2008年 02月 14日

科学技術と文化

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先日札幌に行ったのは雪祭り見物ではなく「科学技術と文化」について北海道大学で話をするためである。

はじめて行った北大は、札幌駅のほど近くに広大なキャンパスが広がり、市民の憩いの場所になっている(写真は有名な北海道大学総合博物館)。

さて、呼ばれたのは「北海道大学科学技術コミュニケーター養成ユニット」で、話したのは次のような内容。

「科学技術と文化~ヤマハと浜松市の事例をもとに

まえおき

これは誰でしょう? (答えは「初音ミク」)

第1部 科学技術と楽器と音楽家と音楽のスパイラルな関係

18世紀のバロック音楽から古典派、ロマン派へと発展する音楽史の流れは科学技術の発展による産業革命と密接に結びついています。
科学技術の発展の成果が新たな楽器の開発を促し、新たな楽器で音楽家が新たな音楽を生み出し、さらにその音楽を越えるために新たな楽器が求められ、そこにもっと新しい技術が導入される。科学技術と音楽の間には、そんなスパイラルな関係があるのです。

第二部 ヤマハ120年の歴史と浜松の地域文化としての「モノ作りの文化」の形成

ドボルザークやブラームスが活躍している時代に創業したヤマハ。技術の裾野の広い楽器産業は、地域に様々な産業を派生させて行きます。例えばピアノフレームの鋳物の技術が応用されたオートバイのエンジンなどです。その結果、この地域には「モノ作りの文化」が形成され、それが今日新たな産業を創生する原動力になっています。そんなヤマハと地域文化の関係を、具体例を交えて紹介します。

第三部 産業における科学技術と地域文化~これからの課題

携帯電話の「着メロ」に使われる音源半導体でヤマハが世界の7割のシェアを持っているのはなぜでしょうか。そこには文化産業としてのヤマハが地域の音楽文化に影響を与え、その結果が自社の技術に戻ってくる、という関係があるのです。
日本が高度な技術で付加価値の高い製品の開発を目指すとき、そこに欠かせないのは芸術やエンターテインメントなどの分野の地域文化です。その理由をヤマハの最新の事例を元にお話しします。

おわりに

■科学技術と芸術文化はスパイラルに発展(相互刺激関係)
■時間をかけて形成されたモノづくりの文化が新たな産業の創生を促す
■これからは、高度な技術で付加価値の高い製品を生み出すには、地域文化としての芸術文化、エンターテイメントが重要である(ネットの時代だからこそ)
■科学技術と文化、地域社会の「クリエイティブな意味での」スパイラルな関係の構築
 これは科学技術コミュニケーターの役割になりうるか?」

バッハやベートーベンなど音楽家のおもしろいエピソードなども交えて話したので、興味を持って聞いてもらえたようだ。

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登録日:2008年 02月 14日 14:29:32

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プロフィール
Ryuichi Himori
(男)
団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、行政経営フォーラム副代表、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事などいろいろ。行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論、都市政策などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
(なお、mixiもやってます。)
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