2006年 10月
欧州はアルメニア人虐殺問題を「踏み絵」にした
【ハーグ/オランダ 12日 AFP】与党キリスト教民主勢力(CDA)および野党労働党(PVDA)は、11月22日に予定されている議会選挙の候補者リストから、トルコ出身の候補者計3人を除外した。除外の理由は、トルコ系候補者らが、第1次世界大戦時のトルコによるアルメニア人大量虐殺を認めなかったため。写真は11日、ハーグ(Hague)のCDA本部前で抗議するトルコ系住民。(c)AFP/ANP/EVERT-JAN DANIELS
【フランスともあろうものが】
フランス国民議会が、オスマン・トルコ帝国のアルメニア人虐殺を演説や出版物で否定する者は1年以内の禁固刑ないし4万5000ユーロの罰金刑に処す、という法案を可決した(10月12日)と聞いて、ちょっと驚きました。
アルメニア人虐殺は、歴史家の間で評価が分かれている厄介な問題です。150万人が虐殺されたという説もあれば、30万から50万という説もあります。虐殺の事実にしても、はたして組織的な殺戮行為があったかどうか、歴史的評価は定まっていないようです。
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登録日:2006年 10月 31日 23:43:11
胡錦涛が「フー・ジンタオ」なのに、なぜ安倍晋三は「シンゾウ・アベ」ですか?
【北京/中国 8日 AFP】安倍晋三首相は8日、北京の人民大会堂で胡錦濤(Hu Jintao)国家主席と会談した。歴史的な会談は、両国の関係改善を目指すものだが、北朝鮮問題が難しい課題となっている。写真は会談する胡国家主席(右)と安倍首相。(c)AFP/Hiroyuki Kobayashi
【ぼくは苛立っています】
ようやく実現した日中首脳会談の英文記事を読んだせいで、またぞろ、いつものイライラが募っています。実に些細なことですが、シュクア(宿痾)みたいにジクジクした苛立ちです。
イライラのもとは、ロイター通信が送信した次の記事です。
Japanese Prime Minister Shinzo Abe is to visit Beijing for two days from Saturday and meet Chinese President Hu Jintao and Premier Wen Jiabao, Kyodo news agency reported on Sunday, citing sources familiar with the situation.
ちゃんとしたジャーナリストなら、この記事を読んで、冷えきった日中関係の今後を論じるところでしょう。でも、ぼくはちゃんとしていないので、Shinzo Abe(安倍晋三)とHu Jintao(胡錦涛)にこだわり、靖国や尖閣諸島のようなもっと大事なことが考えられなくなっています。
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登録日:2006年 10月 22日 19:31:34
まるで「ネバー・エンディング・ストーリー」のように
【カブール/アフガニスタン 6日 AFP】6日、米軍主導の多国籍軍がアフガニスタンへ攻撃を開始してからちょうど5年が経過した。2001年9月11日の米国同時多発テロに対する報復として開始された米軍主導のアフガニスタンへの攻撃は、寒さの厳しい冬を通じて2002年も継続し、当時のタリバン(Taliban)政権を転覆させている。写真は米軍の爆撃を受けたカブール(Kabul)の軍飛行場の状況(2001年11月6日撮影、米国防省提供)。(c)AFP/DOD
【その顔には愛と美があった…】
CNNテレビの特集番組「ウサマ・ビンラディンの足跡」で、イスラム教徒の女性が、ビンラディンを初めてテレビで見た時の印象を語っていました。
「その人の姿に、たちまち私は魅了されていました。顔には愛がありました。美がありました。その人は、ジハードを行う若者に、神が勝利を与えられますように、と言いました。その声を聞いた時、私は今すぐにでも、その人のそばに行きたくなりました」
頭からすっぽりまとった黒衣の、そこだけ露出した女性の両眼が恍惚感に潤んでいるのです。
こんな言い方をしたら、イスラム教徒とキリスト教徒の双方から叱られるかもしれませんが、初めてイエス・キリストを見たユダヤの人々も、こんなふうではなかったかと思う目つきでした。
女性の名前はマリカ・エル・アルード。子どものころ、モロッコからベルギーに移住してきたそうです。
国際テロリスト、ウサマ・ビンラディンの姿が初めて欧米のテレビに流れたのは1998年です。マリカが彼の映像を見たのは、恐らくそのころでしょう。
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登録日:2006年 10月 13日 07:45:30
- プロフィール
- 伊藤 延司
- (男)
- 長野県生まれ。京都大学卒。
毎日新聞社ジュネーブ支局長、パリ支局長、学芸部長、出版局次長、英文毎日局長などを歴任。
主な訳書: 『アメリカの鏡・日本』(角川書店)、『壁の向こう側』(毎日新聞社)、『ブッシュ・ベイビーズ』(マーガレット・プライスとの共訳、毎日新聞社)、『犬たちをめぐる小さな物語』(日本放送出版協会)、『ダーティー・ハンズ』(都市出版)など。
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