劇場コンサル

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先日、新規ホール建設を計画しているある市役所の方がお見えになった。

どのように計画を進めればいいのか意見を聞かせてほしいとのこと(小田原の二の舞は踏みたくないので)。

その中で、どのように劇場コンサルを選んだらいいのか?という質問が出た。
世の中には劇場コンサルタントという職種があり、自治体があたらしくホールを建てる場合、一定規模以上であれば設計・建設についてコンサルティングを依頼するのが一般的である。

筆者の回答は以下の3項目。

1.完全に施主の立場に立てること。
設計事務所やゼネコンと施主の間には利益相反が発生する(本来設計事務所が分離の場合施主との間に利益相反は発生しないはずだが、山本理顕氏のケースを見るとそうもいえない)が、そのときコンサルが完全に施主の立場に立てるかどうか。普段のお仕事をゼネコンや設計事務所経由でもらってるとなるとこれは難しい。

2.ホールについて特別な思いと見識を持っていること。
劇場コンサルは建築畑の出身である。普通の建設コンサルならそれだけでいいが、ホールの場合は専門性やこだわり、何よりもいいホールを作りたいという情熱、そして動機が必要である。建築にもいりいろ分野がある中で、なぜ劇場コンサルになったのか、そこが重要だ。

3.自分が知らない分野、不得意な分野に対して謙虚であること。
建築系の人たちの欠点は「よく知らない」と言わないことだ。どんなホールにすべきかについて一番必要な知見はそこでリスクをとって公演を行う人が持っている。しかし劇場コンサルはリスクをとって公演を主催した経験はない。せいぜい愛好家として見ているだけだ。主催者と観客は180度異なる。そのことを自覚しているコンサルタントがいいコンサルタントだ。
施主もコンサルは何でも知ってると思って丸投げ思考停止に陥ってはならない(まして建築家は何にも知らない人たちだと思わねばならない)。

さて、それは誰ですかと聞かれたが言えませんと答えた。施主との相性もあるのでこればかりはいろいろな人と話して以上の三つの条件を念頭に施主が選ぶしかない。

(写真は手土産にいただいたラスク)

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登録日:2010年 03月 04日 20:18:42

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Ryuichi Himori
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団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事、(社)指定管理者協会理事長などいろいろ。公共経営・行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
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