暗殺大国ロシア 裁判が成り立たない国

対立続く英露、英の露外交官追放でさらに高まる緊張

【7月17日 AFP】英政府による駐英ロシア外交官4人の国外追放は、英露関係における新たな火種となりそうだ。
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(c)AFP

AFPBB News


 2006年11月にロンドンで暗殺された元KGB将校のアレクサンドル・リトビネンコ氏。イギリス捜査当局は、元KGB将校のアンドレイ・ルゴボイ氏を容疑者と断定し、ロシア政府に身柄引き渡しを要求している。これをきっかけに両国が外交官の追放合戦を繰り広げている。

◇2004年からロシア特務機関jは海外での暗殺を再開

 問題は、リトビネンコ事件だけではない。ロシアでは、政権に反対する野党政治家や市民活動家、ジャーナリストなどがつぎつぎに暗殺されているのである。リトビネンコ事件は氷山の一角だ。

 ソ連崩壊の混乱で、ソ連末期からしばらくは、ロシアの諜報機関が海外での暗殺活動に手をそめる余裕がなくなっていた。しかし、プーチン政権が確立されるにしたがって旧ソ連時代の手法が復活している。

 とくに2004年、チェチェン独立派の元大統領代行、ゼリムハン・ヤンダルビーエフ氏が亡命先の中東カタールで爆殺されたのをきっかけに、海外で再び活動し始めた。

◇亡命した政商の暗殺未遂事件

 また、殺されたリトビネンコ氏とも関係があったボリス・ベレゾフスキー氏(反プーチンの財閥=英国に亡命中)に対し暗殺を企てたとしてロシア人が逮捕される事件もおきている。

 昨年秋に政権を批判する人物の暗殺が、世界に知れ渡った。しかし、状況は改善されるどころか、深刻化しているのだ。

 まず、ロシアは法治国家から逸脱し、無法地帯に向かっている。裁判さえまともに行われないのだ。

 たとえば、チェチェン戦争下、ロシアのブダーノフ大佐が18歳のチェチェン女性を強姦して殺害した。この事件を担当したウラジーミル・ブクレーエフ裁判官が2006年12月28日、身柄を拘束された。ブクレーエフ裁判官は、ロシア政府と国防省からの圧力にも負けず、強姦殺人の犯人ユーリー・ブダーノフ大佐に10年の強制労働収容所送りを命じた。

 またこのロシア陸軍大佐による強姦殺人事件で被害側の弁護をしたスタニスラフ・マルケーロフ弁護士が、モスクワの地下鉄で若者集団に襲われた。アンナ・ポリトコフスカヤの『ロシアン・ダイアリー』(NHK出版)によれば、暴漢はマルケーロフ弁護士を殴りながら「お前はしゃべりすぎだ」「自業自得だ」と言い放ち、金品にはめもくれず、書類と身分証明書を取り上げた。

 この暴行事件について、警察は捜査を拒んだという。

 国家権力による犯罪に関して裁判が起こる。すると原告(被害者)が殺されたり、軍人や政治家に不利な判決を下す裁判官が逮捕されたり、弁護士が暴行されたり逮捕されたりする。

 これがロシアの現状である。完全に一線を越えてしまっている。

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登録日:2007年 07月 23日 10:30:32

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林 克明
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チェチェン総合情報
平成暗黒日記
これは髪の事件です!オーラヘアー
■ジャーナリスト、「通販あれこれ」スタッフ
■16回チェチェン入り。露店のおばちゃんから指名手配のゲリラ司令官、大統領まで知人 多数。チェチェンを入り口に、ロシア・世界・日本・政治・文化から人間の未来まで縦横無 尽に語る。
■著書「チェチェンで何が起こっているのか」(大富亮氏と共著)など
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