2006年 09月 12日
「青蔵鉄道」は解放列車か略奪列車か
【ゴルムド/中国 1日 AFP】1日、チベット(Tibet)自治区のヒマラヤ(Himalayan)山脈に囲まれた地域に世界で最も高所を走る鉄道「青蔵鉄道(Qinghai-Tibet railway)」が開通した。
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(c)AFP/Mark RALSTON
【チベットを「秘境」と呼ぶなかれ】
今そんなことをいったら叱られますが、昔は「日本のチベット」という言い方がありました。ぼくは長野県の伊那谷出身ですが、それをいうと、よく人から「伊那谷? ああ、すなわち、日本のチベットですな。ガッハッハ」と笑われたものです。
でも、これは断じて陰湿な嘲笑ではなかったのです。若いころのぼくの周りには、大学でも職場でも、互いに出身地の地方性をからかい合う大らかな気風がありました。当時のぼくたちは、それだけ人権意識が未開だったのかもしれません。
その「秘境チベット」に7月1日、超近代的鉄道が開通しました。中国青海省のゴルムドとチベット自治区のラサを結ぶ「青蔵鉄道」です。
ぼくの「伊那谷」には、こんな立派な鉄道はありません。新宿=松本間のJR中央本線に「L特急」が走るようになってから、完全に本線から見放されたチョーローカルな「飯田線」が1時間に1本程度、面倒くさげに往来しているだけです。
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登録日:2006年 09月 12日 00:38:40
- プロフィール
- 伊藤 延司
- (男)
- 長野県生まれ。京都大学卒。
毎日新聞社ジュネーブ支局長、パリ支局長、学芸部長、出版局次長、英文毎日局長などを歴任。
主な訳書: 『アメリカの鏡・日本』(角川書店)、『壁の向こう側』(毎日新聞社)、『ブッシュ・ベイビーズ』(マーガレット・プライスとの共訳、毎日新聞社)、『犬たちをめぐる小さな物語』(日本放送出版協会)、『ダーティー・ハンズ』(都市出版)など。
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