ファシリテーターだのコーディネーターだのへの疑問

またまた委託先のNPOを選ぶ審査員をやった。

あらためて審査員になって見て、プレゼする側として大事だと思ったのが、提出した企画書をきちんと説明することである。もちろん審査員は事前に提案書は読んでいるのだが、説明されてあらためて気づくことも多い。別資料を配布して説明されたり、提案書に書いていないことだけを説明されても正直よくわからない。

自分がやるときは気をつけよう。

さて、内容を聞いていてふと疑問に思ったのが(コンペとは直接関係ないが)、ファシリテーターだのコーディネーターだのはいったい何だ?ということだ。どうも行政やNPOはこういうのが好きだ。ファシリテーションやコーディネーションはそれ自体がひとつの技術であり、汎用性がある、ということらしい。それはそうなのかもしれないが・・・

しかし企業の現場で考えると、まず会議というのは必要悪である。やらざるを得ないときに必要最小限でやる。いかに時間を短くするかも勝負だ。だからコンテクストを共有していてあとはファクトと専門用語が飛び交って終わりだ。ファシリテーションの余地などないように思う。

また、企業にはコーディネートでなく「すり合わせ」という概念がある。ひとつの目的に向かってお互い(社内も社外も)同士が少しずつ身を削ってすり合わせるのだからコーディネーターなど必要ない。人件費の無駄である。

要は事業をするのだから目的を共有したらあとはさっさと実行する。現場で実行することに最大限のエネルギーをかける。そして結果を検証し、改善する。営利だろうが非営利だろうが事業なら同じことだ。そこになぜファシリテーターやコーディネーターが必要かが良くわからない。(もちろん臓器移植コーディネーターのように専門分野で職掌がはっきりしているものは別だが)。

自分の理解が浅いのだろうか。どなたかご教示いただきたい。

カテゴリー[ NPOについて ], コメント[4], トラックバック[0]
登録日:2007年 09月 27日 01:41:13

コメント

プロジェクト推進の前提となるプロジェクトの目的・目標の理解が異部門長間で共有されていない、
もしくは部門業務内のプライオリティーの付与と役割の変化に関する情報の共有がされていない、
進行情報の詳細が共有されていない、
プロジェクトメンバーの全体負荷が明らかでない
プロジェクトメンバー間の共有スキルのギャップが大きすぎる等
基本にはプロジェクトメンバーのスキルチャートがいい加減すぎる等々
掃いて捨てるほど理由はあると思います
ファシリテーターやコーディネーターの役割は慰め役にしか過ぎないのでは

更には部門長が力のある人間にはプロジェクト型業務をさせないとか
基本にはプロジェクトリーダーのこういった諸条件への眼力不足であるとかも

bakaichi @ 2007年 09月 27日 07:36:17

bakaichiさん、コメントありがとうございます。
筆者の疑問は行政、企業、NPOの協働にはファシリテーターやコーディネーターが必用だ、という意見に対してほんとうにそうか?と思ったのがきっかけです。
bakaichiさんのご指摘を見ると、協働によるプロジェクトを実際に進める上での諸問題は、ファシリテーターやコーディネーターの存在によって解決するようなものではありませんね。
「目的・目標に対する理解が異部門長間で共有されていない」ということに対して「だからファシリテーションが必用だ」といわれても、そもそもプロジェクト発足後にそんなことやるのは本末転倒、無駄な気がします。

なお「話し合いによる合意形成」というのはそれだけで何かやった気になる、という錯覚をおこしがちなので気をつけねばなりません。

himori @ 2007年 09月 27日 11:58:11

桧森さんのご意見を読んで
コーディネーターは必要と言っている身から、これは考えなきゃと

コーディネーターは
プロジェクトの前に必要な役割
ファシリテーターは
会議、研修等の中での役割

通常、プロジェクトリーダーやその部門長が行う、あるいは行っていることだと思います。
リーダーシップをもって、且つ民主的に進めるスタンスと技術というか技法ですので、肩書きに関わらず必要な役割だと思っています

さて
行政、NPOなどが必要と言っているコーディネーターやファシリテーターは
中立の立場で専門的な役割として必要と言っていると思います。

専門のコーディネーターが必要な場面だと思うのは
利害が対立する人たちを集めて課題の抽出、共有、合意形成しないといけない時で
さらに
メンバー内で、強弱があって、声があげにくい人がいる場合
当事者同士では、対立だけが進みがちな場合です

あるいは
あっちとこっちでまあまあという調整するのがコーディネーターでは
ありませんので、行政がコーディネーターに丸投げで、なんとかしてというのは困りますが。

行政あるいは発注者にも考えさせるのもコーディネーターの重要な役割だと
思います。
目的や目標を深く考えない行政の方と事業をしようとするとき
良いコーディネーターがいてほしいなと思います。

なかの @ 2007年 09月 28日 16:11:48

なかのさん、最新の記事に書いたように、ある意味ではファシリテーターコーディネーター必要です。すみません。
でも、なかのさん以外の人たちがあまりにもテクニックに走っているような気がしたものですから。

himori @ 2007年 09月 29日 23:34:39

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Ryuichi Himori
(男)
ryuichi.himori@gmail.com
団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、行政経営フォーラム副代表、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事などいろいろ。行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論、都市政策などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
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