今年末の議会選挙で今でさえ巨大な与党「統一ロシア」を磐石なものにする。さらには来年春の大統領選で、プーチンの息のかかった人物を後釜にすえなければならない。

 表面的には現れにくいが、実は、独裁体制に対して反発している人の鬱憤は”地下で渦巻いている”。反政権活動を実施しようとしているのだ。

◇危険なインターネット規制

 それを阻止するために今、インターネットを規制せよという動きが出始めているのだ。メディアが政権に牛耳られ、議会は翼賛体制。こうした状況で唯一、情報をながせるのがインターネット。

 6月22日、ロシアのイワン・シドルック副検事総長は、過激派思想の取り締まりに向けて国内インターネットサイトの検閲の必要性を語った。ロシアでは、すでに人種差別主義者やネオナチの活動規制を目的とした法律が制定されているが、実際にはプーチン政権が政敵を抑圧し、チェチェン戦争に対する批判を封じ込めるために悪用されている。
 
 反対に、人種差別主義者やネオナチ活動は野放し状態である。

 プーチン大統領の前に赤信号はないのか・・・。

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登録日:2007年 07月 09日 11:16:33

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プロフィール
林 克明
(男)
チェチェン総合情報
平成暗黒日記
■ジャーナリスト
■16回チェチェン入り。露店のおばちゃんから指名手配のゲリラ司令官、大統領まで知人 多数。チェチェンを入り口に、ロシア・世界・日本・政治・文化から人間の未来まで縦横無 尽に語る。
■著書「チェチェンで何が起こっているのか」(大富亮氏と共著)など
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