2006年 12月
帰宅の最終兵器

昨日は名古屋で忘年会。22時14分の最終新幹線に乗れなかった時の最終兵器がこれ。名古屋発23時55分発の特別快速ムーンライト長良。東京行きの東海道線夜行列車でわが町には1時12分に着く。
座席指定券300円が必要だが、時期が時期だけに指定は満席。座れないお客で通路は通勤電車なみの混雑。酔っ払ったお父さんと青春18切符で帰省する若者が多い。
つかのま、夜行列車で旅行していた学生時代を思い出す。
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登録日:2006年 12月 29日 18:04:02
ライブハウスの夜もふけて・・・

今日は朝から東京へ行って2件仕事を済ませ、そのまま名古屋へ行って本日最後のお仕事が栄にあるジャズのライブハウスでの打ち合わせ。飲み食いしながらライブ演奏を聴くというのも役得である(決していつも役得があるわけではない)。
出演はベーシスト岡田勉さんのグループ。
岡田さんの演奏はさすがだが、ゲストで出てきた女性ボーカルは今ひとつ。いろいろ言いたいことはあるが、一つ上げれば、歌手というものは目に力がなければならない。そして一人一人の観客に対して、この人は自分に向かって歌っているんだ、と思わせねばならない。ところが、この歌手は終始目を閉じて自己陶酔気味に歌っている。歌の上手い下手以前に、これではお客様に心が届かない。目を閉じている瞬間があってもいいが、時には客席を睨むくらいでなくては。
実演芸術家は舞台の上から「気」を発している。その「気」で空間を満たし、客の意識を惹きつける。狭い空間しか満たせない人もいれば、大ホールを満たせる人もいる。それがアーティストの器だ。今日の人は60人のライブハウスでもちょっと厳しい。
というようなことを思いつつ、22時14分の最終の新幹線で帰宅して、長い1日がやっと終わった。
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登録日:2006年 12月 27日 23:39:15
ホームレスの自立
写真は名古屋駅で雑誌「ビッグイシュー日本版」を売るホームレス。首からIDカードを提げ、右手に雑誌を高く掲げている。
筆者はいつもここで買っている。
ご存知の方も多いと思うが、ビッグイシューは「ホームレスの仕事をつくり自立を応援する」雑誌だ。1991年にロンドンで始まり、2003年に日本版が創刊された。
そのシステムだが、販売を希望するホームレスは、行動規範を守ることに同意し、写真と販売者番号の入ったIDカードを受け取った上、雑誌10冊を無料で支給される。
この10冊(定価1冊200円)を売った2000円を元手に、以後は1冊90円で仕入れ200円で売る。110円がホームレスの収入となる。雑誌は月2回発行されている。
ホームレスは販売する場所を割り当てられ、酒などを飲んで販売しないなど行動規範を守ることを要求され、購入者に対しては、もしマナーなどに不満があった場合にはID番号とともに通報するように要請される。
ビッグイシューはホームレスが行動規範を守り、雑誌の販売を通して社会と接点を持ち、現金収入を得てやがては住むところを確保し、定職につくことを目指している。
地域におなじみさんができて一日40冊も売る販売員もいて、既に何人かが目標を達成し、雑誌の販売を卒業していったとのことである。
このようなホームレス自立支援の方法は、行政からは出てこないだろう。ビッグイシュー日本版は有限会社組織で経営はかなり苦しいようだが、民営化とはこういうことを言うのだ。福祉予算をつけれるだけでは依存体質になるばかりで、自立にはつながらない。
筆者がビッグイシューを買うのは、ホームレスのためだけではない。実はこの雑誌は200円にしては異常に中身が濃いのだ。
表紙は毎回ブラッド・ピット、マライヤ・キャリー、マドンナ、トム・ハンクス、ジョージ・クルーニーなど綺羅星の如く有名人が飾る。
記事やインタビューも毎回豪華な顔ぶれでおもしろい。最新号は表紙がガンダムでインタビューは富野由悠季監督だ。奈良美智など著名アーティストも毎回登場し、最新のアートや音楽の情報にもふれることができる。
多くのアーティストが恐らく無償で協力しているのだと思うが、ともあれデザインを含めて雑誌そのものに商品価値、競争力ががあることは、このような手法をとる場合にとても重要である。
皆さんも、もし販売しているのを見かけたらぜひ一度手にとって見ていただきたい。
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登録日:2006年 12月 26日 00:46:26
日本式経営?

写真は名古屋駅前のミッドランドスクエアの威容。来春にはトヨタ社員3000人がこのビルに入る。内200人は東京から移転する国際部門の社員である。筆者はかねてから、海外と直結するビジネスは東京にいる必然性はないと主張していたが、はからずもトヨタがそれを証明してくれたようだ。
トヨタは来年には全世界で942万台を生産し、GMを抜いて世界一の自動車メーカーになることは確実だという。
よくトヨタは日本式経営のモデルだと言われている。しかし筆者の知る限り、トヨタの経営はトヨタ式=トヨタウエイとしかいいようがない。
トヨタも当世の「はやりモノ」はきちんとキャッチアップしている。メセナしかりCSRしかり。しかしそれらをすべてトヨタ式でやってしまうところがユニークだ。トヨタの文化貢献も、やる以上は最小の費用で最大の効果を発揮する、というトヨタ流マネージメントと無縁ではない。グローバルベースで168億円という社会貢献費用も、一銭も無駄には使わない、という姿勢だ。
マネージメントの根幹では、トヨタは「委員会等設置会社」などの流行に惑わされていない。頭でっかちな、格好よさそうなことには無縁でひたすら「実質」を追求する姿勢は、ソニーなどと好対照である。
グローバル化に失敗した大手家電ITメーカーとの違いは、ひたすら現地向けの商品を開発しながら、生産においては現地でトヨタウエイで押し通したことだろう。
弊社も一部トヨタに納入しているが、厳しいけれども学んだことも多い。
とはいえ、車は趣味の品であり、壊れてもしかたがないと思っている筆者にとって、個人的にはトヨタの車に触手が動かないのも事実ではある(買ってもいいと思うのは1967年製のトヨタ2000GTかヨタハチくらいか)。
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登録日:2006年 12月 24日 02:18:50
都市のマーケティング

写真は以前紹介したわが町の巨大クリスマスツリーの横にあるCOACHの単独店舗である。本日、2006年12月22日金曜日夜7時、入店者ゼロである。
クリスマス商戦の真っ只中、帰ってきたばかりの名古屋ではデパートもブランドショップもプレゼントを選ぶカップルや「自分へのご褒美」のOLでごった返していたというのに、この町はどうしたことか。
筆者はかつてマーケティング・商品企画をやっていたので、COACHに客が入っていないのはなぜなのかが非常に気になる。来年は政令指定都市になる人口80万人のこの町の本当の姿が、COACHというポジショニングのブランドが売れないことによって浮かび上がってくる。
町づくりや中心市街地活性化を担当する行政の担当者は、市民の購買行動を分析してわが町のマーケティング上のポジションを知り、身の丈に合った政策を考えるべきだろう。
COACHが主要なターゲットとしている層は誰ですか?わが町でそれが売れないのはなぜでしょうか?
ヒントをひとつあげると、COACHというブランドは、郊外の大型ショッピングセンターでは価格が高すぎて売れないため、百貨店業態がない限り出店していない。
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登録日:2006年 12月 22日 19:41:30
大学の授業
今日は毎年この時期にやっている大学の「地域と文化」という授業。写真は教壇から見た階段教室。学生さんは120人ほど。パワーポイント30枚ほどを使った授業は、興味ある学生さんは食い入るように見ているが、興味ない学生さんはあっという間に寝てしまう。
担当の専任教員によれば3回分はある内容とのことだが、こちらは1時間半の1本勝負なので目一杯詰め込んでいる。
内容は以下の通り。
「企業と地域文化」
1.はじめに~地域文化とは何か
2.楽器の町の成り立ちとものづくりの文化
3.楽器の町から音楽の町へ
4.これからの企業の地域文化への貢献
長い時間のかかる地域文化の形成に、120年にわたってこの地で操業している楽器産業が、文化産業としての側面でどのようにかかわってきたかを明らかにする。
毎回、出席票を兼ねたアンケートの感想をじっくり読むのが楽しみである。質問が書いてあれば文書で回答するが、それもまた楽しい。
(学生さんと接するのは楽しいので、お声がかかればどこへでも出向きます。)
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登録日:2006年 12月 20日 22:28:41
企業の社会貢献~トヨタの場合
愛知淑徳大学コミュニティ・コラボレーションセンター主催の講演会でトヨタ自動車常務役員(社会貢献推進部、広報部、渉外部、モータースポーツ推進室など担当)の方の話を聞いた。
建前的な話しは置いておいて、いくつかおもしろかった点をあげると、
1.社会貢献の基本的な考え方として
a.豊かな社会の実現と持続的発展のために社会総コストを相応に負担する。
b.基本はまず自助、それでできなければ行政が税金でやる、それでできない分を民間(NPO、NGO、企業)が協力してやる。
c.トヨタがもてる資源を有効に活用→商品、社風ものづくり、ネットワーク。
d.社会的課題重点分野に集中→グローバルには環境、安全、人づくり。それ以外に地域別重点分野→日本ではものづくり、芸術文化、共生社会、災害対応。
2.中国で砂漠化防止のための植林活動をやっているが、植えた木に実がなり、その実を売って新たな苗木を買い、さらに植林する、という循環を作り出すことを目指している。トヨタは釣った魚をあげるのではなく、釣竿の作り方や釣竿の使い方を教える。
3.交通安全は国は交通死傷者半減を目標にしているが、トヨタの目標は「0」。
以上いかにもトヨタらしいというか民間企業らしい考え方である。
おもしろかったのは、社会貢献を行なう理由はトヨタの創業の精神である社是(産業報国、温情友愛、報恩感謝)に由来するが、その背景には神仏への帰依がある、という説明だ。感謝というのは神仏への感謝のことで、トヨタの社内には神社があり、会社と組合の幹部が定期的にお参りしている、とのことだ。
行政やNPOは企業との協働、ということを口にするが、企業には企業独自の考え方、価値観がある。それをよく理解してどのような協力関係を築けるか考えることが必要だ。社会的課題の解決について、自分たちが遅れている企業を啓蒙する、あるいは自分たちの目標実現のために企業から無条件の協力を引き出す、と考えると間違えることになるだろう。
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登録日:2006年 12月 18日 23:05:07
都会になりたければ
今日の夜の仕事は、ジャズピアニスト国府弘子さんの楽屋に行って挨拶するだけなので楽勝である。あとはコンサートを楽しめばよいだけ。たまにはこんな役得もなければやっていられない。
会場は、弊社が本社所在地のある市の中心市街地で今年立て替えた小売店舗の中にあるホール。120席ほどのこじんまりしたホールだが、おしゃれな内装で音響がよく、客席とステージが近くてジャズのソロピアノにはぴったりである。弊社の最高のピアノが最高の状態で用意されている。
客はピアノを習っている小学生から、着飾ったカップルや中年夫婦、マニアックなジャズファンの老人までバラエティに富んでいて、音楽好きの多い土地柄ならではである。
最初の曲は、このピアノに恋をした、という国府さんが、ピアノの鳴りをあたかもパイプオルガンのように使って弾いたアメイジンググレイス。あとは会場からリクエストを募って赤とんぼ、トルコ行進曲、イマジン、テイクファイブをその場の即興アレンジで弾くなど相変わらず達者なエンターテナー振りで、久しぶりにライブコンサートの楽しさを堪能した。
さて問題はここからだ。
コンサートが終わり、その余韻に浸るために一人で静かに2~3杯軽く飲んで帰ろうと思ったのだが、そんな店がないのだ。
最初に行ったプロントは9時15分なのに閉店。次に行った駅の中の東京グリル(ビアホール)もオーダーストップ。駅の近くの今風立ち飲み屋もなぜか臨時休業。12月15日の金曜日の夜にみんな商売する気はないのか。
やっているのはチェーンの居酒屋に地元の小料理屋。みんなグループで行くことを想定している店ばかりだ。ワインバーなどもあるのだが、どこも集団客ばかりでうるさく、一人あるいは少人数で静かに飲む雰囲気ではない。
もしこの町が都会になりたいのなら、巨大クリスマスツリーなど立てていないで、「個」の居場所を作るべきである。「個」がお互いに少し意識しながら居心地よく過ごせる場所。一人でだまっていてもいいし、お互い話してもいい。沈黙しながらも場を共有している雰囲気。もしかしたらまた会うかもしれないし、もしかしたら二度と会うことがないかも知れない人々。
集団主義は田舎の特徴だ。田舎の人は群れたがる。都会とは、一人になれるところである。
・・・・・・・・・・
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登録日:2006年 12月 15日 22:31:27
職業教育の「使用前・使用後」

今日は、中学校の2年生の総合学習の時間に、キャリア教育の一環として生徒が行ってきた、職業についての調査や職業体験をより掘り下げてまとめ、皆の前で発表する、という授業に、講評者として参加した。
昨日は、市民フォーラム21・NPOセンターが受託している雇用セーフティネット対策職業訓練・創業支援科の最終日で、受講者の創業計画の発表の講評を行った。受講は職業安定所を通して申し込むため、受講者は雇用保険受給中の人がほとんどだ。
2日間で片や中学生、片や失業者、職業経験の「使用前・使用後」の両方の発表を聞いたわけだ。
細かいことはいろいろあるが、中学生の発表には職業についての本質を掴んだ率直な驚きがある。彼ら彼女らは、どんな職業でも、人のためになったり、人を楽しませたり喜ばせたりすることによって成り立っているということを発見している。そして、そこで働く人々が、人々の役に立つことに喜びを見出していることを観察している。そのために、一見華やかに見える職業(例えばFM局のアナウンサーも体験)でも、影で努力しているのだということも見落としていない。
一方、失業者の方の計画発表は(この創業訓練はNPOなど社会起業を目指すものだが)、そのような職業の原点が希薄になってしまっているものが多い。確かに大人になれば知恵もつく。お金の苦労も現実としてわかる。しかし自分がどう世の中の役に立とうとしているのか、その理念を熱く語ってくれる人が少なかった。失業し、新たな職業の入り口に立っているのだから、もう一度新鮮な目で社会を見て、職業の成り立ちというものに率直な驚きを感じて欲しいのだ。そしてビジネスモデルなどと言う前に自分が飛び込まなければならない。これは自分自身への反省でもある。
中学生にとって職業は、お金とか見栄えとかでもなければ小ざかしい「マーケティング」でもない。それぞれの職業に対する素朴な興味から出発して、「人のためになるから成り立つ」というそれぞれの職業の本当の意味を知ったのだ(発表者の選んだ職業は、アナウンサー、薬剤師、水泳インストラクター、先生、大工、小売)。私たち大人もこの原点に返らなければならない。
これからはじめての職業生活に踏み出す「使用前」の中学生に、そして再び新たな職業生活に踏み出す「使用後」の失業者に、共にエールを送りたい。
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登録日:2006年 12月 14日 23:26:28
税金の無駄遣い

毎年この時期に筆者の住む町に出現する巨大クリスマスツリー。
市役所の中心市街地活性化事務局というところが、毎年業者に発注して建てる費用が5千2百万円(細々したイベント含むl)。目的は中心市街地の活性化だという。
なぜ筆者がこれを税金の無駄遣いというのか?
1.中心市街地への集客につながらない。
もともと通る人が見るだけである。
2.中心市街地の商業の売上に無関係。
わぁきれいと思ったからといって何か買うことはない。
3.そもそも中心市街地活性化が無駄。
活性化とは集客と商業の売り上げ増のことだと思うが、税金で人の流れや消費行動を左右することはそもそもできない。できると考えるのがおかしい。
という3点から無駄だと言っているのだが、どうだろうか。
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登録日:2006年 12月 11日 21:55:31
- プロフィール
- Ryuichi Himori
- (男)
- 団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教員に転職しました。その他行政経営フォーラム副代表、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事、県生涯学習審議会委員、県NPOパートナーシップ会議委員などを務めています。行政への企業経営手法の導入や、文化政策、地域政策、NPO論などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
(なお、mixiもやってます。)
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