やっぱりファシリテーターいるかも!?

画像

前の記事でファシリテーターはいらないと書いたときには実はすっかり忘れていたのだが、今日は「アートワークショップファシリテーター養成講座」の講師をやったのだ。

あれほどいらないと言っていたのに、講師をやるって、どうよ。

筆者の演目は「アートと社会を結ぶアートマネージメント」ということで、内容は後ほどアップするが、現代美術作家岡山直之氏の「人と人をつなぐもの:ワークショップという表現」という講義は筆者にとってワークショップへの理解を深める内容だった。
「多元的な価値観が一元化されず、外に向かっても多元的にひらかれる」(さとうまこと氏の引用)というのはなるほどという気がした。

そして、筆者が、これはファシリテーターはいるかも、と思ったのは、その後ファシリテーターとして登場したアーティスト、ホシノマサハル氏のワークショップ「ワークショップの創り方」を見たときである。

17人の参加者に1から17までの番号札を引かせる。そして隣の部屋には1番から17番までの番号を振った、とりとめのない(突拍子もない)ものが置いてある。空き瓶、ペットボトル、ロープと滑車、木の破片、拡大鏡、新聞紙、ひかりと書いてある札等など。自分が当たった番号のものを持って作品を作る、あるいはそれを使ったワークショップのやり方を考える。

ものを持った人は一人で作ってもいいし、他のものを持った人と合体してグループになってもよい。画材やボール紙などは共通に使えるものとして用意されている。明朝にはワークシートに記入し、発表する。

これはかなりインパクトがあり、さまざまな気づきを得られるワークショップだと思うが、ホシノさんのように仕掛けを考え、参加者が真剣に取り組むように方向づけをする優秀なファシリテーターがいないとできないことである。

17人の参加者は現役の学芸員、アーティストから学生まで年齢性別経歴も様々である。さて、どんな発表になるか。

単に会議を進行させるとか結論が出るのを助けるとかでなく、「多元的な価値」への気づきを促進するようなファシリテーターならいるのかもしれない。

そしてコーディネーターについては、目的がクリアでコーディネーターにある種の権限がある限りその存在を否定するものではない(ということです。ナカノさん、すみません)。

なんだ、前の記事と違うじゃないかと言われれば、一言もない(でも、もっともらしい説教型はきらいなので)。

カテゴリー[ NPOについて ], コメント[4], トラックバック[0]
登録日:2007年 09月 29日 21:57:23

コメント

檜森さんのお言葉通り、ファシリテーターは能力次第のように思います。「多元的な価値」を一元的にすることもむずかしいのに、「多元的な価値観が一元化されず、外に向かっても多元的にひらかれる」ことは、さらにむずかしいことは理屈上も明らかです。やはり、ファシリテート次第で、その場がいかようにも変わることは間違いありません。
ただし、ファシリテーターは今のところ、個々人の先天的な能力、経験に負うところが大きいような気がします。これからは、このような「カン」も大事ですが、ファシリテートの能力の向上を図るために、現在行われている以上に、開放型の教育機関なども必要になるでしょう。NPOなどがそのような役割を果たされていることは聞いたことがあります。その意味でも、NPOの果たす役割は、今まで以上に期待されるように考えます。問題があるようにいわれるNPOですが、私は期待しています。

yoshi @ 2007年 10月 01日 03:03:59

yoshiさん、コメントありがとうございます。
ファシリテートの能力向上に取り組んでいるNPOはたくさんあるのですが、問題は専門人材の不足というか相当高度な能力を必用とするので養成に時間がかかることです。にもかかわらず「養成講座」など短期で受講した人がファシリテーターと名乗るケースがあります。そのためにファシリテーターの有用性や価値が下がってしまうと困ります。開放型の教育機関もいいけれで、大学でもどうでしょうか?

himori @ 2007年 10月 05日 11:50:26

大学で十分可能かと思います。
ファシリテーターの質が下がるのは、業界全体の不利益になるので、試験・資格などの客観的な価値も必要のような気がします。
今後は、NPOが認定業務なども担うのではと考えております。

yoshi @ 2007年 10月 06日 02:01:24

yoshiさん、これは大学とNPOが協働できる分野かもしれませんね。

himori @ 2007年 10月 07日 23:18:46

コメントを追加

Trackback

この記事に対するトラックバックURL:

カレンダー
< 2007年 09月 >






1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30





プロフィール
Ryuichi Himori
(男)
ryuichi.himori@gmail.com
団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、行政経営フォーラム副代表、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事などいろいろ。行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論、都市政策などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
(なお、mixiもやってます。)
最近のコメント
[07/05] 何のための税金か? メープル
[07/03] 指定管理者講演会
[07/02] 指定管理者講演会 himori
[07/01] 指定管理者講演会 handa
[07/01] お金は銀行に預けるな!? himori
[07/01] 何のための税金か? himori
[07/01] 指定管理者講演会 himori
[06/29] 指定管理者講演会 まる3
[06/24] 何のための税金か? メープル
[06/17] お金は銀行に預けるな!? handa
最近のトラックバック
お気に入りリンク
検索