カテゴリー [NPOについて]

市民社会の成熟

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先週の土曜日は所属するNPOが運営する「福祉のまちづくりリーダー養成講座」の受講者発表にコメンテーターとして出席した。

市社会福祉協議会が主催するこの講座の受講者は町内会長さんや女性会長さんなどいわゆる地縁組織の役員さんたちである。

この方々はNPOのようにある特定の目的のために集まった人たちではなくたまたま推されたり順番が回ってきたりして地縁組織の役員になった人たちだ。中には企業を定年退職した後、暇だろうからと頼まれてなった人もいる。

そんな人たちが役員をやっているうちに様々な問題意識(行政からのいろいろな通達を回覧板にして配っているがほとんど実行されない、とか)を持つようになり、この講座を受講して「私が取り組む地域福祉事業」について発表する。

発表は「子育てサロン」や町内会の空き部屋を利用した「高齢者のふれあいサロン」、コミュニティーセンターの活性化など日ごろ感じていた疑問を解決するためのものが多い。発表内容はまだまだ詰めなければならない思いつき程度のものがほとんどだが、地域の普通の人たちが地域の課題をなんとかしようと考えるところに価値がある。地域のコミュニティーも今までの馴れ合いや年功序列から徐々に変わりつつあるようだ。

ささやかな現象だが、日本の市民社会の成熟を感じさせる。

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登録日:2008年 03月 06日 22:28:09

NPOは成長業界

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昨日はNPO業界の重鎮が集まって、NPOの執行責任者(CEO、COO、事務局長など)の職能団体的なものをつくれないだろうか、という研究会があった。

イギリス及びヨーロッパ大陸には非営利セクターのCEOが個人で参加するacevo(Association of Chief Executives of Volaentary Organisations)という組織があり、「繋ぐ=会員同士の知識や経験の共有」「能力開発=リーダーとしての専門性」「代表する=政治やマスコミに対して」という三つの分野で活発な活動を行っている。

日本でもそろそろそのような組織の可能性を検討してみよう、という動きである。

内閣府の「非営利サテライト勘定に関する調査研究」(平成19年11月)によれば、日本のNPIの付加価値総額は28.7兆円(ボランティアの金額換算も含む)、これはGDPの5.8%を占め、例えば電機業界や通信業界より大きい。

NPIとは①組織であること②営利を目的とせず、利益配分をしないこと、③制度的に政府から独立していること④自己統治的であること⑤非強制的であること、という世界共通の定義にもとづく概念で、日本ではNPOだけでなく医療法人、学校法人、社会福祉法人、財団法人、社団法人、労働組合なども含まれる。

日本では2000年から2004年にかけてのGDP成長率は▲0.2%だったが、NPIは4.4%のプラス成長だった。つまりNPI(非営利セクター)は成長産業?なのである。

もちろんNPIの中で特定非営利活動法人、いわゆるNPOのウェイトはまだ小さい。それでも成長しているこにとは間違いなく、その活動を実質的に担う事務局長クラスの人材育成は急務である。

それにしてもこの会議、遠方から集まる忙しい面々を考慮して、夕方5時開始、12時終了だ。確かに一日は24時間あるが。

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登録日:2008年 01月 14日 02:00:11

NPOを元気にしよう!パワーアップ塾

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先日はタイトル講座の講師をした。与えられたテーマは「磨き上げる~経営力をつける」ということで、NPOの事業計画の作り方を中心にしてほしいと依頼された。

普通なら、事業計画のフォーマットを示してその埋め方を説明し、最後は損益計算書の作り方でしめる、ということになるが、今回はあえて違う内容にした。

筆者はかねてから、NPOは事業計画をつくる以前に誰に、どのようなサービスを提供し、その対価は誰が負担するのか、という根本的な事業コンセプトがあいまいな団体が多いと感じていた。

そこで今回は「顧客の定義」から入ることにした。少し長いが、当日使用したレジュメを転載する(図表は略)。

「磨き上げる」~経営力をつける

1.NPOの事業とは(桧森説)

・社会的な価値を生み出す(提供する)こと
   新たなサービス、あるいはアドボカシー(NPOが提供する)
   理念・目的の実現(しかし理念・目的に社会的な価値があるか要検証)
・市場からも政府からも充分には供給されないこと
  (ある程度)外部性がある、非効率(小規模)の効率化、スキル
・継続的に、持続可能な形で実施すること
・そのために必要な資源(収入・労力など)を調達すること
営利企業は収益をあげるために事業を行うが、NPOは事業を行うために収入を確保することを望む
・しかし、企業と同じマネージメントが必要なこと
  
2.NPOの事業計画とはその1(桧森説)

・フォーマットを埋める前に、事業コンセプトを明確にすること(事業の定義)
・事業の定義とは?
    1.顧客の定義 (1)サービスを受ける人
               (2)間接的な受益者(委託者も含む)
               (3)共感者・賛同者
    2.提供するサービスの定義
    3.費用の負担者の定義
    4.体制・組織(誰がやるのか)の定義
    5.これらの定義を裏付ける理念とは?

3.NPOの事業計画とはその2(桧森説)

・事業計画のフォーマット例(数値編は別途)
 (フォーマット例・・・・略)
・重要なのは目標と時系列

4.事業コンセプト1:顧客の定義(外国人就労支援NPOを事例として)

・サービスを受ける人は誰ですか?(直接的受益者)
   12歳~20歳の外国人不就学青少年
・間接的な受益者は誰ですか?
   外国人に不安を感じる地域社会の人々
   外国人問題の解決を迫られている行政
   外国人を雇用しようと希望する企業
・共感者・賛同者は誰ですか?
   外国人との共生を願う一部の市民
   問題意識を持つ教育関係者

5・事業コンセプト2:提供するサービスの定義

・誰にどのようなサービスを提供するのか?
・サービスの内容があいまいなケースが多い
   「子育て支援のために、子育て中のお母さんが集まって交流するカフェを作りたい。子育て経験者にも来てもらい、アドバイスができるようにしたい。」
このケースでは、誰にどのようなサービスを 提供しようとしているのか?

6.事業コンセプト3:費用負担者の定義

・提供するサービスの費用負担者は誰ですか?
   サービスを受ける人からの対価か?
   間接的な受益者の応分な負担か?
   共感者・賛同者からの寄付、助成か(会費、労力提供も)?
・ポートフォリオを考える
   誰がどれくらいの割合で負担するのか?
   サービスを受ける人が費用を全額負担できないとき、ゲタを  
   はかせるのは誰か?
   会費・寄付・助成・委託事業収入・サービス対価・・・・

7.事業コンセプト4:体制・組織の定義

・事業を実施するのは誰ですか?
    理事?会員?事務局?有償ボランティア?無償ボランティア?
   イベントごとに集まる人?発注先の専門家・業者?
・ボランタリーの活動の場を作るのがNPO
    だとすれば、事業の実施とは別に、活動を支える組織が必要となる。
企画・総務・経理財務・人事労務・広報渉外・・・これがNPO
   最初からこのような体制をつくることが重要
  
8.事業コンセプト5:理念

・活動を支える理念とは?
・その理念は社会の共感を得られるか?
・外部にわかりやすく表現できるか?
  (寄付・助成・ボランティア活動のためのプレゼンテーション)
・ステークホルダー理事・会員・事務局・協力者・顧客などの間で共有できているか?
・事業計画は変わっても理念はかわらない(手段が変わっても、目的は変わらない)

この講義のポイントは、ひとつは顧客の定義」から入って理念、目的を最後に持ってきていることだ。NPOは思いが先行して理念はいくらでも述べられるのだが、顧客を定義することによって事業コンセプトが明確になる。

二つ目は、企業とNPOの事業計画の違いを明らかにしている点だ。企業は収益を上げることが目的でそのために費用(経費と原価)を遣う。NPOは事業を実施するために費用(経費と原価)を遣い、その費用をどのように賄うかを考える。つまり企業とは逆なのである。

このような内容が受講者に少しでもお役に立てば幸いだが、筆者にとっても勉強になっているのでありがたい。

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登録日:2007年 11月 23日 21:55:23

(特)市民フォーラム21・NPOセンター10周年

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「そんなの関係ね~」ということで、政局はどうあれ市民セクターとしてはやることはやらなければならない。

先週の月曜の夜は筆者の所属する(特)市民フォーラム21NPOセンターで打ちあわせ。
テーマは「東海ろうきん創業助成プログラム団体支援について」

東海ろうきんではNPOの創業助成をしている。あらたにNPOを立ち上げようという人、立ち上がったばかりで基盤が確立していないNPO、新規分野への参入を目指しているNPOなどが対象だ。

助成を受けた団体は、その助成金の中から10%を市民フォーラムに支払う(例えば30万円なら3万円)。そのかわり市民フォーラムは人を派遣してその団体が希望する支援を行う(もちろんそれで我々市民フォーラム側の費用がすべてまかなえるわけではない)。
支援のメニューは事業計画作り、資金調達へのアドバイス、行政・企業との協働サポート、組織体制づくり、人材養成、助成金獲得、IT支援、広報力支援、会計支援、労務支援など多岐にわたる。団体はメニューから選んで支援を受ける。

なぜこのようなやり方をしているかというと、この助成金の目的が、事業のガソリンではなく持続的な発展を可能とする仕組みづくりにあるからだ。助成金を事業の原価に使ってしまい、助成が切れたら事業も終わり、というのではなく、利用者からの収入増や委託事業の獲得のための経費に使ってもらいたいのだ。そのための事務所費や人件費の一部に充当されることは望ましい。

そのために我々がコンサルをやっている。金額によって、面談してヒアリングを行いアドバイスをするだけの場合もあれば、一緒に事業計画を作ったり資金獲得のための書類作りをすることもある。会計支援など専門家を定期的に派遣する必要がある場合は別途見積もりし、追加料金を助成を受ける団体に請求する。

実際には、誰にどのようなサービスを提供し、お金はどこが負担するのか、という事業コンセプトがはっきりしていない創業が多い。もちろん善意のボランティアや寄付・助成をあてにする部分もあるが、問題はバランスのとれた持続可能なポートフォリオをどう作るかである。そこをクリアにする手伝いが我々の仕事である。

このような活動をしている(特)市民フォーラム21・NPOセンターは今年設立10周年を迎えた。11月10日と18日にはどなたでも参加できる記念フォーラムなど行事が行われるので、興味のあるかたはホームページをご覧いただきたい。
http://www.sf21npo.gr.jp/index.html

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登録日:2007年 11月 05日 01:00:31

やっぱりファシリテーターいるかも!?

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前の記事でファシリテーターはいらないと書いたときには実はすっかり忘れていたのだが、今日は「アートワークショップファシリテーター養成講座」の講師をやったのだ。

あれほどいらないと言っていたのに、講師をやるって、どうよ。

筆者の演目は「アートと社会を結ぶアートマネージメント」ということで、内容は後ほどアップするが、現代美術作家岡山直之氏の「人と人をつなぐもの:ワークショップという表現」という講義は筆者にとってワークショップへの理解を深める内容だった。
「多元的な価値観が一元化されず、外に向かっても多元的にひらかれる」(さとうまこと氏の引用)というのはなるほどという気がした。

そして、筆者が、これはファシリテーターはいるかも、と思ったのは、その後ファシリテーターとして登場したアーティスト、ホシノマサハル氏のワークショップ「ワークショップの創り方」を見たときである。

17人の参加者に1から17までの番号札を引かせる。そして隣の部屋には1番から17番までの番号を振った、とりとめのない(突拍子もない)ものが置いてある。空き瓶、ペットボトル、ロープと滑車、木の破片、拡大鏡、新聞紙、ひかりと書いてある札等など。自分が当たった番号のものを持って作品を作る、あるいはそれを使ったワークショップのやり方を考える。

ものを持った人は一人で作ってもいいし、他のものを持った人と合体してグループになってもよい。画材やボール紙などは共通に使えるものとして用意されている。明朝にはワークシートに記入し、発表する。

これはかなりインパクトがあり、さまざまな気づきを得られるワークショップだと思うが、ホシノさんのように仕掛けを考え、参加者が真剣に取り組むように方向づけをする優秀なファシリテーターがいないとできないことである。

17人の参加者は現役の学芸員、アーティストから学生まで年齢性別経歴も様々である。さて、どんな発表になるか。

単に会議を進行させるとか結論が出るのを助けるとかでなく、「多元的な価値」への気づきを促進するようなファシリテーターならいるのかもしれない。

そしてコーディネーターについては、目的がクリアでコーディネーターにある種の権限がある限りその存在を否定するものではない(ということです。ナカノさん、すみません)。

なんだ、前の記事と違うじゃないかと言われれば、一言もない(でも、もっともらしい説教型はきらいなので)。

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登録日:2007年 09月 29日 21:57:23

ファシリテーターだのコーディネーターだのへの疑問

またまた委託先のNPOを選ぶ審査員をやった。

あらためて審査員になって見て、プレゼする側として大事だと思ったのが、提出した企画書をきちんと説明することである。もちろん審査員は事前に提案書は読んでいるのだが、説明されてあらためて気づくことも多い。別資料を配布して説明されたり、提案書に書いていないことだけを説明されても正直よくわからない。

自分がやるときは気をつけよう。

さて、内容を聞いていてふと疑問に思ったのが(コンペとは直接関係ないが)、ファシリテーターだのコーディネーターだのはいったい何だ?ということだ。どうも行政やNPOはこういうのが好きだ。ファシリテーションやコーディネーションはそれ自体がひとつの技術であり、汎用性がある、ということらしい。それはそうなのかもしれないが・・・

しかし企業の現場で考えると、まず会議というのは必要悪である。やらざるを得ないときに必要最小限でやる。いかに時間を短くするかも勝負だ。だからコンテクストを共有していてあとはファクトと専門用語が飛び交って終わりだ。ファシリテーションの余地などないように思う。

また、企業にはコーディネートでなく「すり合わせ」という概念がある。ひとつの目的に向かってお互い(社内も社外も)同士が少しずつ身を削ってすり合わせるのだからコーディネーターなど必要ない。人件費の無駄である。

要は事業をするのだから目的を共有したらあとはさっさと実行する。現場で実行することに最大限のエネルギーをかける。そして結果を検証し、改善する。営利だろうが非営利だろうが事業なら同じことだ。そこになぜファシリテーターやコーディネーターが必要かが良くわからない。(もちろん臓器移植コーディネーターのように専門分野で職掌がはっきりしているものは別だが)。

自分の理解が浅いのだろうか。どなたかご教示いただきたい。

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登録日:2007年 09月 27日 01:41:13

今日は1日NPOデー

うちのNPOは代表理事、事務局長、総合職全員でイギリスにチェンジアップ(非営利組織への新たな助成のシステムらしい)の調査に行っている。

そこで無給のボランティア常務理事の私にいろんな仕事が回ってくる。今日はついに会社を休み、NPOデーに。

午前中はこれも育児休職中を駆り出された職員(アメリカの大学院を出た、とても優秀な女性だが第一子出産)とともに、ある市の業務委託のプロポーザルに臨んだ。

これは選ぶ側へのアドバイスだが、事前に提案書を提出して読んでもらっていても、20分のプレゼ10分の質疑では、真意を伝えるのは無理である。NPOの場合、文脈まで理解するような時間をかけた接触の上で判断を下す方法はないものだろうか(応募側も忙しくて付き合えないかもしれないが)。

質疑の様子で相手がどのような方法と効果を望んでいるかは推測でき、こちらがはずしたことはわかったのだが、こちらは相手の望んでいる方法は間違っていると認識し、別の方法を提案しているから始末が悪い。なぜ違うかを十分に説明し説得する時間は計30分にはおさまらない。まあ、結果はわからないが。

終了後はNPOの事務所である助成金の書類選考。約50通の応募書類から10通くらいに絞り込んでプレゼにきてもらうための選考だ。内容は非営利の社会事業の創業助成プログラムへの応募で当NPOが運営を請け負っている。

書類を見ると、思いだけが先行し、お客が誰で、どのような商品・サービスを提供し、どのようにして収益を得るのか、という事業の基本的な構造がさっぱりわからないものが多い。ニーズがあるか、市場性があるか、新規のアイディアがあるか、成長性があるかを判断する以前の問題である。

非営利の事業でも、提供する商品やサービスの費用は誰かが負担しなければならない。負担するのは必ずしも利用者でなくてもいいが、誰かが何かの理由で持続的に負担するという仕組みをつくらなければならない。

例えば、子育て中のママさんが交流したりアドバイスを受けたりできるサロンをつくる、というのはいいが、そのために発生する費用は誰がどのように負担するのか?それでサービスとその対価、という事業が描けるのか?

このようなことを一緒に作業したNPOの有給会計アドバイザー(定年退職した元企業の経理マン)と二人でぶつぶつ言いながら、50通の応募書類をとっかえひっかえ見てぐったり疲れてしまった。この社会起業の問題は記事をあらためてじっくり書きたいと思っている。

NPOも楽ではない、という一日である。

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登録日:2007年 09月 18日 23:03:18

社会活動のはしご

今日の午後は会社を休み、常務理事をしている中間支援NPOの仕事で名古屋に行き、支援するNPOへのヒアリングを行った。これはある金融機関によるNPO助成プログラムの一環だ。

夕方には地元に戻り、来年1月に市内の登録有形文化財を会場にして開催される予定の「絵本カーニバル」の企画会議に出席。場所は近くの大学の先生の研究室。先生、院生・学生、OB、アーティスト、プランナー、市職員など多彩な顔ぶれが集まった。

この調子だと、団塊の世代である筆者の退職後は、かなり忙しいことになるだろう。今は会社の仕事との兼ね合いがあるが、やろうと思えばやることはいくらでもある。

しかし問題は、これでお金を稼げないことだ。何か手を考えなければ。

さて、NPOのヒアリングをしていて気づいたのだが、NPOは収入(売り上げ)800万円/年くらいのところに発展の壁があるようだ。事務局長と事務局次長がほぼフルタイムの専従だが、二人とも主婦であり、ボランティアである。事務局長の自宅を事務所代わりにしている。
費用は約650万円なので、「粗利」が約150万円あるが、これでは有給職員一人雇うのがやっとで、事務所も借りることはできないし、現在の専従二人の無給状態も解消されない。

このNPOの場合、事務所と有給職員が3人程度いれば、活動領域と地域を広げ、飛躍的に発展することが可能だ。ニーズが高いのに行政が手薄な分野なのだ。そのためのイニシャルの資金をどう調達するかが課題だ。

中間支援NPOとしては、このプログラムの範囲でどのような具体的なアドバイスができるか、頭を絞らねばならない。

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登録日:2007年 05月 08日 23:59:52

中間支援NPO

昨日は仕事が終わったあと、役員をやっている名古屋のNPOで打ち合わせ。
ここはいわゆる中間支援組織という、NPOを支援するNPOだ。

打ち合わせの内容は、NPOのためのある創業助成金を受けている団体を、手分けしてヒアリングした結果を持ち寄ってのすり合わせ。各団体がそのお金を活かして自立(というか確立)していくのをモニターし、必要なサポートをする、というのが仕事の内容だ。サポートというのは必要とされる情報提供や業務支援(会計など)、事業・組織運営などについてのアドバイス、コンサルティングのことだ。

中間支援NPOといっても、必ずしも個々の団体がやっている事業についての専門家ではない我々が、どのようなサポートができるかについて筆者は若干懐疑的だったのだが、議論を進めて気づいたのは、中間支援組織に集まる(あるいは蓄積された)情報とネットワークで有効な支援ができる、ということだ。

例えば、障害者がパンをやいている小規模な作業所がある。我々はパン屋の経営そのものにはアドバイスできないが、障害者のパン屋さんで成功しているところを知っている。成功させたキーマンを紹介してあげることができる。フリースクールをやっているが目の前の問題の処理に手一杯、というところがある。我々はフリースクールをやったことはないが、他のフリースクールでうまくいった事例を知っているのでその手法を持ち込むことができる。ある事業の形を整えることによって、この地域の公的資金を申請できる、という情報を提供することもできる。

中間支援NPOは様々なNPOの様々な事例を見聞きしている。政府・自治体の政策や制度についての情報も集まってくる。活動をすればするほど事例が蓄積され、ネットワークもできる。その結果団体の状況やニーズに即した支援がますますできるようになる。なるほど、中間支援組織とはそのような仕組みなのか。

中間支援組織というと、はカリスマ性のあるリーダーがいてNPOを支援ではなく「指導」しているところもあるようだ。一方で官から委託された中間支援組織もあるが、施設の管理や委託講座の実施が主で、個別支援には専門性が不十分なところが多いようだ。
また、中間支援組織といいながら、ついつい自分たち自身が事業をやってしまっているところも多い。

たぶん、中間支援組織は、クライアントである個別団体にサービスを提供する、というものなのだろう。それは団体の直接求めていることをやる、ということではない。その団体がきづいていないような、先を見越した提案をする、ということだ。その団体の持続可能性や事業性については、岡目八目ということもあるのだから。

人の団体の世話をして、その団体がミッションを達成することをお手伝いすることで、社会に貢献しようというのだから、よっぽど我慢強くてお人よしじゃないとできない。NPOは自分のやりたいテーマが強烈にある人たちなのだから、人の団体のめんどうをみる仕事などかったるくてできないだろう。我々は奇特な人たちの集まりなのである。でもそれでいいのだ。

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登録日:2007年 01月 20日 23:22:05

NPO総会

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今日はNPOの総会の帰りに行きつけの天麩羅屋に行った。
食べたのがこれ、秋鮭のムースの天麩羅。いくらがかかっていて、天つゆにつけずにそのまま食べる。旬の味だ。よく冷えた辛口の白ワインとの相性は絶品である。

今日は所属するNPOの総会とシンポジウム。
シンポジウムは「非営利セクターの行方~公益法人改革を機に考える」という大変興味深いものであったが、いずれ別のエントリーで書く。

今日は知っている方は多くないと思うのでNPO総会の方を紹介しよう。

式次第
1.開会挨拶(代表理事)
2.議長の選出
3.総会成立の確認
4.議事録署名人の選任
5.議事
第1号議案 法人第8期事業報告の承認について
第2号議案 法人第8期決算の承認について
第3号議案 法人第9期事業計画の議決について
第4号議案 法人第9期予算の議決について
報告事項 評議員について
6.閉会挨拶

ずいぶん堅苦しいと思われるかもしれないが、企業でいえば株主総会にあたる最高議決機関であるから、定款にのっとって厳密にやらねばならない。
もちろんNPOだから形式的にシャンシャンで終わるわけではない。どの議案に対しても鋭い質問が飛ぶ。
ここをきちんとまじめにやるかどうかは、NPOでガバナンスが機能するかどうかの分かれ目だ。NPOも、人様のお金を預かって事業をしている点では、企業や行政と変わらないのである。
・・・・
補足
 ... 続きを読む

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登録日:2006年 09月 24日 22:27:58

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プロフィール
Ryuichi Himori
(男)
団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教員に転職しました。その他行政経営フォーラム副代表、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事、県生涯学習審議会委員、県NPOパートナーシップ会議委員などを務めています。行政への企業経営手法の導入や、文化政策、地域政策、NPO論などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
(なお、mixiもやってます。)
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