2008年 09月 14日
中山間地域
昨日は浜松市北部にある旧水窪町に行った。
静岡県磐田郡水窪町は2005年に浜松市と合併し、2007年の政令指定都市移行に伴い浜松市天竜区水窪町になった。政令指定都市といっても中心部から75km、長野県と接し、かつては林業で栄え町には芸者置屋まであったが、今は過疎化が進む人口3000人の静かな山村である。
云った目的の一つは4年前に廃校となった旧水窪町立西浦小学校(写真)の活用を考えることである。天竜美林と言われる見事な杉やヒノキの森に囲まれた丘の上にあり、国指定重要無形民俗文化財西浦田楽が行われる西浦集落に隣接する。129年前に開講したこの小学校は廃校(正確には休校らしい)時には12人が学んでいたが、現在では地元のNPOが無償で管理している。耐震補強も施され、電気、ガス、水道もあり、携帯電話もインターネット(ADSL)もつながる。内部はきれいに保たれ、教室も廊下も木の床でいかにも山の学校らしい雰囲気である。
さて、中山間地がなぜ人口が減るかといえば稼ぎ場所がないからである。水窪町もかつて栄えた林業は見る影もなく、お茶の栽培も価格下落で厳しく、公共事業(土木建築)も減る一方だ。もちろん生活するだけなら都会ほど収入が必要なわけではないが、子供の教育などに必要な現金収入を得られる産業がないので、みんな山を下り町で働くようになる。人口を維持する稼ぎ場所がないのだから(もう少し町に近い地域では車で通勤しているが)人口が減っていくのはやむを得ない。
もし人口をある程度維持することが必要ならば、ここに住んでいても稼げる人を連れてくるほかない、というのが筆者の考えである。たとえばアーティストなどもろもろのクリエーターやプログラマーはここに住んで創作し、成果物を都会で売ることができる。どこにいても稼げるこのような人たちを連れてきて入れ替えるのである。情報通信インフラはあるし、車で1時間走れば第二東名のインターもある。
小学校の活用もこのへんにヒントがあるのだが、問題は今後インフラを維持する費用をどうするかである。この費用負担問題を考えたとき、中山間地に住む人を連れてくる政策が正解かどうかはわからない。
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登録日:2008年 09月 14日 23:45:24
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- Ryuichi Himori
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- 団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事、(社)指定管理者協会理事長などいろいろ。公共経営・行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
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