本質を忘れた公務員制度改革議論

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いま政治の世界では公務員制度改革が議論されており、天下り禁止と新たな人材バンクによる就職斡旋がテーマになっている。

しかし、この議論のどこを見ても、本質的な問題にあえて触れないようにしているとしか思えない。人材バンクから省庁の影響を排除するかどうか、などはどうでもいい。もっと大事なことがある。それについてあるMLに投稿した文章を転載する。

「公務員制度改革についてはたびたびMLでも議論になっていますし、日経の興味深
い連載もありました。しかしその時の議論、そして昨今の人材バンクをめぐる議論で
どうしてもわからないことがあります。

それは、なぜ定年制と勧奨退職廃止を決めないのか、ということです。
キャリアだろうがノンキャリアだろうが、「定年を60歳にするので、それまで勤め
て下さい。」と言えば済むことではないですか。法律の改正すら必要ないはずです。

その上で、「同期が局長になったのにおれはなれないからやめる。どっか次を用意
せい」というのは単なるわがままな、「退職」でなく「転職」希望です。
そんなわがままな人は勝手に転職先を探せばいいので、税金でめんどうを見る必要
はない、と思います。公社公団も含む天下り禁止は厳格にして、あとはやめたければ勝手にどうぞ、というのではなぜいけないのでしょうか?

それが謎です。

そもそも年功序列のピラミッドを維持しよう、という発想をそのままにしているの
が間違いのもとです。年上の部下や年下の上司がいるのは当たり前のことです。
なぜそれをいやがるのか理解できません。

成果主義や人材の流動化も、諸悪の根源である年功序列のピラミッドを残したまま
では機能しません。
ここが公務員制度改革のきもではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

ここまで書いていて、年功序列のピラミッドを維持するための案を二つ思いつきま
した。

①30代後半の事務次官をつくる。
ひとり事務次官になったらみんなやめる、というのなら、30代後半の同期やそれよ
り年上のキャリアはみんなやめてしまえ、ということです。

②特命全権大使にする。
外務事務次官より特命全権大使の方が格が上らしいので、やめる他省庁のキャリア
を全員任命して地震のあった国のような大使館のない国を埋める。

大英帝国時代のイギリスでは、地位や格にこだわる貴族や元将軍提督をかたっぱし
から女王陛下が総督や高等弁務官に勅任して赴任させる。総督になって赴任するのがカリブ海の人口1万人の島、というわけでで格は維持しながら体よく追っ払うわけです。

ピラミッドを維持したいならこんな方法もありますが、どうでしょうか。

ま、これは冗談ですが、人材バンクの議論で本質が忘れられているのが気になります。」

(ということで大英帝国総督の正装の写真を貼り付けてみた。本文とは関係はない。)

カテゴリー[ 政治について ], コメント[2], トラックバック[0]
登録日:2007年 04月 03日 22:46:39

コメント

桧森さんに薦めていただいた指定管理者制度の本を楽しみに書店へ行ってみましたが、まだ発売されていないようでした・・・。

この、天下りについては地方自治体でも同じですね。やっと国レベルでの議論がはじまったところ・・・。さて地方自治体はいつ着手するのでしょうか・・・。
地方分権なんで、国の影響は受けないのでしょうか???
さて、OBの天下りで許せないのは早期退職をしておきながら天下ってくる連中です。桧森さんが書かれたように定年退職まで全うして、退職をするべきだと思います。しかし、定年退職年齢と年金受給資格年齢の問題はどうクリアするべきなのでしょうか???
とにもかくにも、早期退職をしておきながら次の採用が用意されている状況には納得がいきません。

BAHO @ 2007年 04月 20日 11:39:28

BAHOさん、コメントありがとういございます。
本については以下をご覧ください。
http://www.bookdom.net/shop/shop2.asp?prodid=200&act=prod&corpid=1
4月25日発売のようです。
天下りの問題は地方公務員もやると言っていますがどうなんでしょうか。地方自治体に職員を早期退職させて外郭団体の「渡り」をさせる余裕などないはずですが。
定年退職と年金受給年齢のギャップは民間企業の退職者と同じように「ハローワークに行って自分で探せ」だと思いますよ。

himori @ 2007年 04月 22日 19:09:33

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Ryuichi Himori
(男)
団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、行政経営フォーラム副代表、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事などいろいろ。行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論、都市政策などを研究しています。
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