世界企業の本社ビル①と不動産不況

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この地味な建物は連結売上3兆5000億円のスズキの本社ビルである。

失われた10年が終わった2002年以降、日本経済をけん引してきたのは外需と言われている。つまりスズキのようなモノづくりを得意とする輸出産業が業績を伸ばしたのだ。しかしそのような企業は儲かったからといって東京の一等地に本社ビルを構えることはしない。相も変わらず地方都市の工場の一角にある低層ビルが本社だ。

8月13日に不動産会社アーバンコーポレーションが倒産した。今年に入ってからゼファー、スルガコーポレーションなどいわゆるカタカナ不動産が相次いで倒産した。世間では不動産不況と言われているらしい。

しかし、そもそもこの6年間もっとも儲かった産業が東京のオフィスビルなど買わないのだから東京の不動産に実需などなかったのだ。景気がよさそうに見えたのは実需でなくバブルだったのだから、投機資金が細れば崩壊するのは当たり前だ。

輸出産業は儲かれば都心のビルなど買わずに海外の工場に投資してきたし、これからもそうするだろう。となると都心で家賃を払っても儲かる商売は何か、ということだが、今の水準でそんなものはないので不動産はさらに下がるだろう。

それに「情報の非対称性によるモラルハザード」という経済学の教科書を絵にかいたような行動をしてきたカタカナ不動産はつるんでいた反社会勢力ともども退場するのが健全な市場社会というものだ。

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登録日:2008年 08月 16日 00:49:59

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プロフィール
Ryuichi Himori
(男)
ryuichi.himori@gmail.com
団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、行政経営フォーラム副代表、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事などいろいろ。行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論、都市政策などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
(なお、mixiもやってます。)
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