2007年 03月 29日
アメリカス研究
<第79回アカデミー賞>外国語映画部門賞ノミネート作品のレセプション開催 - 米国
【ビバリーヒルズ/米国 25日 AFP】第79回アカデミー賞(The 79th Academy Awards)授賞式を2日後に控えた23日、外国語映画部門賞にノミネートされている5作品のレセプションがビバリーヒルズ(Beverly Hills)の米映画芸術科学アカデミー(Academy of Motion Picture Arts and Sciences)で行われた。
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(c)AFP/Getty Images Michael Buckner
@ 学会誌「アメリカス研究」を「天理大学アメリカス学会」から送っていただく。北アメリカと南アメリカを同時に視野に入れていく「アメリカス」の視点からの論考はとても参考になる。私もこの号に寄稿しようと去年の今頃は考えていたのであるが、大学の紀要と論文集2冊に去年は3本書いたので(それ以外も短文をいくつか)、力尽きてしまったのであった。残念。またいつかお世話になれるだろうか。その論文集のなかの、吉澤静香さんによる「メキシコ系住民の代弁者:サンディエゴ市、チカノ・パークの壁画群」をとくにおもしろく読ませていただいた。チカーノ関係の論文を拝読しながらいつも思うのは「チカーノ」そのものや「チカーノムーブメント」や「アストラン」や「グアダルーペの聖母」など、チカーノに関する用語をいちいち定義しなければならないことである。もちろん、これらはすべて帰納的に語られる必要性のある用語ばかりであって「定義」には馴染まないとしても、一般的にはどれも人口に膾炙しているとは言えないので、最初に何かしらの意味づけが求められるのである。その分のページがもったいないといつも思う。いつかチカーノ研究だけの論文集が出版されるような夢のような時代がくれば、こういう状況も変わってくるのだろう。吉澤さんには、いつかゲストスピーカーとして来校していただき、インタビューされたという「ビクター・オチョーア」のお話を是非お伺いしたい。
@ 人は「嫌悪を感じる対象」を述べることで、自分が何者であるかを図らずも吐露してしまっていることに気づいていない。本人は「何が好きか」によって自分が何者かを表現しようとしているのだろうが、「好きなもの」を述べるときの口ぶりにはつねに演技が隠されている。はっきり言えば、かっこつけている。そこには、余裕がある。しかし「嫌いなもの」を述べるときの口調は多くの場合、余裕がなくて真剣である。私はその人が嫌いなものを知ることによって、その人に関する情報をもっとも効率的に仕入れるのである。自分とは正反対だったり、あるいはよく似ていたり、その他の多くの理由で、人は何か(誰か)を嫌いになる。だから、私はある時から「嫌悪を感じる対象」についてはなるべく口にしないようにしている。そして、いつの間にか、極端に嫌いなものがなくなっていることに気づくようになった。おそらく「無視する」という最高の処世術を覚えたからだろう。すべてを均等に見てしまうものは神経症になるしかない。あるいは、年齢を重ねることで、判断を急ぐことなくそこに胚胎する未知の可能性について考える余裕ができたからかもしれない。だから、研究者でありながら政治的判断を急ぐものは浅薄に見える。野家啓一が柳田国男のイデオロギー性ばかりあげつらう論者を揶揄しつつ「紋切り型の凡庸な「左翼」よりは、反面教師であることも含めて、優れた「右翼」から学ぶことの方がはるかに多い」と述べていて、笑いながら肯いてしまった。何かを学ぶ契機と駆動力は強力な嫌悪感でもいいが、結論ありきの好き嫌いで最後まで学問をしてはいけないと思うのである。
@ とはいえ、現代において、文学や芸術は政治に遠く及ばないと考えることもできる。人がいる限りつねに政治的な行動と決断が求められるからである。したがって、政治は劣化すれば腐敗していくだけだが、文学や芸術は消滅する。三島由紀夫の諦念はそういうところにあったのではないだろうか。
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登録日:2007年 03月 29日 23:40:04
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