2007年 03月 13日

アートマネージメント・ビジネス論

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このブログでは芸術・文化については3つのカテゴリーがある。「文化について」は、アートだけでなく生活文化や文化人類学も含めて自分が体験して感じたことを書いている。
「文化政策」については文字通り国や自治体、あるいはその他の芸術・文化を目的とする団体の政策について書いている。

今回新たに設定したカテゴリー「アートマネージメント」は、文化政策から切り離してアートマネージメントをビジネスとして捉えたときにどうするか、をテーマにしている。
私の尊敬する伊藤裕夫富山大学教授によればアートマネージメントは「芸術と社会の関係づくり」だが、そのことが持続的に行なわれるためには、アートマネージメントそのものが付加価値を生み出すことにより、そこに従事する人々の糧を生み出さなければならないと思う。
このような問題意識のもとにこのブログでアートマネージメントについて書いていこうと思うので積極的なコメントをお願いしたい。

さて、先週の木曜日は、静岡文化芸術大学で昨年制定された静岡県文化振興条例についてのシンポジウムとミニコンサートがあった。学生・院生の発表のあと、ピアニスト仲道郁代さんの講演とミニコンサートがあった。仲道さんの話はMIXIにも書いたが、アートマネージメントに携わる人たちを見て自分もアーティストとして何かしなければと思った、という趣旨で、たまにはこういう芸術家もいるのだ、と考えさせられた。もちろん、そのお話しの後の4曲のショパンは素晴らしい演奏で堪能した。

終わってその足で弊社の小売店舗の上にある小ホールへ。ジャズピアニスト佐山雅弘さんのコンサートがあるのだ。
筆者の住む人口80万人の地方都市で、仲道さんのコンサートと佐山さんのコンサートをはしごしなければならないとはなんとも文化的だが、新潟市とか堺市とか相模原市など同規模の都市はどうなんだろうか。

バッハからガーシュインまで弾きまくる佐山さんの演奏とトークは相変わらず素晴らしいが、筆者が気になったのがピアノの配置。写真のようにピアノをステージから下ろして真ん中に置き、周りを客席が取り囲む配置だ。本来のステージの上にも客席が作られている。
何が気になったかというと、コンサートグランドピアノは重さが500kgある。これを30センチの高さのあるステージから下ろし、また上げなければならない。

企画するのは簡単である。お客も「今日は面白い配置ね」で終わってしまう。しかしアートマネージメントの専門家である筆者にはそのための費用が気になる。
案の定、終演と同時に待機していた10人の若手男性社員がピアノを戻すために登場した。筆者の脳裏に浮かぶのはこの人たちの残業代だ。10人×4時間×○○円・・・・・・

アートマネージメントについて、「アートは素晴らしいものだからこの素晴らしさを皆に広めなければ」と目をきらきらさせるのは勝手である。でもそのためにお金を計算し工面しなければならないという因果な商売であることは、アートマネージメントを目指す若い人たちにもぜひ理解してもらいたいものだ。
・・・・・・・・・・・・・・
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登録日:2007年 03月 13日 00:25:48

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プロフィール
Ryuichi Himori
(男)
ryuichi.himori@gmail.com
団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、行政経営フォーラム副代表、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事などいろいろ。行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論、都市政策などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
(なお、mixiもやってます。)
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