フリーターが増えたのは誰のせい?~補足

何やら急にアクセス数が増えたような気が・・・・・

さて、一連のエントリーのなかで「企業の現実~弊社の例をもとに」を少し補足しよう。
この部分は、研修ではグラフを使って説明している。

             1979年(推計値)         2005年

正社員数       17,000                5,730

子会社社員数      1,000                13,891

臨時従業員         -                5,677


子会社社員数の内訳(数字出所:弊社アニュアルレポート及び環境・社会報告書)

日本      1,742
インドネシア 5,819
マレーシア  1,048
中国・台湾 2,890
アメリカ 417
英国 122
その他 1,853
合計 13,891

つまり、国内で正社員が子会社社員に置き換わったわけではない。生産部門が海外に移転した結果だ。

もちろんそれ以外に、ロジスティックスや情報システムのアウトソーシングが進んだことも一因だ。その部分の雇用は国内で移転している。

景気の回復に伴ってアウトソーシングビジネスそのものは成長し、雇用を創り出すだろう。
しかし、アウトソーシング先企業の給与や労働条件が弊社と同じとは考えられないので、
労働市場の劣化は避けられない。

これらのことについて研修ではふれなかった点をもう少し詳しく述べる。

1.国内生産子会社の競争力
かつて日本のエレクトロニクスメーカーは賃金の安さを求め、東北や山陰に生産子会社を作った。しかし100%本社に依存する経営は競争力を失い、やがて海外子会社に取って代わられた。
2002年の日本商工会議所の調査では、例えば山形県で山形日本電気や山形富士通、鶴岡TDKなどが軒並み規模縮小、海外移転、希望退職を行っている様子がわかる。
現在ではこれらの子会社は開発拠点として再生しているが、規模は最盛期に比べればはるかに小さい。従って地元の雇用は回復していない。

2.ロジスティックスのアウトソーシング
今日では、営業の窓口から商品のお届けまで、すべてを一括して請け負うロジスティックスのアウトソーシング企業は増えている。お客が注文するために電話をかけるコールセンター、そこからの指示を受けて出荷する倉庫・配送センター、お届けまですべてアウトソーシング先企業がやる。そして代引きで代金を払う相手はクロネコヤマトか佐川の運転手だ。
さて、問題はもちろん、このようなロジスティックス請負企業の現場で働いている人たちは誰か?ということだ。

カテゴリー[ キャリア教育・生涯教育 ], コメント[0], トラックバック[1]
登録日:2006年 08月 23日 10:19:19

コメントを追加

Trackback

この記事に対するトラックバックURL:

フリーターが増えたのは誰のせい?

このエントリーはとても参考になる。 桧森隆一の団塊ブログ: -フリーターが増えたのは誰のせい? -フリーターが増えたのは誰のせい?その2 -フリーターが増えたのは誰のせい?〜補足

date:2006年 08月 28日 02:15:31

カレンダー
< 2006年 08月 >


1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31

プロフィール
Ryuichi Himori
(男)
詳細プロフィールはこちら
団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事、(社)指定管理者協会理事長などいろいろ。公共経営・行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
(なお、mixi Twitter facebookもやってます。)
最近のトラックバック
お気に入りリンク
検索