2007年 08月 17日

PFIなんかきらいだぁ~

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(写真は本文と関係ありません)

夏休みもあと2日。終わればいろいろな仕事が待っているが、そのひとつに、ある新設文化ホール計画のPFIに関することがある。

弊社には設計や設備・備品・工事など文化ホールに関わるさまざまな部門があるが、ある案件がPFIになることが決まったとたんに担当者から出るのがタイトルの叫びだ。

なぜそうなのか。

多くの場合日本のPFIの代表企業にはゼネコンがなる。そして多くの場合、施設の目的やコンセプトまで応募側が提案させられる。
これはまったくおかしな話で、PFIが民間からの公共サービスの購入だということを行政が理解していないからこういうことになる。

ゼネコンが代表企業になるのは、所詮建築が主体で最大の受益者だからだが、そもそもPFIにとって建築はサービスを構成する手段のひとつに過ぎないはずだ。それなのに発注者も受注者もハコモノを建てることが目的化している。だからゼネコン主体になる。

PFIにおいて、サービスの質に占める建物の比率は必ずしも最大とは限らない。例えば刑務所のPFIを考えてみれば、サービスの内容は囚人の更正なのだから、その質に建物も重要かもしれないが矯正教育プログラムもそれ以上に重要かもしれない。そのもっとも重要なところをゼネコン主体でいいのか、ということである。

次にコンセプトの問題だが、自分がどのようなサービスを購入するかを、購入者ではなく提供者に決めさせることがありうるだろうか。コンセプトを提案させるというのはそういうことだ。
目的を達成する手段を提案させるのであって、目的を提案させるのではない、ということを多くの行政が誤解しているように思われる。

さて、弊社の仕事は文化ホールを通して提供するサービスの質に関わることである。例えばホールの音を良くしたり、目的に合った電気音響設備を設計したりすることだ。しかしゼネコン主体ということになると、「それは必要最小限度でやってくれ」ということになる。建てることが目的なので、建築コストを下げて利益を出す他ないからだ。

発注者側から目的・コンセプトが示されていれば、それを実現するためにはこれだけの設計・設備が必要だと主張できるのだが、多くの場合そうはならない。

売り上・利益以上に、いいものを作りたいという職人気質を持つ弊社社員としては、やる気が起きないのでタイトルのような嘆きになるのだ。

ハコモノを作るだけの日本型PFIならやらない方がいいのだが、どうしても作るのなら、民間ペースでコスト削減をするだけPFIの方がましかも知れない、というのも情けないことではある。

用語解説↓
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登録日:2007年 08月 17日 23:34:31

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プロフィール
Ryuichi Himori
(男)
団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、行政経営フォーラム副代表、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事などいろいろ。行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論、都市政策などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
(なお、mixiもやってます。)
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