世界企業の本社ビル③だめ押し

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このビルが、1960年から2005年まで世界のトヨタの本社ビルだった「事務本館」

世界第2位(当時)の自動車メーカーの本社ビル、というと皆さんのイメージはどんな建物を想像するだろうか?まさかこんな地味なビルは思い浮かばないだろう。トヨタらしいといえばトヨタらしいが、本社ビルを立派にしないのはすでに見てきたようにこれまで日本経済をけん引してきたモノづくりに価値を置く企業に共通する傾向である。嘘だと思うなら京都の任天堂の本社ビルも見てくるといい。

さすがにトヨタは2005年にこの近く(本社工場の敷地内)に新事務本館を建てた。今ではそこが本社ビルだが、それでも15階建の、周囲に威圧感を与えないように配慮された地味なビルである。

トヨタは名古屋駅前に高層のミッドランドタワーを建てたが、あれも共同ビルの建て替えである。潤沢なキャッシュのあるトヨタなら東京都心にあのクラスのビルを10棟くらいなんでもないと思うが、自社ではいらないし、投資もしないだろう。

筆者はかつて勤めていた会社で臨海副都心のある街区への応募プラン策定に関与したことがある。ゼネコンが一通りビルの外観やコンセプトなど応募プランをつくったのだが、結局応募しなかった。そこに東京の拠点となるビルができたからといって売上が上がるわけでも生産性が高まるわけでもないし、不動産投資として考えてもバカ高い価格でしかも借地権なのだからもとがとれるわけがない。この街区は今でもオフィスビルは建っていない。当たり前である。

日本国内では見栄とか格好づけとか曖昧な土地神話が都心のオフィスビル需要の背景にあるようだが、不動産業ではない一般企業が虚飾を排して冷静客観的に計算すれば結論は明らかだろう。都心で高コスト負担する理由などないのだ。

世界のトヨタの地味な15階建て本社ビルが、愛知環状鉄道三河豊田駅前に建っていることの意味をもっと考えよう。

カテゴリー[ グローバルな世の中 ], コメント[2], トラックバック[0]
登録日:2008年 08月 16日 23:20:10

コメント

帝国データバンクも言っていた。40階以上の企業は与信要注意。あは。

BDPマスター @ 2008年 08月 23日 19:04:06

任天堂本社ビルは7階建だからね。

himori @ 2008年 08月 25日 17:08:44

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Ryuichi Himori
(男)
ryuichi.himori@gmail.com
団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、行政経営フォーラム副代表、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事などいろいろ。行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論、都市政策などを研究しています。
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