2008年 09月 29日
キムタクも・・・
ジーンズを買おうと思ってジーンズショップへ。
あれこれ試着したがモデルチェンジしたばかりのリーバイス501が着心地もよく形もすっきりしている。でも前ボタンがめんどくさいしどうしようかな、と迷っていたら店員の「キムタクもはいていることですし」という一言でつい買ってしまった。
http://www.levi.jp/campaign/cm/
キムタクはボタンのうえ二つをはずす着こなしだが、自分がそれをやると単に「おじさんおなかがきつくてボタンがとまらなかったのね」と思われるのがおちだ。
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登録日:2008年 09月 29日 20:38:56
イケアに見る日本社会の成熟3
イケアが日本に最初に本格進出したのは1981年である。それまでも北欧輸入家具専門店の手で細々と輸入されていたのだが、それは舶来の高級品という扱いだった。
1981年の進出時は船橋ららぽーとに海外とほぼ同じ(ということは現在のイケアと同じ)コンセプトの大型店を出店した。今と同じように店内はショールームで客は展示の現物ではなく梱包されたキットを買って持ち帰り、自分で組み立てた。デザインは北欧のモダンデザインが中心だったがこれも現在と変わりはない。
しかし5年後の1986年、イケアは撤退し、船橋ららぽーとの店舗はそのままACTUSが引き継いだ。
撤退したのは売り上げが期待通り上がらなかったからだが、なぜ日本で受け入れられなかったのだろうか。当時イケアを観察していた筆者はその理由を次のように考えた。
シンプルな北欧デザインは日本人好みだが、
1.自分で持ち帰ったり組み立てたりすることになじめない。
配送や組み立てを頼むとけっこう高くつく(これは今も同じ)。
2.組み立ての精度が悪い。穴の位置がずれていたりする。
3.必ずしも安くない。安いことは安いが割安感はない。
4.造りは「一生もの」「お値打もの」ではない。
当時は、もっとマーケティングをしかっりやって日本市場に合った商品を投入したらどうかと思ったものだ。事実あとを引き継いだACTUSは同じ北欧のシンプルモダンのテーストながら商品のグレードを上げ、価格は多少高くてもいいものを提供する方針に切り替えている。
いくらヨーロッパアメリカで成功しているからといってコンセプトも商品もそのまま持ち込んで通用するわけがない。日本をなめているのか。バブル前夜の鼻息の荒いジャパンアズナンバーワンの日本のマーケッターの多くはそう思ったことだろう。筆者もそう思った。
そして20年後の再進出である。進出地があのバブルの象徴だった人工スキー場ザウスの跡地であり、20年前の進出地と至近距離の船橋だったことは象徴的だ。
基本的なコンセプトは20年前と変わっていない。店舗も商品も海外そのままである。
では何が変わったのか。
ひとつ言えることは、当時と比べて商品の精度はよくなった。20年前、イケアのほとんどは東欧の旧共産国で生産されていた。それが今では中国をはじめアジアに広がった。おそらくそのことと、商品の設計や生産技術も進歩したのだろう。もちろん日本製や外国製でも高級家具と比べれば劣るが、少なくとも組み立てようとして穴が合わない、というようなことはあまりなくなった。
しかし20年前との最大の違いは価格だ。圧倒的な低価格、まさに価格破壊だ。ともかく、世界ナンバーワンの圧倒的な生産量に裏打ちされた低価格、これをそのまま日本に持ち込んだ。この衝撃は実際に店に行って体感してもらうしかない。20年前は価格設定が中途半端だった。「舶来品」を引きずり、必ずしも低価格路線ではなかった。恐らく当時の日本側のパートナーの意向だろう。今回は価格もグローバルスタンダードだ。
山盛りになった99円のカラフルなマグカップ。499円のクッション。これくらいのものがこれくらいで買える、というのがグローバルスタンダードなのだ。日本人は今までその恩恵を充分受けていなかったのだ。
さて、これを日本人の消費者はどううけとめたか?再進出当初、業界では日本人は高品質志向なのでイケアのレベルは受け入れられないだろう、という見方があった。この予測はあっさりはずれた。この価格ならこれで充分、と日本人消費者も割り切ったのだ。それどころか、若い消費者は自分で運搬し組み立てることもいとわない。この割り切りが消費社会の成熟というものだ。
写真は田園調布駅とイケア港北を往復しているバスだが、大型観光バスを使い、荷物室には客が買った組み立て前の家具の梱包がぎっしり詰め込まれている(イケア行きのバスは新横浜のほかは田園調布からしか出ていない。そのことにも重要な意味がある)。
高機能で高品質で高価格の日本国内向けの「ガラパゴス携帯」や「ガラパゴス家電」。日本人は品質にうるさいからと言われているが、もしかしたらそれは単に供給者側の論理と思いこみにすぎなかったのではないだろうか。
もし日本人がグローバルスタンダードであるイケアの価格と品質を受け入れるなら、ガラパゴス商品は滅びる運命にあるだろう。日本のコンシューマー向けメーカーはどのようにして生き残ることができるだろうか?
筆者がメーカーにいた当時、イケアを知っていたにもかかわらず、家具の商品企画やマーケティング、あるいはビジネスモデルでここまで思い切ったプランを考え付かなかったのは事実だ。日本中がそうだったと言えばそうなのだが、これも団塊の世代の限界だったのだろうか?
いずれにしろ、世の中は「こだわり消費」から「割り切り消費」へと(2極化ではなく)向かっているようだ。しかもイケアのように割り切りでも消費を楽しめるよう工夫しなければならない。日本企業も頭を切り替える必要がありそうだ。
http://jp.youtube.com/watch?v=P4zG4ARa6ro
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登録日:2008年 09月 29日 15:42:59
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- Ryuichi Himori
- (男)
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- 団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事、(社)指定管理者協会理事長などいろいろ。公共経営・行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
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