ミニ物語

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大英帝国の残照が残る1959年、イギリスの民族資本系自動車メーカーが大同団結したBMC(ブリティッシュモーターカンパニー)は1台の革新的な車を生み出した。それが天才サー・アレックス・イシゴニスが設計したミニだった。

エンジンを横置きにした前輪駆動でタイヤをぎりぎりまで四隅においやったレイアウトは、小さなボディに大人4人が乗れる空間を生み出した。当時のBMCのブランドだったオースチンとモーリスの名を冠したミニは、安価な労働者階級の自家用車としてヒットした。

1961年には全長を伸ばしたワゴンボディのオースチンミニカントリーマンとモーリスミニトラベラーが生まれた。

その後BMCはイギリスが凋落するに従って何回もの経営危機に見舞われた。1980年代後半にはホンダの支援を受けたが(ブランド名をやはりイギリスの伝統あるメーカーだったローバーに統一した)、1994年、ついにドイツのBMWに買収され、イギリス資本ではなくなった。しかしミニは2000年までローバーミニとして作り続けられた。40年にわたる長寿車であった。

2001年、BMWはまったく新しい設計のミニを開発し、買収した旧ローバーの工場で作り始めた。BMWで初めての前輪駆動車だった。その後BMWはローバーを売却したが、ミニのブランドは保持した。2007年にはワゴンボディを復活させた。それが今回購入したミニクラブマンである。

ボンネットを開けるとイシゴニスの設計通り小さなエンジンが横向きに収まっている。そして写真の通り後ろの扉が観音開きに開くのはカントリーマンやトラベラーの伝統通りだ。

今から何十年後、トヨタが中国のメーカーに買われてブランドが消滅し、プリウスの車名だけがまったく違う設計で生き残ることがないとは言えない。何事も生者必滅の理である。

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登録日:2008年 11月 09日 23:12:40

コメント

う~む、ミニクラブマン!
ありきたりの物を選ばないのも知識人の証なのでしょうね。

nebu @ 2008年 11月 10日 14:45:10

nebuさん、ありきたりの物ではないとは思いますが知識人の証ではないと思いますよ。というのも自分は知識人ではなく実務家だと思っているので。車自体とても気に入っています。

himori @ 2008年 11月 10日 23:18:47

こんにちは。アートマネージメントの講座でお勉強させていただきまして、のんびりですが、今日はブログを一気読みさせていただいております。

とてもおしゃれな車ですね☆
お話をされていた姿と、車のイメージがお似合いだなぁ、と思い出しているところです。

桜 @ 2008年 11月 11日 16:21:58

桜さん、ありがとうございます。よろしければアートマネージメント講座の感想などコメントしていただければ幸いです。

himori @ 2008年 11月 13日 00:22:52

課題ですね。σ(^_^;)。
気軽にコメントできるよう、がんばります。

桜 @ 2008年 11月 15日 16:18:34

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Ryuichi Himori
(男)
ryuichi.himori@gmail.com
団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、行政経営フォーラム副代表、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事などいろいろ。行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論、都市政策などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
(なお、mixiもやってます。)
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