中学生にキャリア教育の授業

今日は、キャリア教育の一環として、ある中学で2年生70人を相手に授業をした。

これは半年間のプログラムの一部で、「自分たちの町の課題を知る」「解決策を考えマーケティング調査をする」「結果をコンセプトにまとめ、それをデザインする」という一連の流れを、町づくりセンターの人、私やNPOの人、大学のデザイン学部の先生と院生がリレー式やって行くもの。

私の担当のマーケティング調査をする、の中身はこんな内容。

1.はじめにー 仕事とは?
人が困っていることを解決する。
人を楽しませる。
人がしてほしいと思うことをする。
人が欲しがる物をつくる。
人が喜ぶことをする。 など
◆だからお金がもらえる。
◆それが仕事

1-1.仕事とは?:その2
自分がケーキが好きだからケーキ屋さんになる。→×
皆においしいケーキを食べて喜んでもらいたいからケーキ屋さんになる。→○
自分がゲームが好きだからゲームデザイナーになる。→×
皆におもしろいゲームで楽しんでもらいたいからゲームデザイナーになる。→○
自分が好きなだけなら趣味。仕事ではないからお金はもらえない。お金を払う方。

「犬が好きだから犬の美容師(トリマー)になろうと思っても、犬はお金くれないよ。お金くれるのは誰?そう飼い主。犬をきれいにして、飼っている人に喜んでもらいたい、と考えればはじめて仕事になるんだよ。」

1-2.仕事と職業(ついでに)
仕事のやり方
A.仕事を一人でやる・・・・職人さん、弁護士など
B.仕事を自分ではじめる・・経営者、社長、商店主
C.仕事を皆で(組織で)やる・・・会社員、公務員
などお勤めする人
職業とは?
仕事+仕事のやり方
職業を選ぶとは?
自分は何をやって人を楽しませたいか?
それをどういう仕事のやり方でやるか?A?B?C?

2.マーケティングとは?
皆が何をしたら喜ぶか、何に困っているか、何を欲しがっているか、何をすれば楽しいかを知ること。だからどんな仕事にも絶対必要。
これを「ニーズ」という。
でも皆は、自分の欲しいことは、なんとなく、漠然としてしかわからない。
これを「潜在ニーズ」という。
だから調査が必要。これがマーケティング調査

「ニーズは英語 。映画のラブシーンで I need you 僕には君が必要だ、というときの必要、という意味。恋愛はお互いに必要じゃないと成り立たないけど、仕事はどちらかの needs をどちらかが満たせば成り立つね。」

3.マーケティング調査の方法
1.問題点をはっきりさせる。
自分たちなりの理想、問題点をはっきりさせる。
2.解決方法の仮説を作る。
人々のニーズを考えて、自分たちなりに。
3.検証=マーケティング調査
アンケートやヒアリングで自分たちの仮説を確かめる。
4.コンセプトをまとめる。
調査の結果をもとに、仮説を修正して、何をするかを
まとめる。

この後は、具体例を示してやり方を説明し、フォーマットを渡し、4~6人づつに別れてグループワークを行った。筆者の説明は全体で30分くらいだが、中学生の集中力は20分くらいだから、わかってないだろうな。
このプログラムの効果があるかどうかはわからないが、中学生のキャリア教育に地域の多様な専門家や大人が関わるのは悪いことではないと思う。

問題は・・・

先生方は通常の仕事にこれがONされるので大変だ。ただ、観察すると問題もある。
1.先生方の打ち合わせが充分でなく、意識・情報がなかなか先生方で共有されない。
2.グループワークでファシリテーションができない先生がいる。グループワークにならない(自発性を引き出せない)で結局一方的な講義になってしまう。
3.問題―仮説―検証―コンセプトという問題解決の一連の考え方(プロセス)を先生方があまり理解していない。

特に、2、3については今までの教育の欠陥が出たもので、先生方への研修や教職課程の見直しなど早急な対策が必要だ。子供たちが社会に出る前に身につけておいてほしいスキルなのだから。
(念のため、先生方の能力が低いと言っているのではない。ごく普通のまじめな教員だ。でも、今まで必要とされていなっかたスキルだというのも確かだ。)

カテゴリー[ キャリア教育・生涯教育 ], コメント[2], トラックバック[0]
登録日:2006年 10月 02日 16:58:23

コメント

後半戦のグループワークの発表とか知りたいな。

BDPマスター @ 2006年 10月 02日 19:24:39

昨日も中学に行ったけど、なかなかまとまらないね。中学生もやらされ感ありあり。なんとか興味を持たせて発表に持ち込みたいけど。20日の中間発表でどうなるか。

himori @ 2006年 10月 05日 22:31:09

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Ryuichi Himori
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