2007年 01月 30日

社会主義共和国!?

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指定管理者の話をするために28、29日と新潟県佐渡市に行ってきた。

東京都23区の1.4倍の面積に人口6万9千人、10市町村が対等合併してできた全島1市のこの島に、1030の公共施設がひしめいている。
そのいくつかを案内してもらったが、車で30分の距離に1000席規模のホールが二つあるなどはまだ序の口だ。15分走るごとに現われる入浴施設。いたるところにある公衆トイレ。しかも同じ旧行政区に類似施設が重複しているのは、補助金の出所が違うために所管課が異なるからだ。

回っているうちに思わず口をついて出た感想が、「これは社会主義共和国だ!」。

写真の手前側青いじゅうたんの施設はコミュニティーセンター。某省の事業で建設された施設だ。奥に見えるピンクのじゅうたんの施設は活性化センター。別の省の事業で建てられた施設だ。その実態は早い話お風呂場と休憩所だ。

10市町村の当時、各自治体の担当者はいかに上手に作文して補助金を通すかが仕事だった。別々の補助金で建てられた施が隣り合っている、など行政マンの腕が見事に発揮された事例にはことかかない。地域にとって良かれと思ってやった結果がこの状態。合成の誤謬とはまさにこのことだ。

全島1市になって公共施設の見直しが始まっている。当然ながら、この問題は指定管理者の導入程度では解決できない。思い切ったスクラップアンドビルド、選択と集中が必要だ。合併直後には複雑すぎてどこから手をつけていいのかと立ちすくんでいた状態から、ようやく見直しが動き出している。

しかし、市民にとっては、今までのように与えられるのを待っている状態、要望さえすれば実現する状態からの頭の切り替えが必要になる。
合併は社会主義からの体制転換のようなものだ。新しい体制では、行政の役割は後退する。市民自らがお互いに助け合って施設を管理したり、新たな行政サービスを生み出したりしなければ、とてもこの問題は解決しない。今までの地縁社会だけではない、市民による新たなコミュニティの創成が求められているのだ。
しかしこのことを説き、仕掛けるのは行政だけの役割だろうか。

公務員の数が1700人(公営企業などを含む。この他に県職員、国家公務員も相当数いる)の社会主義国の基幹産業は、公共事業と米作だ。民間産業であるはずの観光事業ですら公営の宿が相当数ある。果たして官依存の社会主義から脱却し、自立の道を歩み始めることができるだろうか。地元の人の「ここは日本の縮図だ」という言葉が印象に残る。

佐渡には魅力的な自然と田園風景、豊な人情がある。これらは貴重な資源であり、筆者は大きな可能性を感じる。この点は項をあらためて述べたい。

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登録日:2007年 01月 30日 17:27:58

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プロフィール
Ryuichi Himori
(男)
団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、行政経営フォーラム副代表、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事などいろいろ。行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論、都市政策などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
(なお、mixiもやってます。)
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