カテゴリー [都市政策]

伸びゆく浜松!?

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かつて日本は「世界で最も成功した社会主義国」と揶揄された。何事も官僚の力が強かったからである。護送船団、行政指導で戦後の産業復興、高度経済成長をリードした。

しかし官僚が力が及ばなかった分野がある。それが都市計画と土地政策だ。市街化調整区域の変更も農地転用もみんなザルもいいとこ。違反建築の強制撤去もせず、闇市のバラックもブルトーザーでつぶさなかったので既得権化した。

私権を厳しく制限しなければ都市計画はできない。社会主義と言われながらそれができなかった。だからヨーロッパのような美しい都市景観は生まれなかった。

そうこうしているうちに成長はストップし、少子高齢化、人口減少が始まった。無秩序に広がった郊外はこれから過疎化する。かといってシャッター通りになった中心市街地はもとに戻らない。今頃コンパクトシティと言い始めたが、これだって強制力がないどころか公的施設の再配置すらできないのだから絵に描いた餅だ。

バブルのころはオフィスや商業施設の高度集積を狙っていた(狙っただけで何もしなかった)浜松市だが、ここに来て駅前に高層オフィスならぬ高層マンションが建ち始めた。強制力を持った都市計画ができなければ、50年後にはこれらのマンションもスラム化し、社会的コストが発生することだろう。

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登録日:2010年 02月 23日 00:28:06

浜松市・札幌市 音楽文化都市交流シンポジウム

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メリー・クリスマス!

話は戻るが、12月13日に静岡文化芸術大学で表記のシンポジウムが行われた。
http://acch.blog112.fc2.com/blog-entry-10.html

第2部「世界のコンテンツ産業を先導する先端音楽技術」では

浜松の楽器産業と地域文化について・・・・桧森
札幌のソフトウェア・マルチメディア産業の紹介・・・札幌市のクリプトンフューチャーメディア(株)社長伊藤博之氏(あの初音ミクの生みの親)
「電子音楽とコンテンツ産業発展政策」・・・札幌市立大学教授武邑光裕氏

の順番で話が続いた。

私の話はいつものように「地域の産業が高度な技術で付加価値の高い製品の開発を目指すとき、芸術やエンターテイメントなどの文化が欠かせない」という話で終わったのだが、そのあとの伊藤氏、武邑氏の話を聞いてから振り返ると、私のは20世紀の話でこれからは違うのだ、ということがよくわかる。

つまり「高度な技術で付加価値の高い製品」というのがいかにも供給者側の論理で20世紀的なのである。伊藤氏や武邑氏の示すビジョンはフォーマーオーディエンスでありアクティブな表現者である。つまり供給者と享受者の垣根がない世界だ。ネット上で世界各国の大勢の人々が参加・協力しながら創造性を発揮して出来上がるものはプロの域をはるかに越えていく。

終了後伊藤氏と雑談していて、「では企業はどのようにして儲けたらいいのか?」と質問したところ、彼の答は「みんなが参加できる場をつくることでしょう」
なるほど、初音ミクも単なるパッケージソフトではなく、それを使う人々が交流し創造する、概念としての場を提供しているのだ。

なお、伊藤氏の話は地域の地場産業としてのソフトウェア産業全体の発展についても気を配っている点でも印象に残った。

(写真は筆者と伊藤社長、初音ミク)

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登録日:2009年 12月 25日 00:26:25

浜松創造都市協議会設立記念シンポジウム

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先週22日は静岡文化芸術大学で浜松創造都市協議会設立記念シンポジウム。

内容は以下の通り。

「趣旨説明~創造都市の協議会の目指すもの」片山泰輔(理事長・文芸大準教授)

「会長挨拶」平野昭(会長・文芸大教授)

「記念講演1~日本における創造都市の展開~横浜市の取り組みをふまえて」加藤種男(横浜市芸術文化振興財団専務理事・アサヒビール芸術文化財団事務局長)

「記念講演2~創造都市と創造的産業~諸外国の事例から」太下義之(三菱UFJリサーチ&コンサルティング芸術・文化政策センター長)

「パネルディスカッション~創造都市浜松のつくりかた」
パネリスト(写真着席左から)
秋山雅弘(株式会社アルモニコス代表取締役)
加藤氏
太下氏
根本敏行(文芸大教授)
小岩信治(文芸大準教授)
片山氏
コーディネーター
桧森隆一(嘉悦大学副学長)

最近シンポジウムのコーディネーターが得意技になってきて、「最後はうまくまとめる男」と言われているらしい。今回も秋山さんが浜松の創造都市のコンセプトのひとつ「音楽の都」に真っ向から異を唱えたりしてなかなかおもしろかった。

最後はうまくまとめる、というのは話をシンプルにするからで、「要は浜松を、みんなが楽しく暮らせて新しいものがどんどん生み出されるまちにしようよ、ということですよね」

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登録日:2009年 09月 29日 17:47:50

ゼロサムゲーム

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連休中は自宅にいるが、自宅のある市の中心市街地からまた大型店が撤退した。

家電量販店のエイデンである。中心市街地の衰退が進んでいると見る向きもあるかもしれないが、筆者の見たところ原因は駅前にビックカメラがオープンしたからだろう。数年前、中心市街地には上新電機もあったが、撤退してエイデンだけになった。今回はビッグカメラが残ってエイデンが撤退。つまり中心市街地の家電量販店の市場は1店舗だけが生き残れるゼロサムゲームなのである。

戦後日本は人口が増え、所得も増える右肩上がりが続いた。しかし今は①人口は増えない②高齢化が進む③所得も増えない(むしろ減る)低成長の時代だ。だからどこかから消費が湧いてくることはない、と断言できる。

よくこの市の中心市街地の衰退は郊外大型店のせいだと思っている人がいるが、それは違う。郊外大型店もすでにオーバーストアーでゼロサムゲームに入っている。郊外でも、人口も所得も増えていない。消費を奪う対象の地元の商店街や小規模店もほとんどない。だからどこかに大型SC(ショッピングセンター)ができれば既存のSCのどこかが撤退することになる。SCの中の無印良品もユニクロもGAPも飽和状態だ。

数年前、天竜川東岸に大型SCの出店を計画しているディベロッパーと話したことがある。彼らは人口と購買力を計算し、天竜川西岸からもある程度来店を見込めるだろう、と考えていた。しかしゼロサムゲームの時代には、顧客は他のSCから奪うしかない。天竜川西岸に林立する大規模SCから顧客を奪うだけの魅力があるかどうかが問われる。

この新しいSCの店舗リストをじっくり見て考えてみよう。

http://www.mitsuifudosan.co.jp/corporate/news/2009/0413/index.html

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登録日:2009年 05月 03日 10:00:49

まちづくり講演

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21日は本学で地元青年会議所、商工会の共催で講演会が行われた。
講師は本学の加藤寛学長と不肖筆者。

筆者の講演のテーマは「文化資源によるまちづくりのカタチ」
話は項目は以下の通りだが、中身はこんな感じ。

〇事業所得者と給与所得者の比率は2:8、給与所得者のうち女性が40%で女性だけでも事業所得者より多い。最大多数派の給与所得者の意見をどうまちづくりに取り込むか?

〇このまちの人口は2025年まで緩やかに上昇し、その後下降する。一方老齢人口は一本調子で増加し、2035年には30%が65歳以上。なお2020年の認知症発症率は8.9%なので、2020年にはこのまちに4000人の患者がいることになる。暗いが一方でチャンス。


〇このまちのまちづくりのコンセプトは?

ハワードのガーデンシティ(田園都市構想)を蘇らせる現代の自立型職住近接都市
緑豊かな環境の中で、子育てもし、退職し、高齢者になっても働きながら(社会の中で役割を果たしながら)豊かな生活を送ることができるまち
生活する場所の近くにそれぞれに応じて働く場所があるまち、若者、主婦、脱サラ、高齢者が起業するまち
生活に密着したスモールビジネス、コミュニティビジネスがぶくぶくとわいてくるまち
それが魅力となって人を引き付けるまち(交流人口、定住人口の増加)

ということでどうか?

〇これを実現するのが「文化資源によるまちづくり」

1.まちづくりとは何か
「まちづくり」の意味は人によってみんな違うので、原点に戻ると・・
(1)ゼロからまちをつくるとすれば?
(2)すでにできあがったまちでは?
(3)どんなまちにしたいのか?ビジョンとコンセンサスが大切だ!
(4)まちづくりの最初のステップ
原点に見るまちづくりの本質は?

2.小平におけるまちづくり
「魅力」と「活気」の意味
(1)まちづくりを「人口」で考えてみる
(2)まちづくりを考える条件
(3)小平におけるまちづくりのコンセプト(仮説)

3.文化資源によるまちづくり
一般論としての文化資源によるまちづくり
(1)文化とは?文化資源とは?
(2)文化資源によるまちづくりの方法と事例
                
4.小平における文化資源の活かし方
まちづくりのための、文化資源によるスモールビジネス、コミュニティビジネスの起業
(1)地域の文化資源はいろいろ ~いろいろある小平の文化資源を発見しよう
(2)文化資源による起業、たとえば・・・

5.大学の活かし方
大学も地域の文化資源。起業に活かす道を考えよう
(1)大学、教員、学生の使い道
(2)大学のこれから

というような話を市長、議員さん、はじめ200人くらいの地域の人が聞いてくれたが、さて反応はどうか?

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登録日:2009年 02月 23日 14:17:38

2兆円の使い道

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アメリカでは今年減税分を納税者に直接小切手を送って返したが、消費は増えなかったため景気対策としては空振りに終わった。

何回も言うように景気は気分の問題なので、気分が沈んでいるときにわずかばかりの金を手にしても、余分なものに使おうとは思わない。日本の2兆円も空振りに終わるだろう。

それでは税金でできる景気対策はまったくないのかといえば、ほとんどないがまったくないわけではない。それは人やモノの流れを活性化させるインフラに投資することだ。それも需要の無いところではなく、潜在的に需要があるがインフラ不足で阻まれているところに投資する。当たり前だが、投資は投資したお金が世の中に回るだけでなく、投資したモノが効用を発揮することによって初めて効果が出る。

なんだそれでは無駄な公共事業ではないか、と思われるかもしれないが、少し違う。

山の中の、熊や猿しか通らない道路は需要がないから無駄だ。道路を造っても需要は生まれない。計画段階で作られる需要予測が嘘だということは作った役人本人が一番よく知っている。

山の中の道路は、仕事と収入のない山の人たちに、公共工事という地場産業を通して所得を得る手段を提供するものだ、という人もいる。しかしこれは間違った思いこみだ。

収入なら無駄な道路工事などやらずに、道路工事の費用を直接山の人たちにバラまくのが一番効率がいい。工事をやれば請け負ったゼネコン、下請け、孫請け、資材会社などに中間で搾取され、お金は山の外へ流れてしまう。土木工事の作業員として参加した人の懐にはわずかしか入ってこない。

しかもその道路は無用の長物であるばかりか、維持管理に費用がかかる。所得移転が目的なら、工事などやらずにその分のお金を直接山の人ひとりひとりに渡せば搾取もなく、一人当たり受け取るお金も大きくなるし貧富の差も生まれない。働かないでお金をあげるのはプライドが・・ということなら、そのお金で前の記事のくんまのかあさんたちみたいに商売を始めればいい。

じゃ公共投資はなにをやればいいのか?写真は私が車で大学へ行く途中で通る環状8号線瀬田付近の朝の渋滞だ。この環8は私が小学生のころから工事をしているが、いまだに全線完成していない。また大田区蒲田付近の京浜急行の開かずの踏切も、やった半分高架が完成したばかりだ。まったくこの50年間何をやっているのか。あまりにもふざけている。需要があるから渋滞するのだから、さっさと完成させれば経済効果は大きい。

この環8の渋滞を緩和するためには、東京外環自動車道を完成させることである。この道路が都市計画決定されたのは1966年、私が高校2年生のときだ。それなのに大泉~三郷間しか完成していない。大泉~東名ジャンクション間が昨年やっと基本計画路線に格上げされたが、完成時期はまだ不明だ。40年間かかってこの体たらくだ。完成すればその経済効果は計り知れないというのに。

いつも、環8の渋滞の中で、需要予測もへったくれもあるか!これが需要だ!と怒っているのである。2兆円の使い道はこれしかない。

道路族議員も喜ぶだろう。え?道路族は山の中の道路しか喜ばない!?

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登録日:2008年 11月 24日 16:16:05

車社会の中心市街地

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葬儀も無事終わり、講演のため岐阜県可児市に来ている。

東京や大阪の人には実感がないかもしれないが、日本はアメリカと同じように車社会の国である。

可児市は岐阜県南部の人口約10万人の都市で名古屋のベッドタウンである。市域にはニュータウンや工業団地、ゴルフ場(市面積の1割を占める)が点在している。名古屋鉄道の特急で名古屋駅から45分、JR太多線の駅もあるが、この地域の人々は通勤も買い物もほとんど車だ。

写真は市役所のある広見地区。可児市の「中心市街地」と思われるが、夜7時半ごろで車の通行量は多いのに人通りはない。寂れているのではなく、店がすべて駐車場付きなのだ。このあたりは中心市街地らしくファミレスやファーストフード、コンビニだけでなく居酒屋、バー、キャバクラから性風俗店までそろっているがすべて駐車場を備えている。車はたくさん停まっているのでそれなりに繁盛しているのだろう。でも人は歩いていない。

中心市街地の活性化がどうのといっても、日本全国ほぼこの状態だ。このような地域でもこれから地域に合ったコミュニティや文化が生まれるのだろう。それがどのようなものかはまだわからないが。

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登録日:2008年 08月 04日 21:57:02

変わるもの変わらぬもの

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久しぶりに岐阜駅へ行って驚いた。駅前が急速に変わりつつある。新しい再開発ビルだけでなく、古い繊維問屋街も、昔ながらの問屋に入り混じってチェーン店ではないおしゃれな和食屋や個性的なレストラン、バー、雑貨屋などがどんどんオープンしている。

中心市街地にとって大型再開発ビルではないこのような小さく個性的な店の誕生は非常に好ましいことである。おそらく政策の結果ではなく、そこまで地価・賃料が下がった、ということだろう。

そのエリアでも昔から変わらない店もある。それが今回地元の人に初めて連れて行ってもらった、ホルモン水谷本店。一説によると昭和20年代からあるらしい。店の外まで椅子があふれ、店の中はもうもうたる煙で燻製になりそう。

焼き鳥とおでん、どて煮、どれをとってもびっくりするほどおいしい。筆者の座ったカウンターにおでんとどて煮の鍋がきってあり、自分で勝手に食べる。お金をどうやって計算するのかよくわからなかったが、ついたくさん食べ、ビールも進んでしまった。

いつまでも変わってほしくない岐阜の名店である。

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登録日:2008年 07月 03日 00:27:52

紅葉山庭園

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以前の記事で紹介した静岡市の駿府公園の一角に、紅葉山庭園という和風庭園がある。
富士山をかたどった築山など駿河の名勝を織り込んだ見事な庭で、中に茶室もある。

今は梅が満開だが、桜、花菖蒲、紫陽花から秋の紅葉まで四季折々楽しめる。中心市街地に何が必要かといえばこのような場所である、というのが筆者の考えである。近代的なビルとともに織り成す景観に、都市の品格が現れているように思う。

なお、ここは市の施設で民間企業が指定管理者になっているが、よく手入れされていて、受付の人や庭の手入れをする職員も積極的かつ親切で感じがいい。

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登録日:2008年 02月 17日 23:14:35

イベントの町札幌

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雪祭りでごったがえす札幌大通り公園。59回をむかえる雪祭りをはじめよさこいソーランやパシフィックミュージックフェスティバルが行われる札幌市はイベントの町だ。

雪祭りでも市内の様々な業者が手際よく裏方の仕事をこなしていて、イベント産業が確立している様子が見て取れる。集客力のあるイベントで地域経済の活性化を図る、というのは言うのは簡単だが、一朝一夕にできることではない。

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登録日:2008年 02月 09日 17:38:28

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プロフィール
Ryuichi Himori
(男)
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団塊世代の会社員から、定年を1年半後にひかえ、大学教授に転職しました。肩書きは日本文化政策学会理事、市民フォーラム21・NPOセンター常務理事、(社)指定管理者協会理事長などいろいろ。公共経営・行政経営(NPM)、文化政策、アートマネージメント、NPO論などを研究しています。
というような立場を離れて、勝手なことを書かせていただきます。
(なお、mixi Twitter facebookもやってます。)
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