2007年 05月 08日

Ofrendas

メキシコの貧困地域で広がりつつある死神信仰 - メキシコ

【メキシコ市/メキシコ 2日 AFP】メキシコ市(Mexico City)の犯罪多発地域、テピート(Tepito)では、ギャングや麻薬密売人の世界でもてはやされてきた死神「サンタ・ムエルテ(Santa Muerte)」の信仰が主流となり、貧しい人たちの間に普及しつつある。
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(c)AFP/HECTOR MATA

AFPBB News


チカーノ文化に関するタームを手っ取り早く知るための本として『チカーノ・フォークロア』をかつて紹介したことがある。ここのAFPではなく、TLOが運営している(していた?)「ホセ・マッチョス日記」の方だったと思う。

今年になって『Key Terms in Latino/a: Cultural and Literary Studies』という本が出版されたので、これも紹介しておくことにしよう。作者のポール・アラストンは、シドニーでラティーノやスペインについて教えている大学教員。本の体裁がわかりやすく、文章も読みやすいのでお薦めである。

逆に言えば、これを読んだからといって、論文が書けるようなレベルの知識を得られるわけではない。チカーノだけではなく、プエルトリコ系やキューバ系の人びとに関する基本的なキーワードをおさえるための本である。

試みに、祭壇(Altars, Ofrendas)という項目を訳しておこう。

祭壇や聖堂は、メキシコ人やチカーノのコミュニティにおいては重要な民衆芸術となっている。そのルーツは、土着のメソアメリカ的な伝統とスペインのカトリシズムとの混淆体にある。

カリブを起源にもつラティーノコミュニティでは、祭壇はまさに日々の生活の一部であり、アフロカリビアンとカトリックの伝統が混淆した彼らの象徴的な形象としてある。

メキシコの死者の日に祝われる際に作られる祭壇は、おそらくもっともよく知られた形式だろうけれども、それらは、メキシコ人、チカーノ、その他のラティーノの家庭や店、公共空間(壁の奥まったところ、交通事故の現場、中庭、公共の建造物の入り口)でも見ることができる。

家庭の祭壇を作る人(アルタリスタ)は通常は女性で、その作成の過程はたいていの場合、終わりのない発展的な作業である。重要な家族の出来事(誕生、卒業、結婚、死)の写真が、家族の記憶の三次元的なパリンセプトとなっていく祭壇に、長期間にわたって付け加えられるのである。家庭の祭壇は、大きさはさまざまで、ある特定の部屋におかれるようになる。

メサ・ベインズは、祭壇の建設と管理はラティーナによって行われる多くの文化的実践の一つであり、造語である「ドメスティカーナ」は、女性の家庭での文化的労働に基づいた芸術的実践のことを意味している、と述べている。

メキシコ人とチカーノの祭壇は、グアダルーペの聖母像を中心とし、その他、聖人、灯明、カラベラ、花、紙張子の果物、紙の切り抜き、個人的に大事にしているものなどが置かれている。

祭壇の伝統は民間のカトリシズムに起源があるが、宗教的なものと世俗的なものを一緒にして像とモノをおいている家庭の祭壇もごく普通のことである。

メキシコの死者の日のお祝いと結びついた祭壇は、紙張子や石膏、アルミニウム、砂糖のような素材から作られたカラベラや頭蓋骨が陳列されるのが特色である。それらを通して、現世に迷いのある誰もが、いつかは死ぬべき運命にある人間の生と死のあわいに思いを馳せるのである。

家庭の祭壇のように、メキシコの(公共の)祭壇はグアダルーペの聖母やパトロンの聖人を表した人物を中心においている。しかし、死を思い出させ、死をあがめる文化的な伝統にそれらの役割が与えられているとはいえ、祭壇はまた、死んだ親戚や友達の写真によっても飾られている。そして、個人的な所有物、死者のパン、死者の魂を元気づけるアトレのようなとうもろこしの飲み物も置かれる。

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登録日:2007年 05月 08日 12:38:24