2006年 08月 21日

フリーターが増えたのは誰のせい?

先々週、中学の先生対象の研修で話をした。お題は「キャリア教育への期待~中学生」
中身は以下のような内容。

1.企業の現実~弊社の例をもとに

弊社の社員総数は26年間に1.4倍になったが、正社員数は3分の1に激減した。
1979年17,000人が2005年5,730人
増加したのは海外生産子会社社員と臨時従業員。
今後の成長も海外市場とエレクトロニクスであり、日本で営業マン、技能職の大幅雇用増はない。(ITの進化も一因)
必要なのは少数の経営幹部とエリート技術者だが、それが日本人とは限らない。
日本の大手ものづくり企業はどこもこんな感じ。
このような企業の現実が、フリーター増加の原因。

2.職業をめぐるグローバル競争

経営幹部とエリート技術者・研究者はグローバルな人材獲得競争が始まっている。
プログラマー、システムエンジニアなどのIT技術者はインド人、中国人などとの競争。
日本人は彼等との賃金格差を上回る生産性を発揮できるか?
「普通の人」が、高校、大学を出て大手企業に勤めて定年を迎える、という人生設計は成り立たなくなる時代。

人材のミスマッチはグローバルに解消される時代
・インドのオフショア・アウトソーシング輸出額は172億ドル
・中国のオフショア・アウトソーシング輸出は10億ドル。うち2.25億ドルが日本向け
・情報処理技術者試験センターによる相互認証により、インド、中国などからの就労ビザ取得要件は緩和されている。
・昨年、23,210人の技術者が入国(ITだけではないが)。
 
新たな人生設計の必要性を認識する必要がある
・今までのように、組織に入れば必要な教育も受けられ、定年まで安泰、は通用しない。
・世界のエリートに伍して世界で活躍するか?
・インド人、中国人のIT技術者ように、世界で通用する具体的スキルを身につけるか?
・「普通の人」は、とにかく社会に出る前に必要なリテラシーを身につける必要がある。
  →キャリア教育

つまりフリーターの増加は、教育が間違っているだの若い人に根性がないだのではなく、単純に企業が人を採らなくなったからだ。
1979年弊社社員17,000人のかなりの部分は集団就職の中卒・高卒工員さんでフリーターなどなりようがない時代だったのだ。
いま、その分の雇用は海外に行ってしまった。このままでは普通の大卒=非エリートの雇用もどっかへ行ってしまう、あるいは大幅に給料が下がる(しかも使い捨て)。

ではどうするか、という話は長くなるので次回に。

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登録日:2006年 08月 21日 13:19:10

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プロフィール
Ryuichi Himori
(男)
団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、行政経営フォーラム副代表、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事などいろいろ。行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論、都市政策などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
(なお、mixiもやってます。)
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