マネジメント不在の「新しい公共」

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昨日に引き続き、今日の野鳥観察はサギではなく鳩。

というのは冗談だが、一般社団法人日本サードセクター経営者協会年次大会のゲスト講演者は鳩山前総理(現在の肩書は民主党「新しい公共調査会」会長)。

話を聞いてつくづく思ったのは、鳩山さんにしろ民主党政権にしろ、理念はいいがマネジメントがない、ということ。

鳩山さんによればご自身の理念は(参院選まぼろしのマニュフェストを使ったご自身の解説によれば)
①社会「居場所と出番のある社会」
②政治「おまかせの政治から、参加する政治へ」
③経済「新産業を支える未来の日本人」
④教育「アウェーで闘える日本人を育てる」
⑤文化・芸術「世界の中の日本、アジアの中の日本」
そしてこれらをでしゃばらずにサポートするのが政治だという。

理念は良い(はっきり言えば、自民党よりセンスがいい)。問題はその理念から一足飛びに具体的な法律・制度・予算に行ってしまうことだ。そしてすぐに寄付税制がどうの、というような話になってしまう。

理念はブレイクダウンして目的として明示し、それを実現するための目標と成果指標を定めて組織に割り振らなければ、そして成果指標達成度が、実行する人や組織の評価にならなければ、組織を動かすことはできない。それがマネジメントということだ。

政治主導で官僚組織に仕事をさせたければ、まず成果志向のマネジメントを導入して組織改革を行わなければならない。その順番を間違えている。

例えば「参加する政治」という理念を掲げるとすれば、目的としては市民が自ら支えてNPO等非営利組織が公共の担い手に育つ、ということになり、そのために例えば1000億円程度のお金が市民から自発的に集まることを当面の目標としたとする。それを官僚組織に目標として与えて、やり方を考えて実行せよ、と指示する。そこで初めて官僚は寄付税制など制度・法律・予算など具体的な方策を考えるのである。政治家は1000億を成果指標として官僚に与え、実現(進捗)をチェックする。

どうも民主党(に限らず日本の政治家)には、組織を廻すマネジメントの経験がないのだろう。だがしかし、官僚にもそんな経験(成果志向のマネジメントの)はない。

マネジメントなしで具体策に入れば官僚に絡めとられるだけで何一つ実現しない。事業仕分けだって、あんなやりかたなら目標に対する事業の有効性を検証するツールではなく、ただの削り屋(コストカット)になってしまう。

政治におけるマネジメントの不在、これは深刻な問題だ。

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登録日:2010年 11月 14日 22:24:14

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Ryuichi Himori
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団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事、(社)指定管理者協会理事長などいろいろ。公共経営・行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論などを研究しています。
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