2006年 11月 01日
こんなコンセプトが閃いた
人間とりとめもないことをぼ~っと考えていると何か思いつくものだ。
先日、こんな思考の流れからひとつのコンセプトが閃いた。
1.生涯学習審議会でワーキングプア、フリーター、若年失業対策を教育で何とかしなければならないことになったが、どうやってやるかな~。
2.弊社のある事業部のマネージャーと話していたら、「30~32歳を技能系の幹部候補(生産現場の将来の工長、職長)としてたくさんとりたいので紹介予定派遣を頼んでいるのだが、来るのは20代前半ばかりで20代後半~30代前半がなかなか来ない。なんとかならないかな」とこぼしていたな~。
3.行政経営フォーラムでのMLで議論されていたのが、企業誘致は自治体のインセンティブや首長のトップセールスで決まっているのではなく、企業側の事情によって決まっている。シャープが亀山に進出するとき、亀山しか想定していなかった。三重県のインセンティブといっても90億の補助金のうち現金は30億で残りは免税額。インセンティブというには低すぎて、進出の可否には関係ない。それよりも進出したときの一番の悩みは人材確保だった、とのこと。そういえば、スズキが牧の原市に新工場をつくり、3000人の新規雇用が発生するが、果たして確保できるかが問題になっている。そりゃそうだよな~。
4.そういえば、アメリカの各州の企業誘致の最大のの売り物は優秀な人材の供給だったな。進出が決まったら企業の代わりに州が人材を募集して、職業訓練をほどこし(潜在的労働者人材に対する雇用前教育)、工場が出来上がるころには優秀な人材が準備万端お待ちしています、という話。これを Quick Start 制度という。なるほど、企業がすぐ操業をはじめられる、というのはメリットだよな~。
こんなことを考えながらテレビを見ていたら、北朝鮮のマネーロンダリングのことをやっている。そこで閃いたのが、「人材ロンダリング」というコンセプト。
自治体がワーキングプア、フリーター、若年失業者に対して工場労働者として必要な資質を身につける教育・訓練をほどこして、企業誘致の目玉にする。これからの企業誘致は、インセンティブやトップセールスよりも、若くて、優秀で、元気のいい人材がいくらでもアヴェイラブルでっせ!と言う方が効く。これなら地方に若者が働く場所ができる。
一方で若者にとっては大手中堅製造業の方が牛丼屋やレンタルビデオ屋のバイトよりもはるかに高賃金で安定している。ワーキングプアになっている歩合制営業マンよりもいいだろう。
アメリカではこのような教育はテクニカルカレッジが受け持っているが、日本なら工業高校、高専、専門学校、工業短大などに委託すればよい。
現代の工場で働くためには、NCのプログラミングができたり、CADで図面が書けたりしなければならないので、かなり教育が大変だが(だから弊社も高卒技能系は工業高校の優秀な人しかとらない)、年収150万円から脱出しようと思えばがんばれるだろう。
文系大卒だろうがリストラされた営業マンだろうが、教育訓練を受けてそれまでの学歴や職歴をリセットし、工場労働者に変身する。
だから人材ロンダリングというわけだが、このアイディアはいかがだろうか?
地方から出てきた若者が都会の大学を出てワーキングプアになったり就職できずにフリーターになっている。企業は地方に進出しようにも人材確保のめどがなかなか立たない。自治体は金かけて工業団地を造成し、インセンティブをつけたりトップセールスしてもちっとも企業がきてくれない。
この3者のミスマッチを解消するのが人材ロンダリングというコンセプトなのだが、果たしてうまくいくだろうか。
(ご意見をお聞かせください。)
カテゴリー[ キャリア教育・生涯教育 ], コメント[9], トラックバック[0]
登録日:2006年 11月 01日 18:00:10
- プロフィール
- Ryuichi Himori
- (男)
- ryuichi.himori@gmail.com
- 団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、行政経営フォーラム副代表、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事などいろいろ。行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論、都市政策などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
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